10歳と1000歳のラブロマンス。そんな年の差はデーモン小暮閣下から見るとたいしたことはない。だけど、その後はどうなったのかが気になるところですね・・・なにしろ舞台は1960年のアメリカコネチカット州なんですから。また、フランス映画なのになぜアメリカという設定なのかも気になるところですが、『レミーのおいしいレストラン』がアメリカ映画なのにフランスが舞台だったのと同じか・・・それとも対抗意識?どちらが先か知りませんけど・・・
それにしても体長2mmミニモイのセレニア王女は人形顔なのに色っぽいですなぁ。なんとなく釣りあがった目がミラ・ジョヴォビッチにも似てるし・・・きっとリュック・ベッソンの趣味丸出しなのでしょう。あとのキャラ造形は適当に作っちゃえ!といった雰囲気さえ感じられます。だけど、悪魔のマルタザールの顔は凄いですね。悪い女に移されたという病気のせいで鼻が無くなっていますから・・・
基本的な世界観は『ミクロキッズ』なのですが、小さくなった主人公やミニモイ族は3Dアニメ。実写と交互に映し出されるものの、大きさの比較が上手く表現できてなかったかもしれません。だけど、冒険が始まると彼らの世界にのめり込んでしまう。『インディ・ジョーンズ』を思い出させるようなシーンもあったし、強烈なインパクトを残すマサイ族5人衆さえ忘れてしまうほどに自分もミクロマンになった気分にさせられました。
アメリカでこれを作ろうとしたら、敵を倒すことがメインとなるのかもしれません。しかし、この作品ではメインは宝探し。敵を倒すことよりも、なんとか生き延びることが中心になっていたりします。それに魔法の剣よりもセレニア王女の貞操(ファーストキス)が最大の武器だったりして、とても平和的。基本は子供向けなんでしょうけど、『サタデー・ナイト・フィーバー』のパロディもあることだし大人も存分に楽しめます。1960年という設定に違和感を残しながら・・・