Love Letterのレビュー・感想・評価
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Love Letter
拝啓、中山美穂さま
お元気ですか?
私は元気です。
もう何回目の鑑賞だろう。
この映画は私の青春です。切なく温かいストーリー、美しい映像、凛々しく巧みな主演陣、青春まっただ中の若手俳優たち。
音楽はそっと添えられ、印象的な雪は全編を覆い映画のカラーを決め、自然光や風は所々で優しく使われている。私のような素人でも、丁寧に画が作られているなと気づく。どのシーンを切り取っても、今やノスタルジーとともに思い出のワンシーンとなります。
そしてセリフ以外はアドリブだという、八ヶ岳に向かって雪原を走り、魂を震わせ叫ぶ中山美穂さんの演技。胸を衝かれます。
一生、忘れません。ありがとうございました。
一人二役だったの!?映画NO1
プロットがスゴい
「青春18×2」を観てまた観たいなと思ってたところで、
中山美穂さんが亡くなられたと言うこともあり
約20年ぶりに観ました。
なんとなく藤井樹と中山美穂さんが重なり
お元気ですか?と聞きたくなるような
切なさがありました。
単純な手紙のやり取りから始まるのだけど、
どこに行き着くのか分からない作りは
少しミステリ小説を読んでるような気分になり、
中山美穂さんの一人二役にしたキャスティング、
出会えそうで出会わない2人、
2人の人生、
そうなるのか!と言うラストに
今観るとプロットがスゴいなと感じました。
女性の藤井樹のあのラストから
男性の藤井樹が実は亡くなってたと分かった時の物語も
勝手に想像して切なくなりました。
岩井俊二監督作は青春そのものです。
切なくも、端々笑える
切ない映画かと思ったら、端々笑えて楽しく見れました。答案用紙を自転車の明かりで照らして見るところは面白かったです。
過去と現在の物語がそれぞれ交差して、中山美穂さんの演じ分けも上手く物語の中に引き込まれました。
図書館のカードの名前は本当は誰の名前だったのか。「失われた過去を求めて」のカード裏のメッセージが心に響きました。
追悼 中山ミポリン とてもオシャレな作品だった。神戸、小樽、そして...
同い年の中山美穂を偲んで
中山美穂が2役を演じて話題となったた岩井俊二の劇場用長編映画の1作目。
数々の国内映画賞を授賞し、日本以外でも世界中で人気があって、中でも韓国で大ヒット。日本の大衆文化の開放措置があった1999年に公開され、日本映画としては初めて観客動員数140万人を記録。韓国で冬になると見たい映画の上位、雪が降ると思い出す映画の上位に選ばれるなど、韓国人に愛されている映画となり2024年の日本・台湾合作『青春18×2 君へと続く道』にも登場する。
藤井道人監督は岩井俊二監督をリスペクトしてるに違いない。(と思う)
最後のほうに主人公が山に向かって思いを伝える雪のシーンがあるが、監督は中山美穂に台詞はすべて任せたらしい。
この映画のストーリーは「探偵!ナイトスクープ」(1993年8月13日放送)「手紙をくれた少女」というエピソードに着想を得たものと聞いたが、本当だろうか。
いつかまた
公開当時、映画館で鑑賞。
春に見た「青春18×2 君へと続く道」でも触れられたので、再鑑賞したいなと思ってはいたのですが・・・中山美穂さんの訃報がショックすぎて。。本日追悼の意も込め、配信で見ました。
ミポリン…学年は違うが同い年なので余計にショックでした。悲しいです。
29年前の作品。
覚えていたのは、何故かトヨエツの「博子ちゃん」ていう声と、神戸のガラス工房内。
高台というか小山から見下ろす小樽の樹の家と、中学の図書室での2人。
最後の叫ぶシーン「お元気ですかー」
イケメン少年だったカッシーの登場シーンは記憶していたより少なかった。
おじいちゃん役のクマさんこと篠原勝之さんが懐かしい。お元気だろうか。
あの当時この作品を見た時点でも過去を振り返っていたわけですが、今見ると更にノスタルジックに感じました。
まだ携帯電話も一般的でない平成初期。
不思議な手紙のやり取りが、返信の速いメールに比べて温かに感じました。同姓同名の2人がいたら、実際は同じクラスにしないだろうけど、これはこういうお話。
思春期の淡い恋心、亡くなった愛する人、縁をつないだラブレター。
切なく美しい映画です。
中山美穂さんのご冥福をお祈りします。
純粋な2人のラブストーリー
タイトルなし
范文雀、懐かしい。
中山美穂が見たくて。
この映画見てなかったのを知らなかった。
