嫌われ松子の一生のレビュー・感想・評価
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まだ観ていない人に絶対におすすめ
これかなり良くできています
ラスト泣きます
テンポの良さ 無駄のなさ
ストーリーの面白さ
漫画チックなんですけど骨格がしっかりしてるのでかなり引き込まれます
あっ と言う間にラストまでたたみ込む感じです
ラスト大泣きしました
これはおそらく邦画では最高級に面白い映画です
文句なしです
こういう映画をもっと観たいですね
満点なんですけどゴッドファーザーと差をつけなくてはならないだけの4.5で、
ゴッドファーザーが存在しなければ満点評価です
すごく面白いです
ハリウッドにも見せてやりたい!
僕が中島哲也監督のファンになった作品。
ある女性の転落人生なのだが、普通にやれば有りがちな暗くシリアスな話になる所を、カラフルでポップに、アニメを挿入し、ミュージカル仕立てで描いて、度肝を抜く。
それが代えって、松子の人生の“暗”を浮き彫りにする。
とにかく、これまでこんな日本映画を見た事無かった。
そして、中谷美紀の入魂の大熱演!
この年は「フラガール」が国内の映画賞を独占したが、僕は断然「松子」に一票!
凄い!!!!!!
『仁-JIN-』の野風の熱演が記憶に新しい中谷美紀さん。その中谷さんが「この役をやるために女優をやってきた」とも「撮影がきつすぎて女優を辞めようかと思った」とも言っていたりだとか、脇を固めてる俳優さんもビジュアルが好きだったり演技が好きだったりキャラクターが好きだったり気になる人ばっかり出演されてて、最近になって観たい観たい病にかかった作品w
ホントに観てよかった!制作に関わった人全員に拍手を贈りたくなるような作品でした。妥協や手抜きが一瞬も見当たらない力強さを感じる映画です。
中島監督は『下妻』も『パコ』も『告白』もすごく良かった(『告白』は系統が違うけど)ので期待はしてましたが、期待以上。
この監督さんの映像美は見てるだけで本当に楽しい。今作もつかみからいい感じですぐ見入ってしまって、最後のEDのメドレーまでずっと釘付けでした。叶わない夢だけど中島監督が撮ったディズニーの実写とか観たいなあ。。
画が映画映画してるというか骨や皮まで美味しく頂ける感じが大好きで。その分撮影が本当に大変だけど、ここまでしてくれると観客冥利に尽きるし、役者冥利にもそして監督冥利にも尽きると思います。そんな全力がこちらにも届いて心から「いいものを観た!」と思わせてくれます。
語り手の切り替え方も凄く心地好くて、時間が経てば経つほどあ〜終わってほしくないなあと思っていました。
ただ原作は未読なのですがWikiの【原作との違い】を見ると変えない方が良かったのに〜ってことも結構あったので原作も読んでみたくなりました。
そしてなんといっても中谷さん。
キーポイントになっている“変顔”ですが(柄本さんの表情素敵すぎ)、中谷美紀のあんな顔初めて見た!wと驚いてるのもつかの間、本当に本当に女優魂を感じさせてくれました。
まずどんな髪型もメイクも服も似合ってしまうというか自分のものにしてしまってるのが凄い。ダッッサい時wもやっぱり綺麗で。でも“嫌われ松子”時代(晩年になってからのあだ名だったのは意外でした)は特殊メイクもさることながら動きまで中谷美紀って信じられないくらいの怪演!
上記の発言の理由がダイレクトに伝わってくる、本当に心と体を削っただろう素晴らしい演技でした。
中谷さんだけじゃなく、大好きな人から気になる人からノーマークだった人までこの役はこの人じゃないとダメ!!って配役ばっかり。
全部見終わって思い返してみるとクドカンさんが特に印象的だったなあ(皆さん良すぎていちいち書いてたらきりがないのでw)。本当に殴る蹴るしてそうなリアルさと最後の笑顔が忘れられません。
ここから更に内容についてネタバレしまくりますw
そこは重要ではないものの松子が誰に殺されたかはやっぱりずっと気になってたんですが、見ず知らずの中学生だったとは…“松子”の人生の結末としては全然意外ではないんだけどなんか「…」を入れたい余韻が残りました。
松子の一生は中学生の出来心を機に変わり(自業自得な面も大いにあるけど)中学生の手で終わるとは皮肉めいてて切ないです。
ただいまとおかえりを言い合えるような人が1人でもいたらそれは凄く素晴らしいことなんですよね。松子にも家族やめぐみ(友情には思わず涙)や洋一がいたのに、生きてる間はそれぞれの「愛してる」「愛されたい」のすれ違いによってなかなか気付けない。虚無感、孤独感、防衛本能なんかが色んなものを見えなくする。人と人、生きていくことって複雑です。
ちょっと余談ですが松子を見て改めてやっぱり幼少期の家族からの愛情ってその後の人格に大きく影響するなあと思いました。
お話の中の人だけど決して特別じゃなく、愛されてない、寂しいと感じてると大人になってから異性関係が荒れる人って多い気がします。人生を決めるのはもちろん自分の責任ですが。
「時代遅れでも生きてかなきゃならない」
「それでも私の体は生きようとしていました」
なんかズドンとくる本質ですよね。
松子の人生は何回も“終わった”けれど、松子に限らず不公平な世の中でも皆“人生は一度でたくさん”なことは平等に与えられてて、人生は悪いもんじゃない。
今日すれ違った誰かのこれまでのドラマを感じさせてくれるような物語でした。
松子、その華やかで悲しい人生
笑えて、泣けて、楽しめて。
原作を超える作品を撮れるのは
中島監督しかいない!
