日本の夜と霧

解説・あらすじ

日米安全保障条約の改定・批准に反対する安保闘争を舞台にした、時代背景色の濃い作品。霧の深い夜、新安保闘争で結ばれた新聞記者・野沢と女子学生・玲子の結婚式が行われていた。しかし、逮捕状が出ている全学連の学生・太田が突然乱入し、国会に向ったまま消息を絶った学生・北見の謎の失踪事件を叫び始めた。そこから、当時の学生運動の陰に起こった様々な事件が暴露されていく。上映4日目にして打ち切りとなった作品で、浅沼社会党委員長刺殺事件、安保闘争直後の世相などにより、再上映にも3年の歳月を要した問題作。大島監督はこの上映中止に抗議し、松竹を退社した。

1960年製作/107分/日本

スタッフ・キャスト

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映画レビュー

5.0 暗渾蛋なオルグ行為なのかなぁ?

2025年8月21日
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鑑賞方法:VOD
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マサシ

0.5 全学連御用達

2025年5月16日
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一応有名なので教養のために観ておきましたが、左翼の鼻息が荒かった時代の全編共産主義論争に明け暮れるかったるい作品です。あの当時の空気感に共鳴している人間のための作品なので、その手の人間には妙に評価が高い。ノーマルな人間にはめんどくさいだけなので時間の無駄です。

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越後屋

3.5 ☆☆☆★★★ 鑑賞直後にWikipediaを確認。 色々なエピソー...

2024年3月16日
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☆☆☆★★★

鑑賞直後にWikipediaを確認。
色々なエピソードが残っているのだけど、如何にも〝 勢いだけで作っちゃった 〟感満載な内容には「そりゃそうだろうなあ〜」…と言った思い。
更には多くの出演者達が、「何をやってるのか分からなかった…」とあると、これはもう苦笑せざるを得ない。

内容に対して、あれこれと語れるだけオツムが良い訳ではないので辞めておきますが。個人的には結構楽しんで観てました。大島作品の中では比較的分かり易い方の部類に入るんじゃないですかねえ。少なくとも、この後に撮影した『儀式』や『紋死刑』等の作品と比較してではありますけど、、、

それにしても激しいディスカッションの連続で。それによって発生してしまう、多少(と言うか、大いにですけど)感じる違和感等の疑問点を言わせない程の迫力を生み出しているのは圧巻でした。
公開直後に浅沼刺殺事件が勃発し、直ぐに松竹は日和った為に公開中止となるのもむべなるかなと言った思いですね。
まさに、監督大島渚と共同脚本でもある石堂淑朗の、【想いの丈】のみが沸点に達したからこそ日本の映画界に産み落とされた《怪物作品》であったのでしょう。

Wikipediaを見ていて思ったのですが。脚本の石堂淑朗は後に、黒澤明に対して一貫して批判的だったのは分かるのですが。小津安二郎を絶賛していた…ってところは意外でした。
少なくとも、大島渚・篠田正浩・吉田喜重といった面々と始まった松竹ヌーベルバーグは。小津を筆頭にして生み出された、独特の大船調に対するアンチテーゼだと思っていただけに。

2022年3月15日 シネマブルースタジオ

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松井の天井直撃ホームラン

4.0 こんな結婚式は嫌だw

2024年2月20日
Androidアプリから投稿

序盤までは画的にも楽しめたけど、中盤以降は党内部のドロドロした暴露大会が中心だった。けど、それはそれで楽しめた。リーダーである中山が、数々の告発に遭い袋叩きにされながらも、自分に向けられる批難=党への否定という、お馴染みの論理で弁舌巧みに場の流れを誘導していくサマはとても良かった。
ラスト、滔々と語る彼の長台詞を聞かされながら、誰かゲバ棒で頭ぶん殴ってやればいいのにと思っていたけど、実行する者はおらず、皆がなんとも言えない雰囲気で立ち竦んでいるのがとても良かった。

棒読みや言い間違い、言い淀みは制作の裏事情に目をつむって、「緊張」や「緊迫感」の演出と脳内変換してやれない事もなかった。
役者がセリフを喋らされているということの暴露は、学生が所詮、政治的言説を喋らされているに過ぎないという意味も含んでいるのかしら(多分違う笑)などと思った。

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抹茶