東京上空いらっしゃいませ

劇場公開日:

解説

一度は天国へ行ったものの、気のいい死神をだまして地上へ舞いもどった少女の姿をファンタスティックに描く。脚本は新人の榎祐平が執筆。監督は「光る女」の相米慎二。撮影は稲垣湧三がそれぞれ担当。

1990年製作/109分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1990年6月9日

ストーリー

キャンペーンの最中にキャンペーンガールのユウは、スポンサーの好色な専務白雪恭一の魔手から逃れようと、自動車からとび出した瞬間、後続の車にはねられ、死んでしまう。街にあふれる看板やポスターや写真や音楽をそのまま残してユウの魂は東京上空へと舞い上っていってしまった。広告代理店の担当雨宮文夫や白雪たちは、事故をひたすら隠してキャンペーンを続けることにし、後始末に奔走する。一方、天国に昇ったユウは、白雪とウリ二つの死神コオロギをしっかりだまして地上に舞い戻った。しかも、事故の知らせを聞いて右往左往している文夫のマンションに現われたのだった。唖然としてうろたえる文夫。ユウはユウで戻ったものの、自分はもう死んでいることになっているのだ。家にも帰れず、学校にも行けない。文夫は、そんなどこにも帰れないユウと同居しながら、ユウの事故死の後始末をするはめになってしまうのだった。ちょうどそのころ、だまされたと知ったコオロギは、ユウに付きまといながら、あの世へ連れ戻そうと説得したり、おどしたりと奮闘するのだった。それでもユウはけなげに、新しい自分として一から生きてゆこうと頑張るのである。文夫はそんなユウがいじらしくなってきた。このままユウを抹殺してしまうのが耐えられなくなってくるのだった。文夫は、死んだはずのユウを白雪の所へ連れて、茫然とする白雪に、事故現場の写真と引き換えにユウのキャンペーンを続行させる取り引きをもちかけるのだった。その夜、やっと自分を取り戻したことを感じたユウは天国に行くことを決心し、コオロギと共に東京上空を舞い上っていくのだった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第14回 日本アカデミー賞(1991年)

ノミネート

主演女優賞 牧瀬里穂
新人俳優賞 牧瀬里穂
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(C)1990「東京上空いらっしゃいませ」製作委員会

映画レビュー

5.0哲学的でおとぎ話のようでドキュメンタリー

2025年1月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

妖艶でいながら下卑てない
気品がある主演女優の大胆な演技は映画の素材ではなく主体だ
素晴らしい

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悠

4.0愛おしい、切ない、この世の数日間が輝いている

2025年1月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

萌える

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ITOYA

4.5毛先が球

2025年1月11日
iPhoneアプリから投稿

懐かしい!けさきがきゅう!(ユウが買った歯ブラシ)

牧瀬里穂の長回しのダンスシーンがいつ見ても美しい。バレエをやってたから回転がきれい。

なんてことない数日間で、それがとてもいとしく感じられる。儚いものへのやさしさ。

加藤登子とか憂歌団とかが歌ってるいろんなバージョンの帰れない二人が流れるのがとてもよかった。

それにしても日本映画って雨降らすの好きだな。そして今見るとリアリティを感じてしまう芸能界の闇…。

相米慎二は厳しかったというけどこれだけのものになるなら本望ではと思った。フイルムに焼き付けられた永遠。

梯子で上り下りする部屋もおしゃれで90年代の東京を感じた。車は多摩ナンバーだったけどあれはどこの設定なのかなー。

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hyvaayota26

3.0あのJRのCMの女の子

2025年1月3日
Androidアプリから投稿

レストア版のリバイバル上映で鑑賞。

駅のホームで彼を見つけ柱の影に隠れて、いたずらっぽい笑顔をみせる女の子。
山下達郎の名曲の中のこの子は、どんな声でどんな話し方でどんな事をするのだろう?
それを観せてくれる作品。

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DKawa