何回観ても見飽きない独特な世界観。
DVD買ってしまいました。
人生って意外と良いものなのかも。
素晴らしかった!
ものすごい壮絶で悲しい人生をディズニー仕立てのミュージカル風に仕上げてるのが面白いな✨と思いました。
音楽も口ずさんでしまうほど名曲ばかり😍
中谷美紀さんの演技がここまでやるか!っていうほど光っていました。
最後の部分で当時中3だった僕は大号泣をしてしまいました。
これほど鮮明に忘れることが出来ない映画は初めてです。
誰が彼女をこうしたの?
“中谷美紀、入魂の熱演!”てな前評判を聞きましたが、果たしてその真偽の程は…?
この映画を観る直前に、中島哲也 監督作品の、「下妻物語」を予行演習として観ました(未見でしたので…)。下妻を観た時は『何や“和製タランティーノ”みたいやな~』てな感想を持ったのですが、この「嫌われ松子…」では『お、今度は“和製ティム・バートン”みたいやがな!』と感じました(わかる人は、わかる…笑)。まあ、何にせよパワフルな映画です。
で、事前にご覧になってる方から『泣ける!』てな情報を仕入れておりましたが、『果たしてこの展開のどこで泣けるのか?』と思いながら破天荒に展開するストーリーを観ておりました。が、しかしラスト近くのシーンで、吾輩思わず“号泣”しそうになってしまいました。『松子は心の底から、“父の愛”“家族の愛”を欲していたんだな~』てのが、スクリーンからダイレクトに伝わってきて、ホントやられてしまいました。ええ、やばかったです。
今が旬の男性キャスト陣が、それぞれ持ち味を出して、キャラクターも楽しく演じ分けられています。そして何より、中谷美紀の“芸達者ぶり”が際立つ内容に仕上がっています。
「嫌われ松子の一生」は市民ケーンの狸御殿風味
土曜の渋谷昼下がりというある意味チャレンジャーなチョイスで「嫌われ松子の一生」を見に行った。
パルコパート3は閑散としていて、あれ楽勝ぢゃないですかこりゃなどと思いきや、当日券買って並ばされた列が半端じゃなかった。長蛇もいいとこで、8階から4階まで階段にて鈴なりとなっておりました。客層は20~30代前半が多く、中には『中高年』の『高』の比重が高そうな二人連れも。渋谷という土地柄かはたまた映画がよんだのか、ユナイテッドアローズの服が好きそうな人が多かった。
「嫌われ松子の一生」は、『下妻物語』で知られるあのサッポロの山崎努と豊川悦司の温泉卓球CMを作った才人中島哲也氏が監督脚本の、女の一代記的映画である。松子は荒川土手付近の草むらに突っ伏して死んでいた。父親から命じられて会ったこともない松子の後始末をしにきた甥っ子が様々な出会いを通して松子の過ごしてきた時間を知る…というのが大まかなストーリー。CGと歌謡曲、昭和が確かに息づいている画面が異色というか出色。だいたい21世紀にもなって光GENJIを墓場から引きずり出してもなお、あそこまで説得力が出せるとは並みの力量ではない。ちゃんとソープ嬢じゃなくてトルコ嬢って言ってるあたりにこの作品への気合いの度合いをみた思いがする。
そんなトリッキーなつくりではあるけれども、某歌手の旦那である紀里谷何某やPVのクロサワ(笑)といわれたらしい中野何某とかいう他映像業種参入監督とは違い、実に脚本構成とも基本に忠実である。話の流れなんて市民ケーンと同じで(いわゆるコード進行が同じってところか)「ローズバット」が「松子は誰がころしたのか」に変わっているだけ、といえなくもない。CGやところどころでミュージカルになったりするのは、監督のテレというか目くらましに感じた。(市川準といい、CM出身の監督は実にオーソドックスかつ斬新なつくりをする。PV出身監督で目立つのがダメなお二方だけだとは思うが、しかしあの二人とこの二人のこの差はなぜか。元から有名なものをどう料理するかというのがミュージック系PVとするならば無名なものを有名に仕立て上げるのがCMなのか。その差だろうか)
