次郎長三国志 第七部 初祝い清水港

劇場公開日:

解説

「次郎長三国志 第六部 旅がらす次郎長一家」につづく次郎長三国志第七部。主なスタッフ、キャストは共通だが、新しく「幸福さん」の木匠マユリ、新人紫千鶴などが登場する。

1954年製作/87分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1954年1月3日

ストーリー

お蝶の百カ日が経ったら保下田の久六を討つといきまく次郎長一家を恐れて、久六は行方をくらました。明けて正月、大親分津向の文吉が島流しにあった時生れた喜代蔵少年は、次郎長に預けられ、子供乍らも丁半の修業に怠りない。次郎長が若い頃の兄弟分佐太郎と女房お徳は、借金のため夜逃げして来たのを大政が発見して連れて行き、次郎長は恩返しに清水で料理屋を持たしてやった。追分の三五郎は店に働く佐太郎の妹お町に心をひかれ、法印も女中おまんに惚れて通いつめ、仙右衛門の恋人おきぬもこの店に住込んでいた。母親のない喜代蔵はお仲を慕い、なぜ彼女が次郎長の女房にならぬかと言う。お仲は動揺したが思切ってその決心もできない複雑な気持で、大政の恋女房ぬいをつれてくると告げて旅立った。お仲は戻らなかったが、ぬいは武家屋敷を出て大政の許へ来た。そして彼女の礼儀正しい三指式の言動が乾分達を面喰わせた。お蝶の百カ日が来た。次郎長一家は河豚の手料理で大酒盛。三五郎と喜代蔵は久六を討ちに秘かに清水を出たが不審な旅人がちらほら清水へ向うのを見て再び引返した。次郎長一家は河豚の中毒で動けない隙を久六一味に襲われた。居合せた小松村の七五郎と女房お園を初め、ぬいや、旅から戻ったお仲と女達が大奮闘。そこへ引帰した三五郎と喜代蔵、更に江尻の大熊も参加して撃退したが、目ざす久六を又もや取り逃した一家は歯ぎしりして口惜しがった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5ねえちゃんが優しくしてくれるから、嬉しくて泣くんだよお。 母ちゃんがいないから、悲しくて泣くんだよお。

2021年3月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

マキノ雅弘監督作次郎長三国志の第7部。第4部、第5部と鑑賞して、第6部を見逃している。 個人的には村上元三の原作を読んでいるのでスジは終えるのだが、脚色も多いので、ちょっと焦れる。 旅先でお蝶が死んで、百ケ日が済むまで喧嘩は御法度の次郎長一家、仇の保下田の久六を迎え撃つ顛末がこの段の山場。河豚に当たって四苦八苦する次郎長一家は描くものの、そうアレンジしたか、と感心。この方が威勢がいいし大衆受けしますわね。 講談の歯切れよさと、浪曲の人情を踏襲する筋書きもよく、石松と三五郎の名コンビも健在。若き長門裕之のみずみずしさもまたいいねえ。

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栗太郎