用心棒

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

二組のやくざが対立するさびれた宿場町。そこへ一人の浪人者がふらりと流れ着く。男はやがて巧みな策略で双方を戦わせ、最後には自らの刀を抜きやくざたちを倒す。町の平和を取り戻した彼は、またいずこへとも知れず去っていく……。時代劇に西部劇の要素を取り入れた痛快娯楽活劇。ピストルにマフラーのニヒルな殺し屋を演じた新鋭・仲代達矢の存在感が光る。64年にはセルジオ・レオーネ監督が本作をもとにマカロニウエスタン「荒野の用心棒」を作り、大ヒットした。

1961年製作/110分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1961年4月25日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第34回 アカデミー賞(1962年)

ノミネート

衣装デザイン賞(白黒) 村木与四郎

第22回 ベネチア国際映画祭(1961年)

受賞

ボルピ杯(最優秀男優賞) 三船敏郎
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映画レビュー

5.0おいおいこりゃ凄いや

2025年1月18日
PCから投稿

追い立てるような太鼓のリズムで始まるオープニングで早くもフルスロットル。
古今東西、映画、テレビ問わず全ての映像作品で最もカッコイイ役柄と演技。

とてつもなくカッコ良くてとてつもなくコミカルな、とてつもない娯楽作。
黒澤親分が本気で娯楽に特化して作るとこんなのができちゃいます。

脇役も全員いいですね。三船先輩をいかにカッコよく見せるかに徹してますが、山田先輩のおっかなさも尋常じゃないです。

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越後屋

3.5三十郎は強いけど

2024年12月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

単純

興奮

冒頭は主人公三十郎の後ろ姿から始まる。ラストも名セリフ「あばよ」で後ろ姿。後ろ姿=背中で強さを表現するシーンが最初と最後にあり、映画を象徴しているのが面白い。
剣の強さだけでなく、相手をあざむいて目的を果たす知力があり、大勢のならず者を圧倒するのが痛快。

しかし、この映画の1年後に封切られる「椿三十郎」と比較すると、相手が簡単に騙されすぎたり、多くを殺す大儀が弱かったりして、脚本の弱さを感じるところもある。徳右衛門の情婦おぬいの一家を逃がすところは、ひとつのヤマ場なのだが、逃がしてやろうと思った理由が不十分に思えた。
逆に言うと「椿三十郎」は、「用心棒」よりさらによくできた映画で、「椿三十郎」の素晴らしさをほめるべきなのかもしれない。

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p.f.naga

4.0理屈など不要だし、一大娯楽活劇の傑作だ。

2024年10月15日
PCから投稿

ある浪人が、対立するヤクザ同士を戦わせて全滅させる時代劇。豪快な剣だけでなく、知恵を使って2組のヤクザを唆し、宿場町を荒廃させたヤクザを壊滅させる物語が、実に痛快だ。

居酒屋の権爺に助けられたり、騙されて妾となった農家の娘を救ったことで、主人公も全てが上手くいくわけではない。賢明とは言えない登場人物ばかりだが、みんなコミカルで、親しみがある。

主人公の大胆さ、機知に富んだ策略、大胆な剣劇が、大いに沸かせてくれる。権力を求めて奮闘することが、かえって自滅をもたらすヤクザたちも皮肉めいている。シニカルさとウィットを併せ持った、一級品の時代劇だ。

黒澤作品の中でも、特に娯楽色が強く、とても見やすくて、万人に勧められる。カラッとした明るさがあるし、ドラマティックでタフな映画でもある。理屈など全く不要で楽しめる、本当に素晴らしい一大娯楽活劇だ。

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瀬戸口仁

5.0凄い映画だな、って思う。

2024年9月15日
スマートフォンから投稿

腕は逹が人情に弱い
頭は切れるが金に縁は無い

その浪人が訪れた宿場町で
利権を争う二つの家を見た。
即座に金になると思ったが
拳銃を持つ男の登場に
浪人の運命は大きく変わる。

ダイナミックでスリリング
人の動きに、動く音楽、
映画の中の全てが面白い。

最初から最後までスカッとする
このエンタメ感は凄いと思う。

そして観終わった後は
身体中砂まみれになる。
いつもの事だ。

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星組

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