構成がオーソドックスなら配役はその分かっ飛ばしている……かのように見せかけつつ、その実、びたびたっとはまった役者を配置しているのがすさまじい。主人公である甥っ子が人生を投げかけるたびにテレビをつければ片平なぎさが2時間ドラマをやっていて「まだやりなおせるわ!!」と岸壁に追い詰めた犯人に語りかけるなど、パロディと真面目と狂気の境目を紙一重で潜り抜けているような抜群のスピード感覚に脱帽。歴代の男たち、あるいは松子を取り巻く家族知人友人を演じた役者たちは申し分なくこれ以上何も足せないし何もひけないだろうと思わせるものがある。特に作家崩れのDV男(ダザイはん)役の宮藤官九郎がモノカキが宿命的に抱える内なる狂気を爆発させていてきちんと境界線にたっていたし、松子の重要なキーパーソンとなる教え子『龍』を演じた伊勢谷友介が真田広之のような正統派美男子然としてよかった。(ちゃんとディスコグラフィーに「CASSHERN」をいれている。いいやつだなあ)BONNIE PINKがソープ嬢役をやるなんてたぶんもうないだろうし。谷中敦がそのまんまの感じでしかもカタにはまっているという離れ業を演じていた。
だが疑問なのは松子:中谷美紀、弟の嫁(主人公である甥の母):浜田マリ、甥っ子の彼女:柴咲コウ、というように重要な女性陣が同じ系統の顔である、ということ。ここで母親が梶芽衣子だったりすると収拾がつかなくなるのだが、やはりというかなんというか彼女らとは違うかなり影の薄い存在として描かれている。どうもそのあたりの統一性は蛇足という気がしないでもない。ここは多少足が「はみ出ている」感がした。
とまれ、中谷美紀は素晴らしい。おしむらくは老け役がまったくあってなく、おいても若くても「中谷美紀」であったことか。このあたりはあえて超越的存在として描くという監督の意思があったのかもしれないが。まあ確かに中谷美紀がデ・ニーロ的アプローチなんぞした日には、この映画の持つ御伽噺、あるいは昭和歌謡的雰囲気が、まんま実録女ののど自慢は突撃!隣のばんごはんだったということになる恐れがあるのでこれはこれでいい。松子を殺害した犯人の顔は見えない。ゆえに松子は大衆の悪意によって殺された殉教者とも考えられる。笑ってしまうぐらい不幸だが、かなしいひとではないから救われる。愛に殉じた、などと紋切り型のレッテルを貼られかねない物語だからこそ、監督は笑い飛ばすかのように挑発的にストーリーを展開させる。
「ただいま」と「おかえり」はこの映画の重要なテーマであったが気づいたのは最後のほうだった。松子は誰からも「おかえり」とはいわれない。望みながらもかなわない。彼女に「おかえり」というのは、劇中ただひとりだ。あのシーンはある種の「泣かせ」ポイントではある。それはわかっている。だがそんな仕組みにもかかわらず思わず涙してしまったのは、あそこで映画的調和と中谷美紀の女優力の見事な融合が、あざとさ以上の稀有な輝きでもってこちらに撃ち込んでくるからである。泣いたが泣き終わった後にどこか爽快になるような、カタストロフィとして昇華できる清清しさを与えてくれる映画だった。
この映画を見た、と知人に言うと「つらくなかった?」と無闇に心配された。私のオフィシャルイメージって松子なんか?といささかがっくりしながらも、どちらかというと「龍」に感情移入していた。私はああいう風に「男」を捨てたことが何度かある。武田真治のようなポン引きに騙されて酷い目にあったこともあるし、宮藤官九郎に殴られたのは一昨日?昨日?テキトウにやり過ごそうとしたことが後々重要なキーポイントだったことに気づかされることもあった。あの立ち見が出そうなほど満員だった劇場には人数分の松子がいた。その中で一体どれだけの人が、まげてのばしてお星さまを掴んだもしくは掴めるのだろうか。私はただ笑って死にたい。
男が書いたとは思えないって
とある女性がいってました。
「まーげてーのばしてーお星さまをつかもうー」
面白いし、ジンとくるけど、本当にわかってないかもです。
・人生に疲れたとき(女)
・女性がわからなくなったとき(男)
にお勧めです。たぶん。
あとは中谷美紀と劇団ひとりよかったし、AI&及川リンの"What Is a Life"って曲が気に入りました。
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