十九歳の地図

劇場公開日:

解説

暴走族ブラックエンペラーを追ったドキュメンタリー「ゴッド・スピード・ユー!BLACK EMPEROR」で注目を集めた柳町光男監督の長編第2作で、芥川賞作家・中上健次の同名短編小説を映画化した青春ドラマ。新聞販売所に下宿しながら予備校に通う19歳の青年は、配達先で知った各家庭の情報を書き止め、×印をつけ、自分だけの地図を作りはじめる。ねじれた自尊心を持て余し、日常の不満や偽善に鬱屈する彼は、×印をつけた家に嫌がらせ電話をかけていく。「ゴッド・スピード・ユー!BLACK EMPEROR」への出演がきっかけで柳町監督と出会った本間優二が俳優デビューにして主演を務め、出口のない青春にもがき苦しむ青年を体現した。

1979年製作/109分/日本
配給:プロダクション群狼
劇場公開日:2021年12月4日

その他の公開日:1979年12月1日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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映画レビュー

3.0新聞配達青年の闇を描く

2025年1月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

観た感想は小説から受ける印象とたいして変わり映えしなかった。 街を駆ける犬の精神で鬱屈して怒りと暴力衝動をうちに秘めた青年を描いた内容

かさぶたのマリアは中上の同人誌時代の同志の小林美代子女子をモデルにしたと思われる。それと当時中上が影響下にあったWフォークナーから考えたと思われる地図がやがて路地になり紀州サーガ三部作に繋がる分岐点となった小説である。

中上が羽田で肉体労働をしながら書き上げたまだ荒削りな時代の小説で作者の当時抱えたものは一気に吐き出したような内容だが映画そこまでではない感じ。

かさぶたのマリアの描き方がちょっと違うと感じた。
原作を超えるものが特になかった感じ。あとエロシーンは原作にはない。

原作は中上の処女作品「十八歳」に似た感じのやりきれない悲しみと甘ったるい青春を唾棄する切迫した衝動みたいなものが描かれている。映画はそこがいまいちでかさぶたのマリアが浮いてしまった感じがした。

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四葩

4.0✕だらけの地図

2024年5月8日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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sankou

4.0柳町のデビュー作。

2023年12月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

原作は読んだことがない。ただ中上健次の書く舞台である和歌山に自らの故郷・茨城を重ね合わせていることは事実のようだ。但し文化的背景はかなり異なる。その辺は十二分に含めた上での舞台・三ノ輪なのだろう。少し極端であり今の若い人が見えどうかは疑問だが、自分にとってそこには間違いなくかつての自分が映し出されている。

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mark108hello

4.0こう言う話好きです

2023年7月1日
iPhoneアプリから投稿

なんともならない状況で何にもできない若者。
本間優二さんめっちゃ良かった。可愛さと危なっかしさが良い。好きになっちゃった。
お話もなんともならないところが良い。
昭和のこう言う燻った若者の葛藤と破壊みたいな映画もっと見たい。

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ばんびさん