投資令嬢
劇場公開日:1961年5月10日
解説
「五人の突撃隊」の舟橋和郎のオリジナル・シナリオを、「新夫婦読本 恋愛病患者」の枝川弘が監督した女子大生を主人公にした明朗編。撮影も「新夫婦読本 恋愛病患者」の秋野友宏が担当した。
1961年製作/77分/日本
配給:大映
劇場公開日:1961年5月10日
ストーリー
東和大学のM・B研究会のメンバーである牧村チズ子、三枝みさを、北川晴美は、マネービルの権威と自称するチャッカリ娘たちだ。三人は揃って国文学の鈴木教授に熱をあげていたが、晴美だけは仲間の井上と学生結婚にふみきった。その披露パーティの席上、みさをの経済情報屋から流れたという“世界戦争勃発の危機到来、ニューヨーク株の大暴落”のニュースに皆混乱した。チズ子に叔母の加代から縁談話があった。チズ子はそれどころではなかったが、世界戦争のニュースは、みさをの早耳からのデマと分った。チズ子は肥料株こそ将来性があると仲間に説いた。その資金集めのアルバイトに、春山シーズンの山小屋でラーメン屋を開業することに一決した。即席ラーメンはとぶように売れた。一方でパンを売っている連中は、客を奪われて苦り顔。下山の途中で、パン売りの連中に襲われたチズ子たちの危難を救ってくれたのは、通り合わせた松田研次郎だった。肥料株は下げの一方だった。チズ子はある日鈴木教授の家に古書を届けにいった。そこで妙齢の婦人を見かけた。みさをと婦人の正体を確かめに行った。そこで研次郎に出会った。チズ子に再び加代からの縁談がもちこまれた。株の研究家で有名な松田銀六の息子だという。銀六の指図通りの株で大損をしたことがあっただけに、写真も見ずにその話を蹴った。研次郎が建築技師で、銀六の息子だと知った時のショックは大きかった。団地夫人を集めた講習会も不評だった。みさをは研次郎に会い、銀六の無償講演の快諾をうけた。みさをが研次郎に接近するのでチズ子は内心穏やかでない。チズ子は研次郎に会って彼の本心をたしかめようと思った。もちろん、研次郎の意中の彼女がチズ子だったのはいうまでもない。