喜劇 花嫁戦争
劇場公開日:1971年10月30日
解説
「内海の輪」の斎藤耕一監督が初めてとり組むコメディー。脚本は「喜劇 男の顔は人生よ」の山崎巌と斎藤耕一。撮影は「旅路 おふくろさんより」の堂脇博がそれぞれ担当。
1971年製作/86分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1971年10月30日
ストーリー
「こんな政略結婚なんてイヤ!」と式の真最中、式場からとびだした花嫁長谷秋子はその足で出奔してしまった。花嫁に逃げられた秋元は、只ションボリするばかり。身軽になった秋子は、チョットした事がきっかけで、鎌倉の里見家に家庭教師兼お手伝いさんとして住み込んだ。里見家についた秋子は早速先輩お手伝いトキに家族構成を説明される。里見家主人はヨーロッパ旅行中。妻マキは東京で美容院を経営し、長男信太郎は、出世のために、重役の娘でヒステリックなオールドミス綾小路君子とふやけた恋愛中である。次男明は、無職で、別れた女の子供正夫を育てており、末娘のユキだけが、マキの子供で、フーテン娘である。秋子はその日から、複雑で奇妙な家庭の中で愛情に飢えた正夫のいたずらに悩まされるが、秋子の愛情あるスパルタ教育に、正夫も次第になついてくる。そして秋子自身もやさしい明に魅かれていく。そんな彼女の近況を知らされた田舎の秋元は気が気でないのは勿論だ。秋子の陽気な性格の影響で正夫ばかりか、里見家の空気まで明るくなった。ある日、ヨーロッパから省造が帰ってきた。その晩、めずらしく鎌倉に集まったみんなの前で、マキは、これからは水入らずの家庭を作るため、東京の美容院に通い、家の面倒を見ることを宣言した。そして、明に礼子との結婚をすすめた。しかし、正夫の処置で対立した秋子は、正夫を連れて家出。そんな大騒ぎの中で、信太郎は、正夫は八年前小料理屋をやっている咲子との間に生まれた子供だが、出世のさまたげになると思い、明に頼んで現在に至ったが、正夫の家出で今やっと目がさめ咲子とやりなおすことを告白した。一方、田舎で礼子を出迎えた秋子は仕方なく鎌倉に帰る。里見家の騒動が一段落してしばらく後秋子の姿が、はなやかな結婚式場で見られた。彼女は、秋元との結婚を自分の意志で決めたのである。