さよならニッポン!
劇場公開日:1995年9月2日
解説
日本のはるか南の島が独立宣言したことから巻き起こった騒動を描いた奇想天外なコメディ。監督は「中指姫 俺たちゃどうなる?」の堤幸彦(堤ユキヒコ)。脚本を加藤学生、撮影を「ラストソング」の加藤雄大が担当。音楽は元“FAIRCHILD”の戸田誠司。宮古島にて約2カ月に渡るロケーションの末、完成した。芸術文化振興基金助成作品。1995年6月3日大阪第七藝術劇場にて先行上映。
1995年製作/104分/日本
原題または英題:Goodbye Japan
配給:シネカノン=ギャガコミュニケーションズ
劇場公開日:1995年9月2日
ストーリー
日本最南端の島・赤尾根古島は、人口700人の小さな離島である。度重なる大型の台風に襲われ大きな被害を受けたが、本島からの救援物資も遅れ、政府の援助対応も遅い。しかも家屋倒壊の原因は沖縄県による中途半端なリゾート工事にあった。日本国から虐げられていると感じた村長・大瀬利は、日本からの独立を宣言。分家の反対を受けるも、カンカリヤ(実は大瀬里の愛人)のお告げで強行した。大瀬利は自ら赤尾根古国大統領を名乗り、村役場を国会議事堂と命名する。一方、赤尾根古島きっての秀才で東京の大学に通う久部良のアパートの部屋を赤尾根古国大使館と命名し、大瀬利の指示でそこから世界中に独立宣言文を送付させた。さらには、島と本島を結ぶ橋の間に検問所を設け、入国して来る者にはパスポート提示を義務づける徹底ぶり。たかが小さな島の独立宣言だとたかをくくった日本国政府は沖縄県にその処理を一任するが、独立を支持する島民たちの抵抗にあい、なすすべもない。しかも、北朝鮮が赤尾根古国を承認するなどの噂も立ち、国家的問題に発展してしまう。頑固な大瀬利に内閣法制官も動きだし、ついに自衛隊による一斉攻撃も辞さないという一触即発の事態を迎える。島民たちにも不安の色が次第に濃くなり、島に代々伝わる神の書による、空からの飛来物によって島が滅亡するという噂も囁かれ、選択を迫られた大瀬利は、沖縄駐屯の大佐に島の下に眠るウソの油田に関するワイロの話を持ちかける。それによりアメリカの承認を得ることに成功して日本政府を出し抜いた大瀬利は、大統領としての手腕をさらに発揮するのだった。独立記念の祭りに沸く島民。その時、彼らの頭上に流星が飛来して、島の神聖なる場所に落ち、そこから石油がわき出るのだった。