遠山金さん捕物控 影に居た男

劇場公開日:

解説

「銭形平次捕物控 人肌蜘蛛」の小国英雄のオリジナル脚本を「恐怖の逃亡」のマキノ雅弘が監督した御存知遠山金さん活躍の探偵娯楽時代篇。撮影は「鬼の居ぬ間」の三村明。主な出演者は「恋すがた狐御殿」の中村扇雀、「囚人船」の田崎潤、「箱入娘と番頭」の沖諒太郎、宝塚歌劇の尾上さくら、上月左知子、三鷹恵子、汐風享子その他藤原釜足、本郷秀雄など。

1956年製作/103分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1956年9月5日

ストーリー

江戸本所横網町の勘兵衛長屋の家主勘兵衛が何者かに殺された。最初に死体を見つけた人形師の銀山の報せで目明し八五郎は現場に駈けつけたが死体はない。そのとき女の悲鳴、声のした方へ行くと銀山の女房が驚く傍に勘兵衛が横たわっていた。勘兵衛は長屋中に憎まれていた因業親爺、その日も浪人篠崎源左衛門の所へ借金の取立に来ていた。八五郎は長屋の連中を調べ始めたが疑しい者は、勘兵衛を殺すといきまいていた遊人の文吉、浪人篠崎、篠崎の娘お京の恋人横山求女、勘兵衛のために芸者となった小富、その小富に惚れ贈物をしている錠前屋の太三郎など、八五郎を迷わせるばかりである。八五郎が与力原六之進と必死の捜査を進めているとき第二の殺人--太三郎が殺害された。文吉が怪しいと八五郎は捕方を連れて文吉の家へ踏込んだがモヌケの殻、そのころ文吉は小富を米つき場に呼出し何を思ってか太三郎からの贈物の櫛を取上げていた。その時、二人を狙って何処からか手裏剣が飛んできた。危うく避けて文吉は小富を残し表へ出たが捕方に囲まれ大乱闘。一方、長屋には八五郎が現れ、勘兵衛殺しと太三郎殺害事件を奉行所で取調べる故一人残らず出頭するようにと申渡した。取調べの日、与力原六之進、八五郎、長屋の連中が居並ぶ前に現われたのは奉行姿の文吉、実は南町奉行遠山左衛門尉であった。左衛門尉の見事な推理は遂に犯人を与力原六之進と見破った。原は大塩平八郎の一味で勘兵衛と共謀し軍資金を集めていたのだが勘兵衛が裏切ったので彼を殺し、秘密を探ろうとした太三郎も殺害したのである。やがて文吉と小富の晴れやかな姿が見られた。

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