春の雪

劇場公開日:

解説

「GO」「世界の中心で、愛をさけぶ」「北の零年」の行定勲監督が、三島由紀夫の遺作となった「豊饒の海」4部作の第1章「春の海」を原作に描く純愛ロマン。舞台は大正時代。幼なじみの侯爵家の子息・清顕と伯爵家の令嬢・聡子。成長した2人はいつしか互いに惹かれ会うようになるが、聡子に宮家の王子との縁談が持ち上がる。人気俳優2人「69 sixty nine」「ローレライ」の妻夫木聡と「いま、会いにゆきます」の竹内結子が共演。

2005年製作/151分/日本
配給:東宝
劇場公開日:2005年10月29日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第29回 日本アカデミー賞(2006年)

ノミネート

主演男優賞 妻夫木聡
主演女優賞 竹内結子
助演女優賞 大楠道代
音楽賞 岩代太郎
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映画評論

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(C)2005「春の雪」製作委員会

映画レビュー

2.0原作を読んだものとしては…

2024年7月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

寝られる

原作を読んだものとしてはひどいの一言につきる。

竹内結子、妻夫木聡の演技に文句をつけるつもりはない。

ただ、脚本、演出がひどすぎる。

原作のセンセーショナルな部分だけを、ぽんぽんと配置しましたという印象が強い。

綾倉伯爵と蓼科の会話と関係は、原作の中ではかなり後半で暴露されることで、豪華な食事の隠し味をこっそり表現したようなもにすぎない。メインではないのだよ。それを映画の冒頭にもってきて不穏感をあおる演出には、肯定できないし、この映画の方向性を示しているようで、いきなり、がっかりした。

それに物語の中心的役割を果たす、本多の軽さはひどいでしょう。本多は剣道なんかはしませんて。清顕と同じで、ずっと内省的な青年ですよ。とはいえ軟弱ではないし、行動力のある、聡明な青年なのですよ。この辺は演出、演技指導が間違っているということでしょう。

この濃密で緻密な原作を、2時間の映像に納めることは非常に難しいとは思いますけど、できないのであれば、やめればいいのである。

三島文学への冒涜である。

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うさぎさん

4.5原作のファンとして

2024年1月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

原作を読んだものなら分かる、
三島由紀夫の紡ぐ言葉があまりにも美しいのです。
「春の雪」原作を読むだけでも本当に体力の使う作品です。それを映像化するとは…。

妻夫木さん演じる松枝
か弱く卑屈で物語を拗らせる
それでもまだまだ足りない

竹内さん演じる聡子
表情や声色だけでなく指先の動きまで麗しい
それでもまだ足りない

高岡さん演じる本多
これは純粋に人選ミス感が強い
松枝に対する崇拝が全く感じられない
(高岡さん原作読んでないのでは?)
ただ、松枝(妻夫木さん)の端正な顔立ちや弱々しさを引き立てる要素にはなったかもしれない

脇を固める俳優陣
どちらかというとこちらの演技が素晴らしかった

人間の想像し得る限界の美しさを表現する
三島文学に挑んだ作品。
あまりに他者の評価が低く驚きました。
その多くが原作を読んでないのではないか?
清顕が身勝手で腹立たしい?
それが清顕ですよ。

私はこれを映像化した製作陣に感謝したい。

一つ言っておきたいことは、
春の雪は豊饒の海四部作の第一部
でもこれ、第二部以降を製作する気無いですね。
清顕の3つの黒子を本多が見つけるシーンが無いことが残念でした。あぁ、この映画は第二部「奔馬」を製作する気はないのかと。
輪廻転生を描く作品を第一部のみで終わらせたら、それはただの1人の人生劇です。

だとしても、この映画は美しい。

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ぐでやま

5.0ちゃんと原作も読まなくちゃね…

2023年10月12日
Androidアプリから投稿

三島の原作小説に忠実な内容だが、無難に美しくまとまった佳品だと思う。ちなみに三島と親交のあった美輪明宏は、本作を絶賛していたようだ。

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Bluesboy

2.5純愛と言えるのか?

2023年10月1日
iPhoneアプリから投稿

 純愛なんだろうか?聡子にとっては純愛だったのかもしれないが。清顕はどうなんだろう?幼い頃から好きだったようだが、聡子に思わせぶりな態度をとりながら手紙は読まずに燃やしたり、親友の本多に付き合うように勧めてみたり、聡子に宮家との縁談が決まると、会って会っての押しまくり。自分勝手にもほどがある。
 聡子の父親も腹立たしい。娘の縁談が決まったら、娘の好きな相手と関係を持たせるようにと蓼科に指示する。処女じゃない娘を嫁に行かせて、それが相手への復讐だと考える。なんてオヤジだ、娘の幸せなんてこれっぽっちも考えない。まあ、あの当時の娘の存在意義、家と家との道具扱い。
 清顕の父親もひどいよね。息子が嫁入り前の娘に手を出して、妊娠させておいて、相手に、相手の親にも謝ることもせず、おろすしかないだろう、おろせおろせと迫る。クソオヤジです。
 清顕も腹立たしい。もう2度と会わないと覚悟を決めて出家した聡子に未練がましく会いに行く。しかも叔父の仏壇に備えてあるお金を祖母にも内緒で盗んで、、、せめて自分の💰で行きなよ。クズすぎる。
 本多が。いい友人でよかったね。聡子がいちばん可哀想。
 確かこの映画は竹内結子が最初の結婚で妊娠中だったような記憶が。妊娠中でのラブシーン、辛いでしょうに。
でも、竹内結子の美しさがこの映画の見どころでは。着物(帯や半衿の刺繍や髪飾りなど)などもとても美しく、ドレスも、当時の時代の建物や家具、馬車など、視覚的にはとても素晴らしかった。

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アンディぴっと

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