暖流(1957)

劇場公開日:

解説

岸田国士の同名小説の再映画化(前回は昭和十四年、吉村公三郎監督、佐分利信、高峰三枝子、水戸光子主演)今回は「青空娘」のコンビ、白坂依志夫が脚色、増村保造が監督した。撮影は「透明人間と蠅男」の村井博。主演は「駐在所日記」の根上淳、「九人の死刑囚」の左幸子、「地上」の野添ひとみ、「駐在所日記」の船越英二、南左斗子、それに品川隆二、叶順子。大映カラー。

1957年製作/94分/日本
原題:Warm Current
配給:大映
劇場公開日:1957年12月1日

ストーリー

日疋祐三は病床にいる恩人の志摩博士から病院の建てなおしを依頼されて何年ぶりかで東京の土を踏んだ。病院内は院長の息子泰彦の無能をよいことに、その腐敗は目にあまるものがあった。日疋は或る看護婦の自殺事件で看護婦の石渡ぎんと知り合い、彼女から病院内の情報を手に入れることになった。やがて日疋はぎんから愛情を寄せられるようになったが、彼は院長の娘啓子に憧れに近いものを抱いていた。啓子の婚約者笹島の素行をなかば義務のように調べたが、その女性関係は乱脈をきわめていた。日疋はそれを啓子にありのまま伝えたが、啓子はかえって日疋を軽蔑した。そんな啓子も笹島の情事の現場に出あってから笹島の求愛を退けるのだった。院長の死は病院乗っ取り派の連中にはもっけの幸だったが、日疋は関西の資本家を動かすことに成功、新院長も決定し、乗っ取り派を追放することができた。病院が新しい組織と陣容で立ち直ったのを見た日疋は辞表を提出することに決めた。病院をやめ派出看護婦となったぎんは、最後の機会にと啓子を呼び出したが、啓子も今は日疋に愛情を抱いていた。二人は互いに日疋との結婚を胸に秘めて、冷い空気の中で別れた。志摩家を訪れた日疋は、陽の傾いた波打際で、啓子から愛情を打ち明けられたが、「あなたは僕のことなんか考えないで、どこまでもあなたの夢を育てなさい。今日あなたとこんな静かに会えるのは、きっと僕が、石渡君と結婚の約束をしたからなんですよ」こう語るのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0神田伯山が褒めてた

2020年10月10日
iPhoneアプリから投稿

この作品の事ラジオで褒めてた。名台詞が出てくるそうで、☆彡

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花

2.5暖流というより濁流っぽい

2020年4月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

57年大映。増村保造監督三作目。

ある病院の再建を任された男が内部に入り込んでいくが…。冒頭から目まぐるしい台詞の量で展開が速い速い。増村監督は初期からこれ。
爽やか映画かと思っていたんだが真逆だった。登場人物が全員奇妙に歪んでいる。ドロドロとした思惑と人工的に明るい画面。デビッドリンチっぽさあるね。

船越英二がヒゲ生やしたボンボン役やってて最高。左幸子の一方的な好意はとても怖い。それでいてラストの展開になっちゃうのもすごいですね。余韻が無くザクッと終わるのも増村映画の特徴です。

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散歩男

3.0すれ違いのメロドラマ

2018年11月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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kossy
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