超能力だよ全員集合!!
劇場公開日:1974年8月3日
解説
ドリフターズの「全員集合」シリーズ十三作目で、易者に扮したいかりや長介を中心に捲き起こす大騒動を描く。脚本は「喜劇 男の腕だめし」の田坂啓、監督は脚本も執筆している「にっぽん美女物語」の渡辺祐介、撮影は「大事件だよ 全員集合!!」の荒野諒一がそれぞれ担当。
1974年製作/91分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1974年8月3日
ストーリー
井刈長山は、しがない易者で、今だに彼の卦は当ったためしがない。そんな長山の前に現われたのが、加藤ヒデオという放浪の詩人。ヒデオは実は秋田の材木屋の伜なのだが、工事現場の事故で記憶喪失症にかかっていた。ところがヒデオの持っている「ノータリンダメスの大予言」という散文詩を読んだ長山はビックリする。長山は現在、高木風太夫婦の焼き鳥屋の二階に間借りをしており、向かい側には仲の悪い、仲本不動産屋があり、そこではタコという社員をこきつかっているのだが、それらを全て「大予言」は言い当てているのだ。ヒデオを大予言者と信じた長山は早速連れて帰り、高木たちと、ヒデオを「知らない様」と命名して、大宣伝。これが大受けで、久々に大金をものにした長山は有頂点になる。一方秋田では、ヒデオの蒸発以来、父金之助は病気で倒れ、そんな金之助の所有する広大な山林に眼をつけているのが、新興宗教「お恵み教」の銀次だった。ヒデオの姉しのは、恋人の清に相談して、一刻も早くヒデオを探し出して、財産手続きをさせようと上京した。しのは、友人の洋子が経営しているスナックへ行くが、そこにいた長山がしのに一目惚れ。しのの弟さがしの話を聞くと、毎日いじめているヒデオが当人とも知らずにヒデオを捜してやると、しのに約束するのだった。しのの上京を知った銀次は急いで後を追い、松島易断の松島一斉を訪ねた。この松島こそが、銀次の兄であり、山林乗っ取りの黒幕だった。そして、記憶を失っているヒデオを、仲本を買収して誘拐してしまった。一方、困りきったしのは、松島易断を訪れた。飛んで火に入る夏の虫、とばかり、数日後松島はしのに、弟が見つかったから登記書を持って来るように、と連絡。だが記憶を失っているヒデオを見たしのは、罠にはめられたことに気づいた。一方、銀次に買収されていた仲本とタコから一切を聞かされた一同は怒り心頭。その夜の松島の主催する祝賀会に、中国の奇術団に扮して乗り込んだ。そして、その身元がバレたために大乱闘。その時、飛んできたテーブルが長山とヒデオの頭に命中、ヒデオの記憶が戻り、長山の記憶が失せてしまった……。数日後、松島は検挙され、しのは清と結ばれた。夜の新宿。今日も易者の前には長い行列。その中に長山の姿もあった。「私は一体誰なんでしょう? ねえ、おしえて……」