デューン 砂の惑星

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

映像化不可能と言われたフランク・ハーバートによる大河SF小説を、「エレファント・マン」で成功をおさめたデビッド・リンチの監督・脚本で映画化。「デューン」と呼ばれる、砂に覆われた惑星アラキスを舞台に繰り広げられる勢力争いを、壮大なスケールで描く。

時は1万191年。宇宙を支配する皇帝シャッダム4世は、自身の地位を脅かす救世主の出現を恐れていた。宇宙移動に欠かせない貴重な資源である「メランジ」と呼ばれるスパイスが採取できる、砂の惑星アラキスには、皇帝のいとこであるアトレイデス公爵の一家が暮らしていたが、同家の息子ポールこそが救世主と判明し、皇帝は公爵の敵であるハルコネン男爵と手を組み、アトレイデスの失脚を図る。公爵は自害に追い込まれ、母ジェシカとともに砂漠に逃れたポールは、アラキスの原住民であるフレーメンと合流し、皇帝とハルコネン男爵の軍に挑んでいく。

「エル・トポ」のアレハンドロ・ホドロフスキーも映画化を進めていたが実現には至らなかった作品を、鬼才デビッド・リンチが独自の映像美学で映画化。しかし、最終的な編集権がスタジオ側にあり、意図しない編集などが施されたことから、リンチ監督にとっては不本意な作品になったという逸話でも知られる。主演は、本作の後にテレビシリーズ「ツイン・ピークス」でもリンチ監督とタッグを組み、同作のデイル・クーパー役でブレイクするカイル・マクラクラン。後にテレビ放映用にナレーションと未公開シーンを加えた長尺版「デューン スーパープレミアム 砂の惑星・特別篇」も発表された。1985年の日本初公開時の邦題は「砂の惑星」。2024年、4Kリマスター版でリバイバル公開。

1984年製作/137分/G/アメリカ
原題または英題:Dune
配給:東京テアトル
劇場公開日:2024年8月2日

その他の公開日:1985年3月(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第57回 アカデミー賞(1985年)

ノミネート

音響賞  
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(C)1984 DINO DE LAURENTIIS COMMUNICATIONS. ALL RIGHTS RESERVED.

映画レビュー

3.0伝説の映画を観てきました。

2024年10月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

寝られる

デビットリンチ監督の世紀の失敗作と言われる、名作?です。

市内の名画座にかかっていたのだから、名作の筈です。

小松左京の、さよならジュピターを思い浮かべてしまったよ。

原作はいいのに、なぜ、こんなになってしまったのか本当に謎である。

(よくある話といえば、それまでですけど)

監督の意志とは別に、いろいろな力が働いて山に登ってしまったのだろう。

モノローグ連発で、きちんと説明してくれるから、置いてけぼりにはならないから、

とっても親切といえば親切だけど……。それにしてもね。

1984年の封切りらしいけど、この当時の特撮って、こんなに、陳腐だったたかな。

キャプテンウルトラレベルの特撮ですぞ、これは。

エイリアンの方が、古いはずだけど、特撮はしっかりしていたよね。

まぁ、それでも、伝説の映画を観ることができたのはいい体験だったと思う。

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うさぎさん

3.04Kリマスター

2024年10月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

目黒シネマで鑑賞
中盤まではビルヌーブ版と比較しつつ楽しめました
ワームが出てきてからは、ふーむとなってしまい
ストーリーはビルヌーブ版のパート2までの話で尻すぼみ感あり
1984年当時としては頑張っていたのかな

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ぼろんてーる2

長大な予告編

2024年9月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 そもそも原作が長大らしいので、話をとにかく先に進めようとする余り、台詞で状況を説明し内面の声で心情を語り、その結果、137分の壮大な予告編の様な、ブツ切りでテンポの悪い作品になってしまいました。折角の迫力映像がもったいない。CGなど殆どない時代の豪壮なセットはいい感じなのになぁ。

 公開当時大コケしたのは間違いなく作品自身のせいだったんだな。でも、歴史的作品をスクリーンで鑑賞できて満足。

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La Strada

5.0デビット・リンチの美学と哲学が詰まった唯一無二の世界

2024年8月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

ドゥニ・ヴィルヌーブ版と観比べてからレビューしようと思ったわけだが、鬼才デビット・リンチ監督の方が感情を揺さぶる作品であり、どっぷりと映画の世界観に浸れる映画で面白いと感じました。相変わらず世間の評判は芳しくないのは残念です。改めて三本分を一本にまとめ上げた手腕は流石だと思う。ハルコネン家との対決までのフレメンとの交流生活があっさりとして短い所に賛否両論があるのかもしれない。原作を読んでいない(これから読むつもり)推測でしか言えないが、原作の方が、生態系SFと評されているとのことなので、砂漠での住人との生活面から文化人類学的視点や環境学や生態学等の生物学的考察が反映されているのが原作に沿った「砂の惑星」なのかもしれない。そもそも論として映画を総合芸術としての視点で捉えるなら、デビット・リンチの「砂の惑星」はそれこそスペースオペラと呼ぶにふさわしい作品なのではないか。静寂な宇宙のイメージとアンビエント系テクノの大御所であるブライアン・イーノのBGMが見事な交響曲となり、劇中をTOTOの音楽が盛り上げる。また、演じる俳優陣が豪華なことにも目を見張る。主役のカイル・マクラクランが華々しいデビューを飾ったのは言うまでもなく、名優マックス・フォン・シドー、ユルゲン・プロホノフ、パトリック・ヒューズ・スチュワート等、個人的には「ブレード・ランナー」のレイチェル役のショーン・ヤングの大ファンなので(実際には何かとお騒がせの女優らしいが)美しさが際立っていた。またスティングもポリスからの音楽ファンでもあります。砂漠の背景の中で役者がご挨拶するエンドロールの演出もユニークだと思う。キャラクターデザインや美術も含めて、デビット・リンチの美学と哲学が詰まった唯一無二の世界が本作DUNEである。(※余談だが、ブライアン・イーノといえばWINDOWS95の起動時のBGMに使われていたのが懐かしいですね。)

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ヒロピロ