自由な女神たち(1987)

劇場公開日:

解説

頭の少しうすい整形美人とその場しのぎの嘘ばかりついている女の友情を描いたコメディ。脚本は「ANO・ANO 女子大生の基礎知識」の金子成人、監督は「夢一族 ザ・らいばる」の久世光彦、撮影は「生きてはみたけれど 小津安二郎伝」の兼松煕太郎がそれぞれ担当。

1987年製作/93分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1987年2月7日

ストーリー

東京の場末のキャバレーの歌手、山野辺徳子は整形手術を受け、自分でも驚くほどの美人に生まれ変わった。だが、ある日、週刊誌で手術をした半波医師が「顔がくずれる」と患者から訴えられ、失踪したというのを知る。自分の顔もいつくずれてくるかもしれないと悩んだ徳子は、草津温泉で幸福な結婚生活をしているという友人、咲江を訪ねた。一緒にキャバレーで働いてた頃、その場しのぎの嘘ばかりつく咲江だったが、徳子とは気が合っていた。咲江は徳子のあまりの変わり様に初めは誰だかわからなかったが、一緒に温泉に入ってやっと納得する。徳子も咲江の気の毒な事情を知った。婚約者に披露宴会場で逃げられ、借金を背おいキャバレーで唄っているというのだ。咲江の唄うキャバレーへ出かけた徳子は、咲江とデュエットをした。それを見た店の客が驚いて出て行く。客は半波だった。咲江は以前から店に来ていた半波のアパートを訪ね、言葉を交わしていくうちに彼に魅かれていく。翌日、徳子は東京に帰ると言いだすが、咲江は幼い頃、徳子を捨てた母親らしい人がこの町にいると、口から出まかせを言って引きとめた。徳子がいた方が淋しくないし、仕事もしやすいと考えたのだ。徳子と咲江は、ピンクレディーのような衣裳と振りで唄い人気を呼んでいく。徳子は咲江が母親に違いないと調べあげたという狂女、彦坂静女が母親でないと知り、裏切られたと咲江をなじる。だが、静女の息子、松夫と梅吉に頼まれて、静女の捨てた娘に扮して静女に会う。そして涙ぐむ静女をみて気持を和ませるのだった。そんな時、顔のくずれた被害者同盟の面々が、半波が草津にいるのを嗅ぎつけてやって来た。徳子は東京に戻って責任をとるという半波に、ついていくよう咲江をけしかける。その夜、一人で唄う徳子のもとに「寒いから帰ってきちゃった」と咲江が戻って来た。

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