八月の狂詩曲(ラプソディー)

劇場公開日:

解説

村田喜代子原作『鍋の中』を映像化した反核映画。長崎はとある片田舎。かつて原爆を体験した老婆・鉦のもとに、夏休みを過ごすために都会から4人の孫がやってきた。孫たちは田舎生活を退屈に感じながらも、長崎の街に残された戦争の傷跡や鉦が話す昔話を聞くうちに、戦争に対する考えを深めていく。やがてハワイから鉦の甥にあたるクラークがやって来て……。クラーク役にリチャード・ギアを起用し話題を呼んだ作品。

1990年製作/98分/日本・アメリカ合作
配給:松竹
劇場公開日:1991年5月25日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第15回 日本アカデミー賞(1992年)

ノミネート

作品賞  
監督賞 黒澤明
脚本賞 黒澤明
主演女優賞 村瀬幸子
助演男優賞 井川比佐志
音楽賞 池辺晋一郎
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映画レビュー

1.0溶けたジャングルジムにどんどん近づいてくる集団が怖い

2024年8月18日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

怖い

寝られる

監督と脚本は『醉いどれ天使』『野良犬』『羅生門』『生きる(1952)』『七人の侍』『蜘蛛巣城』『隠し砦の三悪人』『用心棒』『椿三十郎』『天国と地獄』『赤ひげ』『影武者』『乱』の黒澤明

20代前半のときTSUTAYAで借りて鑑賞して以来四半世紀以上経つがそれ以来2度目の鑑賞

長崎を舞台とした反核映画
長崎の片田舎に住む老婆の鉦に孫たちが夏休みを利用し泊まりに来た
ハワイに住む鉦の甥が鉦に会いに来日した

いくら優れた演出家でも脚本がダメでは話にならない
黒沢映画の多くは黒澤明1人で脚本を書いているわけではない
黒澤1人だとこうなるのか

柳葉敏郎主演TVドラマ『ホットドッグ』の4人きょうだいの長男として主演していた伊崎くんと田村正和主演『パパはニュースキャスター』の愛(めぐみ)3人衆の1人を演じた鈴木美恵が懐かしい

欧米的価値観に反旗を翻しハリウッドスターのリチャード・ギアに謝罪させるシーンは高く評価したいが・・・

この作品の1番の見どころは超大物助っ人外国人俳優リチャード・ギアではない
マグリットの絵にありそうなキノコ雲と巨大な目の取り合わせでもない
ましてや原爆の熱線でぐにゃりと曲がったジャングルジムでもない
強風吹き荒れる悪天候の中を傘を差して外出し野薔薇の日本語少女合唱が流れる中やっぱり傘が裏返しになるもそれでも負けるもんかと突き進む老婆
それを必死に走って追いかける孫4人
信次郎は派手にこけてる
なんかこのシーン高級なコント?
タイトルは忘れたが漫画か他の映画作品で見たような光景
このシーンのパロディかな
反核反戦映画なのに最後の最後で大笑いしてしまった

椿三十郎が100点ならこっちはせいぜい20点がいいところ

あと吉岡秀隆が演じた縦男って名前変わってるね
原作も縦男

ちなみに原作は原爆絡みの話は全くないらしい
原作者も映画の出来に相当の不満があったと聞く

いくらテーマが良くてもそれだけで映画作品を賞賛する思想は持ち合わせていない
映画の出来としてかなり不味い
漫画のはだしのゲンが傑作ならこっちは明らかに駄作だ

配役
忠雄と良江の母の鉦に村瀬幸子
良江の息子の縦男に吉岡秀隆
忠雄の娘のたみに大寶智子
良江の娘のみな子に鈴木美恵
忠雄の息子の信次郎に伊崎充則
鉦の息子の忠雄に井川比佐志
鉦の娘の良江に根岸季衣
良江の夫の登に河原崎長一郎
忠雄の妻の町子に茅島成美
鉦の甥のクラークにリチャード・ギア

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野川新栄

5.0黒澤明最高傑作‼︎

2024年8月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

黒澤明最高傑作‼︎
この言葉以外話す事はありません!

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抜刀バニー

4.0記憶。

2024年8月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

幸せ

諸用を終え時間・場所的にちょうどよかったので鑑賞。鑑賞後に、スクリーンの世界から33年後の伊嵜充則さんが急遽挨拶に来られて、時の経過に感じるところもあり。

1991年公開。当時私は既に出生していたが、映画にさほど興味がなく、黒澤明監督作品を鑑賞するのは数年先の話で。まだご存命だった訳で、同じ時代の空気を少しは共有していたのだなぁと思う。

平成になってすぐの頃、まだ昭和が色濃く残っている。お婆さんはしっかりお婆さんだし、おじさん・おばさんもしっかりおじさん・おばさんだし。令和の今、アンチエイジングが普遍性をもち、皆若々しい。けれども、年齢をありのままに、その年齢に求められる役割を所与のものとして受け入れ生を全うするという、生物としての在り方は大きく変容している。それでいいのかな、と思わないではない。

当時の長崎、まだまだ原爆の記憶を抱えて生きている人たちが沢山いて。私の祖母も長崎出身で、まだ存命だった。多過ぎる孫のうちの一人だったこともあり、あまり会話をした記憶がないが、もっと聞いておくべきことがあったな、と今なら思う。

長崎は修学旅行で行ったのが最後。作中の子供たちが辿る原爆の記憶、令和の今訪れたらまた違った感慨を抱くのだろう。

自然、変わりゆく街並み、それでも残る戦前の記憶。継承されるもの、忘れ去られてしまうもの。人工物と自然との対比。
クライマックスの土砂降り、あれは雨を待ったのかな。力強い画だった。

反戦反核を直接訴えかける作品ではないが、自身の外堀・内堀を埋められ、原爆投下の彼の地・彼の時代と地続きとなって。我々は何を選択しどう生きるの?と問われているような。そんな感覚を覚えた。

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Nori

4.0●黒澤明監督『八月の狂詩曲(ラプソディー)』(1991) 神保町シ...

2024年7月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

●黒澤明監督『八月の狂詩曲(ラプソディー)』(1991)

神保町シアターさんにて特集上映「一度はスクリーンで観ておきたい――忘れられない90年代映画たち」2024年6月29日(土)~8月2日(金)にて。

33年ぶりのスクリーン鑑賞。
公開当日は高校生、『七人の侍』『用心棒』などと新旧同時に鑑賞、本作に関しては随分と異質な印象を受けてましたね。
今見返すと戦中派の監督らしい反戦・反原爆を訴えつつも敵国や人は憎まないメッセージをしっかりと感じとれましたね。
主演の祖母役の村瀬幸子さんの円熟した演技、雷雨のなか突き進むラストも印象的ですが、
吉岡秀隆さん、伊崎充則さん、鈴木美恵さん、大寶智子さん孫役たちがとにかく芸達者。
当時はリチャード・ギアのインパクトに持っていかれましたが、いやはや日本人キャストも全然負けていませんでしたね。

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矢萩久登

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