海女の化物屋敷
劇場公開日:1959年7月17日
解説
葭原幸造の原案から、杉本彰・赤司直が脚本を書き、「暴力娘」の曲谷守平が監督した海女ものスリラー。撮影は「無警察」の岡戸嘉外。
1959年製作/81分/日本
原題または英題:Haunted Cave
劇場公開日:1959年7月17日
ストーリー
恭子は青磯海岸の海女集落へ行った。親友の青山由美が亡霊に呪い殺されそうだから助けてくれといってきたのだ。青山家は青磯きっての資産家だった。父が自殺したあと、母親の狂死、姉の家出、兄の遭難、兄嫁の変死と不幸が続いた。由美は荒れた屋敷に婆やなどと住んでいた。ある夜、兄嫁ワカの亡霊から襲われ、それ以来、悩まされ続けた。それで、婦警になった恭子の助力を求めた。行方の知れぬ姉も探してもらいたかった。恭子は恋人の野々宮刑事に調査をたのんだ。--加代は青山家の漁場で働く海女だ。彼女が禁漁区にもぐり、新興ボス伊丹の海女ヒデと乱闘になった。海洋大学の教授という水木博士と助手の日比野が、近海の漁場調査のためと称して、青山家に身を寄せていた。加代は水木の研究のために禁漁区に潜ったという。--江戸川で殺人事件があり、被害者の胃中から黒真珠が出てきた。野々宮は青磯へ来、その真珠が青山家のものと同一なことを確認した。被害者はキャバレーの女給で、その部屋から木村の名刺が出てきた。木村とは水木教授と同一人ではなかろうか。亡霊事件とも関係がありそうだ。恭子は水木と加代の深い関係を知った。加代は変死したワカの妹で、青山家に怨をもっているらしい。二年前、迷宮入りになった墨田の殺人事件の被害者が家出した由美の姉だったことがわかった。--大昔、地震で海底に埋れた青山家の墓地に、財宝がかくされてあり、そのありかは由美だけが知っているのだ。水木は加代をつかってそれを探していたのだ。由美の姉は彼の手にかかった。由美をおどし、泥をはかせよう。亡霊は彼の命で、婆やが扮していたという。彼らは伊丹たちも手なずけていた。--バレたと知った水木一味は由美と恭子を捕えた。由美を海底にもぐらせ、財宝のありかへ案内させた。引上げた黒真珠を水木と伊丹がうばい合いを始めたスキに、恭子が銃をギした日比野に体当りした。弾丸は加代にあたった。そのとき、野々宮の誘導する警備艇が近づいてきた。--由美は恭子と野々宮の結婚の前祝にと、黒真珠をくれた。