中山が本当に純粋で美しく、岩井のマドンナだったことがわかる。透明感が素晴らしい。ファーストシーンから引き込まれる。
中山美穂は、中年になってからしか見てなかったので、演技は下手だし、主体になりきれず、人の視線に受動的で、その視線を気にしすぎてるナルシシックというか、開かれない感じが好きではなく、恋愛映画をいくつか見たのに、心惹かれなかった。でも、この映画はとてもいい。まだ天真爛漫な少女の感じが。
トヨエツが相手というのもあるか。
岩井に出会うのでなくて、もっと力強い監督と出会ってたら違ってたのではないか。
岩井は結局、女優をフェティッシュのもとに閉じ込めてしまう。
2人の女性の描き分けも演じ分けも見事だ。特に小樽の樹の自由さがとても素敵なのに。
甘酸っぱい青春のテイスト。
冒頭から引き込まれる 文芸作品的イメージだけどしっかりエンタメ作品になっている
もっと早く見ればよかった
エキストラに参加するほど岩井俊二作品のファンなのにこの作品は観ていなかった。観るきっかけが訃報であったことが悲しくはあるが、この機会で観なければ一生観ないかもしれないと思い観た。本当に観てよかった。
空を見上げる中山美穂が印象的な作品。作中に何度かそういったシーンがある。
全体に淡い感覚がじわじわと染みていく独特の岩井ワールドに浸れる。
錯覚を覚えるような感覚は、一人二役のせいだろう。キリエのうたでも感じたが、岩井俊二はこの作品での成功体験とファンサービスで再度使ったのかな。
もう一つ、ラストレターでは中山美穂と豊川悦司が夫婦役だったり、元ネタになるシーンが多く含まれているその作品、やはりもっと早く見るべき作品だったな。
死者に向けて呼びかける中山美穂の「お元気ですか。私は元気です。」のセリフが突き刺さります。
喪失。
前から気にはなっていたが、鑑賞することなく時は流れ。
中山美穂さんの訃報に触れ、鑑賞した次第。
私が人生で初めて目にした芸能人、美穂さんだったな。
亡くなった婚約者の3回忌からスタートする本作。最初一人二役と知らずやや混乱したが、把握してからはグイグイと引き込まれていった。
まだ個人情報保護がゆるゆるで、卒アルに住所が全て載っかっている。2024年の今では絶滅したに近いシチュエーション。卒アルの、亡くなった婚約者の旧住所地に手紙を書いたところ、同姓同名の同級生から返事が来て。
公開された1995年はまだ携帯電話もE-mailも普及していなかった。手紙でやりとりするって、その緩やかさが心地良くもある。相手を思って筆をとるって、21世紀の今、なかなかない。
見知らぬ者同士、偶然が重なり、亡き婚約者のことを少しずつ共有していく。
デジタルの画面でやりとりすることで得られたものと、失ったものと。文字の美しさや、書き出す言葉への想い、相手を待つということ。公開当時では感じることが無かったであろうことにも、今は思い至る。
一人二役であったことの意味、学生時代の淡い想い出、大切な人を失うということ。人は皆、どこかで何かを失って。人生とは、ある意味喪失の連続なのかもしれない。喪失から再生できるのかな、と思って鑑賞していたけど、本当は再生なんかすることなくて。喪失を抱えて、それでも人生は続く。そうなのかな。
クライマックス、図書カードのくだり。不器用過ぎて胸が苦しくなる。そして、実写版「君の膵臓をたべたい」が本作のオマージュで成り立っていたことを今さら知った。
人生で通り過ぎてきた幾多の切なさを胸に、今日もまた生きよう。
「お元気ですか」
中山美穂さんの訃報を聞いて、一番に思い出したのは、この映画。何度見たことか。フィルム上映はもちろん、レーザーディスクも、音がずれていた最初のDVDも、音ずれが修正されたDVDも、中国版のDVDも、サントラCDがセットになっていた韓国版のDVDも、その後発売になったブルーレイも持っています。
ヨコハマ映画祭でこの映画が受賞し、その授賞式でトヨエツさんと一緒に登壇したのを見た後に上映され、家に帰ってからまたレーザーディスクで見直したぐらい。
渡辺博子の方は、モヤモヤしていたことが明確になり、秋葉と新しい関係に進めますが、藤井樹(女)の方は、藤井樹(男)の自分への気持ちが分かってしまったけど、もう藤井樹(男)はいないという、切ない話。
少し気分が落ち着いたら、再度見て見ようと思います。
現在バイプレーヤーとして活躍している俳優さんが、随所に出てきます。
藤井(女)家のロケをした家は、火事になってしまったそうですね。
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