女ごころ(1959)

劇場公開日:

解説

由起しげ子の「試験別居」の映画化で、倦怠期にある夫婦の愛情の機微、人妻とドライな近代女性とのもつれる女ごころを描こうというもの。「杏っ子」の田中澄江が脚色、「二人だけの橋」の丸山誠治が監督、「若い娘たち(1958)」の小泉福造が撮影した。「女であること」の原節子と森雅之が再び夫婦役を演じるほか、「大人には分らない・青春白書」の団令子、「大学の人気者」の三井美奈などが出演。

1959年製作/59分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1959年2月10日

ストーリー

伊曽子は大学の講師・小城朝吉と結婚して、十年になる。女子大の家政科を出、結婚後も栄養士として大正電気に勤めていた。今は息子の研一もでき、家をまもっている。--朝吉が若い女と一緒の写真が出てきた。贈物やラブレターも。女は××出版社の三沢てるえだった。朝吉は「君にはもう友情しか感じられぬのだ」と妻に言った。伊曽子は研一を連れ、家を出た。大正電気の炊事婦・ふじ子から復職を頼まれていたので、寮に住みこみ、元の職場に勤めることにした。小城家ではてるえが朝吉の世話をした。てるえは出版社のかたわら、夜はバーに勤めていた。「どっちもバイトよ。」そのうち小説家になると自称するドライな女性だ。--伊曽子はふじ子や実家には、別居は朝吉の仕事が忙しいからと言った。母の法事が行われることになった。朝吉は文化祭の相談にきた学生たちにさまたげられた。実家の父・庄三は二人の仲を心配した。伊曽子は試験別居中だから心配いらぬと打消すのだ。事実、朝吉は学生たちがてるえを奥さん扱いするのが不愉快だった。彼の頭の中は妻のことで一杯だったのだ。伊曽子は友人の月子にあうため喫茶店に行ったとき、朝吉と偶然出あった。彼女はすげなく別れた。月子は伊曽子の義弟・五郎と見合いするため上京してきたのだ。月子の勝浦の家に、五郎と伊曽子と研一は遊びに行った。月子は女手一つで美容院を切り廻している。研一が熱を出し、朝吉に電話した。てるえが受け、留守していた朝吉に伝えるのを忘れた。伊曽子は駅で朝吉をむなしく待った。彼女はてるえを呼びだし、子供の病気に知らぬ顔をする人とは別れる、よかったら結婚してくれと言う。てるえは伝言を忘れたこと、結婚の意志はないことを答えた。てるえはその夜、朝吉にこのへんで別れたいと宣言すると、さっさと消えた。朝吉は一人きりになり、仕事に打ちこんだ。出版社の辻本と飲みに行ったとき、てるえが田舎で結婚したという噂をきいた。テレビに研一が工作の電話実験で出ていた。ついに朝吉は電話し、息子と妻を呼び寄せた。伊曽子も我を折って帰ることにした。--ニューヨークに旅立つ、伊曽子の妹・新婚の咲子夫婦を、伊曽子夫婦は晴々と見送った。

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