男性の好きなスポーツ
解説
釣り道具のセールスマンが、釣りの経験も無いのに、釣りの本を書いてベストセラー作家になってしまい、観光地の釣り競技会に招かれる。大会でのおかしな奮闘ぶりと恋の騒動を描くライト・コメディ。
1964年製作/120分/アメリカ
原題または英題:Man's Favorite Sport?
スタッフ・キャスト
- 監督・製作
- ハワード・ホークス
- 撮影
- ラッセル・ハーラン
- 音楽
- ヘンリー・マンシーニ
釣り道具のセールスマンが、釣りの経験も無いのに、釣りの本を書いてベストセラー作家になってしまい、観光地の釣り競技会に招かれる。大会でのおかしな奮闘ぶりと恋の騒動を描くライト・コメディ。
1964年製作/120分/アメリカ
原題または英題:Man's Favorite Sport?
ホークス監督作品初鑑賞
ホークス監督といっても工藤公康ではない
ハワード・ホークス監督
パッケージやタイトルからは想像できないドタバタ喜劇
公開は昭和39年だから東京オリンピックが開催された年
当時の日本のコメディー映画なら宣伝ポスターからにして剽軽な面々でわかりやすい
最近のハリウッドだって戯けた顔で笑いを期待させてくれる
この作品はその時点で失敗している
わかりにくいためこれでは埋れてしまう
内容は悪くないのに
オープニングクレジット
スポーツをする女性たち
昔の作品なので忌々しいエンドクレジットはない
カツラ上司のやりとりが面白い
女がテーブルを叩いたら灰皿が飛んで水槽に飛び込むシーンとか特に
妻が被ってろってところが泣ける(笑)
熊がバイクを運転するシーンも好き
敬礼もなかなか
寝てる最中に流されるのも笑える
セクシーな場面がわりとあるがそれは笑わせるのが目的でヌードはない
キスを蒸気機関車の衝突に例えるのは斬新
具体的には書けないが弓月光の漫画を思い出した
1964年だが坂道と路面電車でサンフランシスコだと自分でもわかるわかりやすさがいい
アメ車もレトロで時代を感じる
撮影の仕方も33分探偵を思い出す
『くたばれ!ヤンキース』は1958年の作品だがそれよりも古く感じる
今のハリウッドと違い白人率が高い
「fuck」「fucking」「shit」「son of a bitch」と言った汚いアメリカ英語が無いので耳障りが良く精神衛生的に良い
ドタバタ喜劇だけど今のハリウッド映画より遥かに上品
CGにいくらかけたかでしか映画を評価できないバカには向かない作品
ワカプージ湖は実際は存在してないようだ
スーさんでお馴染みの三國連太郎が実は釣りが苦手というエピソードを思い出した
この内容で120分はちょっと長い気がする
コンパクトにぎゅっと90分くらいならなお良かった
64年の作品だがラストはそうきたかの感あり
釣具店の敏腕セールスマンで釣りのベストセラー本を書きながら、実は釣り経験ゼロのロジャー。
釣りの大会に出場を命じられ、事情を知った主催側のアビーとイージーから指南を受ける事に…。
嘘つきインドア男のはじめてのアウトドア。
魚も苦手、泳ぎもダメ、テントも張れない、あるあるの骨折した事にしたりと、悪戦苦闘ぶりが笑わせる。
何故か周囲に美女たち。
美女二人とアウトドア。そこへ、婚約者もやって来て…。
恋の珍騒動。
そんな彼が本気で好きになったのは…。
ロック・ハドソンの好演。
共演女優陣の艶笑演技。
ヘンリー・マンシーニの軽快な音楽。
時々場をさらうタレントベア。
ハワード・ホークスも楽しんで撮ったであろう1964年の明朗ラブ・コメディ。
タイトルが愉快。
男性の好きなスポーツって?
野球? サッカー? それとも釣り?
いえいえ!
アレの事なんだろうけど、あくまで“恋のやり取り”に置き換えて。
平昌オリンピックもいよいよ終焉、このスポーツの祭典に因んで何かないか…お!これにしよ。
『男性の好きなスポーツ』って…ムフフ、よからぬ想像が頭をよぎる。
よからぬ期待とはちょっと違ったが、とっても面白いラブコメディ。主人公が奇妙に魅力的な女性(たち)に振り回されるお話。
アビーのマシンガントークに爆笑必至。友達のイージーも負けず劣らずです。さらには婚約者テックスと、出てくる女優陣が何とも魅力的です。いやらしくないお色気もあってほんと楽しい!キスをすれば列車大爆発(笑)
オープニングソングがこの映画の全てを表しています。
だけどイカす女が現れたら
スポーツなんてそっちのけ
それが世界の成り立ち
男が何より好きなもの
それは「女」♫
秀逸な邦題である。
というか、原題の直訳に過ぎないのだが、この人を喰ったようなとぼけた映画のイメージがそのままこの日本語に乗っかっている。
ハワード・ホークスの数多の作品の中でも、「ハタリ!」に並ぶ気になるタイトルだ。
尊敬する蓮實重彦(シゲは古い字体)の大好きなホークスであるが、私にはさほど面白いとは思えない。小津安二郎やホウ・シャオシェンについての論考には恍惚を覚えるほどなのに。
きっと、ホークスに限らず、ハリウッド映画に溢れるオプティミズムにあまり共感できないのだ。それはきっと、私にうつの気があるからかも知れない。
「男性の好きなスポーツ?」「そんなの決まってるだろ❗」