白と黒

劇場公開日:1963年4月10日

解説

橋本忍のオリジナルシナリオより「娘と私」の堀川弘通が監督した推理ドラマ。撮影は「ぶらりぶらぶら物語」の村井博。第37回キネマ旬報ベスト・テン第9位。

1963年製作/113分/日本
原題または英題:Pressure of Guilt
配給:東宝
劇場公開日:1963年4月10日

あらすじ

目黒の高級住宅街で殺人事件が起った。被害者は城南弁護士会会長宗方治正の妻靖江で、発見者は夜間学校から帰宅した女中のきよだ。捜査一課の厳重な警戒網が布かれた結果、前科四犯脇田が現場附近の不審尋問に引っかかり、宗方邸へ強盗に押し入ったことを自供した。事件担当検事落合の尋問に脇田は殺人を自白した。死刑廃止論者の宗方は、助手の浜野とともに脇田の弁護をかってでた。浜野は新進気鋭の弁護士で学生時代から宗方夫妻の世話をうけていた。この浜野と靖江の間には、彼が書生として住みこんでいた頃から関係があった。しかし、その浜野には、製鋼会社会長村松の娘由紀との縁談が起った。嫉妬に狂った靖江は由紀に二人の関係を告げると言い出したため、浜野は夢中で靖江の首をしめたのだった。浜野は脇田が捕まってはじめはよろこんだが、日がたつにつれて良心の呵責に苦しんだ。果ては、落合に必要以上に脇田の無罪を主張した。落合は浜野の妙にからんだ言葉に疑問を持ち、極秘裡に補充捜査をすることになった。その間、脇田は法廷で死刑の論告を言い渡されていた。そんな頃、浜野が真犯人であるという証拠物件の数々が捜査一課に集った。その証拠の前に浜野は、殺人事件を自白した。落合のメンツを捨てた再調査の、勇気と信念に対して、マスコミは一斉に拍手を送った。ところが石川公一という一人の見知らぬ男からの手紙によって、事件はまたもや意外なところに波及した。九時二十八分に電話したとき話中であったため、電話局で調べてもらったところ、女の声で応答があったというのである。浜野は絞殺して九時には宗方邸を出ているのである。失神状態を死んだと断定して逃げたのであった。脇田はその後に押し入り、さわがれて殺したのであった。検察庁はマスコミに徹底的に叩かれた。落合は宮崎に左遷されることになった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

5.0 まるで黒澤明監督作品の味わいです

2025年12月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

白と黒
1963年4月公開、白黒作品
これは面白い!
主演は小林桂樹
助演は仲代達矢

稀代の名優仲代達矢さんは2025年11月8日永眠なされました
本作は31歳での出演作品です
本作の公開1ヶ月前には黒澤明監督の「天国と地獄」が公開されています
そちらでも強烈な印象を残しています

脚本は橋本忍
流石は橋本忍!と感嘆する、大変優れた脚本で、無駄が全くありません
そして圧巻の犯人への追い込みシーン、さらにこれで終わりかと思わせて、怒涛のどんでん返し!
白が黒に、黒が白にオセロのようにひっくり返ります
エンドマークがでる直前まで目が離せません
本作は正にそれです
最高に楽しませてくれます

監督は堀川弘通
この人は、黒澤明とは共に東宝の助監督時代からの親友
「わが青春に悔なし」では
チーフ助監督を務め、さらに「生きる」、「七人の侍」でも助監督についています
妥協を許さない黒澤明監督に対して意見を言える助監督は彼だけだったそうです
それだけに、本作品にはまるで黒澤明監督作品を観ているかのような緊迫感に全編包まれています
傑作です
自信を持ってお薦めできます

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あき240

3.0 あらすじへの期待を超えない。

2025年12月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

逮捕された容疑者を1週間以上拘束し、自供が不安定だけど母からの手紙をきっかけに自白で、一件落着。
んなわけ、あるか!ということで、捜査続行で、担当検察の落合は出世コースが危ぶまれる中、容疑者の弁護士浜野が捜査線上に浮かび、旅館で落とす(なんで旅館?)。
真犯人かと思いきや、エンディングに向けて、さらなる真実とオチが続く。
戦後の昭和をビンビン感じる時代感は嫌いじゃなく、かつ濃厚な作品にも思えるが、なんだかピリッとしなかった。振りが弱いのかも。

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そろそろだな。

3.0 真犯人

2025年9月15日
iPhoneアプリから投稿

結局は自供に頼っていて証拠は掴まない。それで判断しようとするのが根本的なところであるが、そこは最後まで素通りしていて顧みない。だから新証言で捜査がぶれる。もはや転じるのは脚本都合ではないかと怪しむ。

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Kj

3.0 二転三転

2025年1月13日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

知的

もうひとつハラハラ ドキドキが欲しい。

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koko

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