喜劇 駅前飯店
劇場公開日:1962年12月23日
解説
「駅前旅館」「駅前団地」「喜劇 駅前弁当」「喜劇 駅前温泉」に続いて駅前シリーズの第五作。「風流温泉 番頭日記」の長瀬喜伴が脚本を執筆。久松静児が前作「喜劇 駅前温泉」についで監督した喜劇。撮影は「おへその大将」の黒田徳三。
1962年製作/95分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1962年12月23日
ストーリー
新橋・雷燕飯店のコック徳と横浜でラーメン屋をやっている孫は大の仲よし。徳はけい子という日本人の女房に、もう一軒店をもたせている。孫も日本人の女房をもち、二人の間には久美子という娘がいる。彼らは、貿易商をやっている周の親父から料理の教えをうけたのだった。ある日、周は孫の紹介で易占い紅生姜のところを訪ずれた。親父の遺産で徳や孫と共同で駅前飯店を経営しようというのだ。だが一緒に仕事をするには仲間が悪いというオツゲ。彼は共同をやめることにした。そんな決心をして帰った後、顔をだしたのは紅生姜の亭主で悪質な土地ブローカー。女史にこういわせたのは亭主林の仕業である。こんなことがあって以来、周と徳の仲は急に悪くなっていった。徳の家では女房のけい子が、彼女に内証で店を売り、林が客をつれて買いにきたというのだ。そんな折も折、香港にいる父親が死んだという電報が舞いこみ徳は香港に渡った。数日がすぎ親父の葬式をすませて徳が帰ってきた。遺産継承者であるはずの彼が香港から持ち帰ったのは亡父愛用の庖丁だけ、しかし、周の親父が不老長寿の聖梅酒の文献を日本に残しているというビッグ・ニュースを仕入れて帰ってきた。彼らは発見に血眼になったが目当もつかない。そこでまたまた紅生姜のところに出かけた。例によって林が全てを聞いている。うまいはなしだ、とほくそ笑む林もこの問題に一丁加わる破目になった。彼は、徳が香港から帰った時、一緒にやってきた陸金楼に高く売りつけようとたくらむ。駅前飯店経営の大きな財源になるこの文献をめぐって大騒動が巻き起るのだった……。