新仁義なき戦い 組長最後の日
劇場公開日:1976年4月24日
解説
“仁義なき戦い”シリーズ8作目。暴力団の抗争の中で常に上部組織に泣かされる弱小組織の男が、組長の命を狙い続ける執念を描いたアクション映画。脚本は「愉快な極道」の高田宏治、監督は「暴走パニック・大激突」の深作欣二、撮影も同作の中島徹がそれぞれ担当。
1976年製作/91分/日本
配給:東映
劇場公開日:1976年4月24日
ストーリー
坂本英光組長が統率する大阪の坂本組は、日本最強、最大の組織を誇る暴力団である。閏年の2月29日夜、坂本組と尼ケ崎・河原組の準構成員であるバイ人同志の縄張り争いでパンマが殺害され、抗争事件へと発展した。仲間を殺された坂本組系・米元組々員の中道が、単身、河原組へ殴り込み、拳銃を乱射したため、河原組々員がその報復として、米元組長を狙撃、次いで坂本組の事務所を爆破させた。これは、九州・広島・下関の組織からなる七人会のバック・アップを得た河原組の坂本組への挑戦だった。坂本組では緊急幹部会が開かれたが、河原組壊滅を唱える米元派と、警察の介入を恐れる松岡派との意見が対立した。一方、九州玄竜会では、坂本組の九州進攻作戦に備え、会長の船田、副会長の岩木以下、各組長が着々と準備を進めていた。老齢の岩木組組長の後継者と目される若者頭の野崎修一は沈着冷静な男として評判が高いのだが、中道の女房・麻美が、野崎の妹であり唯一の肉親であるため、微妙な立場に立たされていた。阿蘇温泉で岩木が女マッサージ師によって殺された。米元の放った刺客であると睨んだ野崎は、寒川、伸吉他の子分を連れて大阪へ乗り込んだ。だが、その間に坂本、松岡、米元たちが小倉へ行き、船田と和解協定を結んだ。そして船田に説得された野崎は断腸の思いで復讐を諦らめるのだった。だが、野崎からの中止命令を待たずして米元の家に潜入していた殺し屋ジョーが、米元の妾と子分を殺してしまったために、烈火の如く怒った米元は船田に熱湯を浴びせかけ、再び険悪な空気が漂った。しかし、意外にも船田は、智恵者・松岡の提案した玄竜会には分の悪い和解に同調する腹づもりだった。ついに野崎は、船田の反対を押し切って、単独で坂本の首をとる決意をし、ハイウェイでドライブする坂本たちをダンプカーで襲った。だが、今一歩のところで、伸吉が運転を誤り失敗。野崎の首に500万円の賞金を賭け坂本組に謝罪した船田は、米元を破門し体面をつくろった松岡の絵図にまんまと陥っていくのだった。今や、手負い獅子となった野崎は、大阪に潜入、チャンスを狙っていた。そして野崎をつけ狙うチンピラ西本、子分でありながら裏切った寒川らを始末した野崎は、麻美の家を訪れた。九州の事件で片足を失った中道は、止める麻美を振り切り、野崎を撃とうとするが、車に轢ねられ即死してしまった。そして野崎は、天王寺駅でついに坂本を追いつめたが、坂本は発病して救急車で病院に運ばれ、野崎もまた坂本の子分に撃たれ、逮捕されて警察病院に運ばれた。しかし、麻美、伸吉の協力を得て病院から脱出した野崎は、坂本の病院先へ向かった。そして、付き添いの松岡を振り切り、今では枯木同然に横たわる坂本に向って、引き金を引いた……。
スタッフ・キャスト
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野崎修一菅原文太
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中道努和田浩治
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麻美松原智恵子
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西本明桜木健一
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加田伸吉尾藤イサオ
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岩木定春多々良純
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久乃中原早苗
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山田東吉梅津栄
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重松秋良西田良
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寒川松蔵地井武男
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鹿田功男南条弘二
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船田政男名和宏
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根本鶴吉八名信夫
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松田国夫木谷邦臣
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小坂市兵衛汐路章
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本山孝夫織本順吉
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潮見俊也林彰太郎
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坂本英光小沢栄太郎
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松岡光治成田三樹夫
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川崎進三笹木俊志
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松岡若衆白川浩二郎
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松岡若衆福本清三
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松岡若衆秋山勝俊
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米元政夫藤岡琢也
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藤沢徹次大木晤郎
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名和肇有川正治
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庄司常雄曽根将之
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吉田春吉成瀬正孝
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栗原岩男山本麟一
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前田政吉丘路千
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中原保明岩尾正隆
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河原玄次南道郎
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古谷弥一阿波地大輔
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津川一成川谷拓三
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田中好美片桐竜次
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隅田松本泰郎
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桜井中村錦司
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小中み鈴横山リエ
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初江衣笠恵子
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宮本幸子内村レナ
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山下捜査四課長芦田鉄雄
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柴田三郎刑事小林稔侍
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朝海部長刑事疋田泰盛
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中野刑事蓑和田良太
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安田刑事唐沢民賢
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杉本刑事江幡高志
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奈美堀めぐみ
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ター坊三上寛
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ジョー郷えい治
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パトカーの警官野口貴史
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ナレーター酒井哲