てなもんや幽霊道中

劇場公開日:

解説

香川登志緒の原作を「クレージー黄金作戦」の笠原良三と「幕末 てなもんや大騒動」の沢田隆治が共同で脚色し、「落語野郎 大泥棒」の松林宗恵が監督した“てなもんや”シリーズ第三作目。撮影は、コンビの長谷川清。

1967年製作/90分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1967年9月2日

ストーリー

百万石の大藩加賀美藩では、藩主正家が侍医淳庵にみとられて息をひきとるという重大事をむかえていた。正家には、行方知れずとなっている落し胤のまゆみ姫がいたが、家老大杉源蔵は自分の娘を松平家から迎える養子と一緒にさせ、加賀美百万石を手中に収めようと画策していた。こうしたおりに、あんかけの時次郎と学僧珍念の二人が城下にやってきた。二人は加賀美家菩提寺の寿命寺に泊ったが、そこで正家の幽霊を見て驚き、城下を離れた。関所で鑑札を持たずに困っていた腰元雪枝を助けた二人は、そこで初めて加賀美藩のお家騒動を知ったが雪枝は正家の特命を帯びて旅立っていた父の半太夫を探しに行くところだという。時次郎と珍念は早速雪枝の味方となって半太夫を探し出したが、まゆみ姫の消息を知る半太夫、雪枝父娘は源蔵一派に襲われ、再会も空しく半太夫は倒された。しかし、忠臣近藤頼母の息子清之進と会うことが出来て、彼らは二手に分れて姫を探すことにした。珍念と時次郎は、道中、旅芸人一行と知りあい、一座の看板娘小春と仲良くなった。そんな時芝居見物に来ていた代官三鬼の財布を、公儀の命を受けていた鼠小僧がスリ取り、中を改めてみると持ち金はニセ金だったため、鼠小僧は公儀目付森山とニセ金のルートを追った。一方、小春と別れた珍念と時次郎は雪枝と再会したが、小春こそまゆみ姫その人だと聞いて驚き、小春ら一行を追った。ところが、追いついてみると一座の男は皆殺しにされており、女たちの姿はなかった。手掛りは“蛇谷権現の神罪”という貼り紙だけで、時次郎たちは、山伏の住む蛇谷にやってきた。偶然、時次郎たちは鼠小僧と森山に会ったが、鼠小僧はニセ金が、この蛇谷で大杉源蔵一味によって製造されていると語った。彼らは一致協力してニセ金造りの一派を急襲し、そこに捕われていた小春ことまゆみ姫を救出したのだった。まゆみ姫の帰城に立場のなくなった源蔵は、正家の幽霊を見て、ついに正家毒殺を自供した。しかし、死んだはずの正家は実は淳庵の機転で源蔵のすすめた毒薬を栄養剤にすりかえ、無事生きていたのだ。死んだふりをしていたのは獅子身中の虫を除く策略からだった。こうして、はからずも加賀美百万石の危機を救うという、大殊勲を立てた時次郎と珍念は、正家やまゆみ姫に見送られて、再び旅に向っていくのだった。

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