私がクマにキレた理由(わけ)

劇場公開日:

私がクマにキレた理由(わけ)

解説・あらすじ

「アメリカン・スプレンダー」のシャリ・スプリンガー・バーマンとロバート・プルチーニのコンビがスカーレット・ヨハンソンを主演に描くロマンチック・コメディ。大学を卒業したものの自分の将来が見えないアニーは、ひょんなことからニューヨークの高級住宅街に住むセレブ一家のナニー(ベビーシッター)をすることに。家庭に無関心な両親にこき使われ、愛情に飢えた息子もなかなかなつかない。そんなある日、クマのぬいぐるみに監視カメラが仕込まれていることを知ったアニーは……。

2007年製作/106分/アメリカ
原題または英題:The Nanny Diaries
配給:ショウゲート
劇場公開日:2008年10月11日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

“観る楽しさ”倍増する特集をチェック!

インタビュー

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画評論

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9
  • 画像10
  • 画像11
  • 画像12
  • 画像13
  • 画像14

(C)2007 The Weinstein Company, LLC. All rights reserved.

映画レビュー

2.5好きな女優さんだけど、合ってない

2025年3月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

『メリー・ポピンズ』は見たことがないのですが、明らかにそれを意識して傘につかまって空を飛ぶヨハンソンのシーン。残念ながら、彼女の表情にはファンタジーのかけらもありません。
世話をする子供と知恵比べをするシーンで、スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャスと言う長い単語を言ってのけるのも『メリー・ポピンズ』由来の言葉。

そんな彼女に、母親が投げかける言葉”get your feet on the ground, young lady”「地に足をつけて生きなさい」まるで届かない忠告は無視されて、アニーは空高く、現実から足をそむけてしまいます。それを皮肉たっぷりに、メリーポピンズを引用して、ふわふわと街を漂うスカ=ヨハの何とも似合わないこと。

はっきり言って、彼女にコメディのセンスはあまり見当たりませんね。これがゾーイ・デシャネルだったら、表情一つで、観客を引き付けてしまうのに。

ヨハンソンは、眼力(めぢから)が強すぎて、ブラック・ウィドウのような、強い女はバッチリ演じますが、今作のような、シニカル・コメディには、向いてないようです。エレベータでのクリス・エヴァンスとの出会いのシーンも、本来ならもっと笑えるはずのシチュエーションです。おしりを丸出しにされたいたずら小僧に逃げられ、偶然クリスに目撃されるのですが、彼女の目的意識(子供にドアを開けさせる)が強すぎて、今自分がどれだけ恥ずかしい格好をしているかを、観客と一緒に忘れてしまうのです。

クリス・エヴァンスと、スカーレット・ヨハンソンという、すごすぎるキャスティングも、ただの偶然だったようで、この映画を公開した時点ではアベンジャーズの片鱗も見えません。

『ヘルプ~心がつなぐストーリー』という名作が、くしくも上流階級の子供を、他に仕事のない黒人女性が愛情たっぷりに育てることで、人種や偏見を打ち破っていく様子を見事に描き出しましたが、この映画は、それよりも早く、現代の上流階級が、いかに矛盾にあふれ、惨めな思いを抱えているかに着目しています。主人公は人類学を専攻し、アッパーイーストの白人の子育ては人類史上最も滑稽なスタイルを取っていると知りながら、それにはまり込んでしまうお人好し。

最近、世を騒がせた『逃げ恥』も、高学歴が意味を成さず、職探しを妥協してお手伝いさんに身をやつすという初期設定がありましたが、女性が社会進出をしようとすれば、必ず子育てという「関門」が付きまとうわけで、高収入の夫は家庭を顧みずに事実上の一夫多妻制を実現し、離婚した妻たちはワーキング・プアとして自らの人生を犠牲にして子供を育てる(この映画ではアニーの母親が看護師として働きながら子供を大学まで行かせた)という矛盾がニューヨークにもあるんですね。

とてもユニークで、素晴らしい脚本だと思いますが、子役の男の子は魅力不足、それからスカ=ヨハがミス・キャスティングだと思いました。本当は大好きな女優さんなのに。。。

邦題の『クマにキレた理由(わけ)』は、ずいぶんシャレたタイトルですね。原題「THE NANNY DIARIES」じゃ、はっきり言ってワケ分かんないですものね。いろんな意味で残念な作品でした。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
うそつきかもめ

3.0スカーレットが良い雰囲気

2024年1月1日
PCから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
プライア

4.5刺さる人には刺さる。ロマコメではない。

2023年3月8日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

単純

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
alala

4.0証券会社のジェット機に米政府がキレた理由

2021年11月27日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

本作は大学卒業後、証券会社への就職に失敗し、ひょんなことからセレブの子守となってしまった女の子のひと夏を描いた作品。

子守と子供の映画といえば「メリーポピンズ」が有名で、本作でもチムチムチェリーや傘マークといったその象徴が意図的に使われている。このハッピーなおとぎ話に反して、現実とくにセレブ家庭の実情は、こんなに問題山積じゃないかというセレブ批判が映画のテーマ。それはそれなりに面白いし、最後の最後でヒロインのスカーレット・ヨハンソンがブチ切れて、セレブ家庭を崩壊させてしまうところも痛快である。

ところが本作を現在見る場合、もうちょっとひねった見方ができる。舞台となるのがセレブの住む高級街区マンハッタン・アッパーイーストサイド、雇い主は合併がどうしたこうしたと忙しい証券会社社長である。夫婦は王侯貴族並みに贅沢な暮らしをしながら、ヒロインなどろくに人間扱いせず、安給料で滅茶苦茶にこき使う最低の人種として描かれている。

映画の全米公開は2007年8月。この頃にはすでにサブプライムローンの危険性が噂されてはいたが、リーマンブラザーズはせっせと買い込み、翌2008年9月、あっけなく破綻してしまう。俗にいうリーマンショックだ。破綻した金融会社は多数で、その後、政府から公的資金補助を受けることになったが、その公聴会の際、自家用ジェットで来たCEOたちがいたことから、政府に怒鳴りつけられたことは有名である。「政府がジェットにキレた理由」は、本作のヒロインがキレた理由と同じだろうw

コメントする (0件)
共感した! 0件)
徒然草枕

他のユーザーは「私がクマにキレた理由(わけ)」以外にこんな作品をCheck-inしています。