エクソシスト ビギニング
劇場公開日 2004年10月16日
解説
「エクソシスト」シリーズの第4作は、73年製作のシリーズ第1作「エクソシスト」の前を描く物語。この作品に登場したメリン神父を主人公に、彼の若き日の悪魔との初めての遭遇を描く。第2次世界大戦末期、ナチスの残虐行為を目撃したメリン神父は信仰を見失って放浪の旅に出て、アフリカの教会遺跡発掘現場で不可思議な現象に見舞われる。撮影は名手ビットリオ・ストラーロ、音楽は元イエスのトレバー・ラビン。
2004年製作/114分/アメリカ
原題:Exorcist: The Beginning
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
スタッフ・キャスト
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2018年11月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
リンダ・ブレアの首が1回転したり、緑色の液体を吐き出したりするシーンは今でも覚えているのだが、メリン神父に関しては覚えていない。この映画はその彼が初めてエクソシストとなるエピソードであり、暗く悲しい過去を暴いていくストーリー展開なのだ。1のように観客を怯えさせるような映像ではなく、2のようにアフリカにおける悪魔の抽象的なプロット作りが近いのかもしれない。と、ほとんど記憶がないのに書いてもよいのだろうか・・・2における発掘場面やイナゴの来襲のようなそんなイメージがあるのです。
悪魔が憑りついた!とかいう怖さはそれほど無く、それよりもメリン神父のトラウマとなったナチスの残忍さの方がよっぽど怖く描かれている。キリスト教のとらえ方も面白い。ローマ帝国時代や20世紀のイギリスによる侵略・植民地化と布教が同レベルの扱いがなされていて、帝国主義批判の側面も見せているのだ。イギリス軍とケニア人のケンカ(戦争?)は圧巻で、虚しさだけが残る作り方は、まさしく反戦映画を感じさせるものがあった。
「神はいないぜ!今日は」という台詞が最期まで響く。悪魔だけがいるんだなと虚しくなってくるのだが、現代社会にもこの言葉を投げかけて、真に悪い奴は誰なんだというテーマを残してくれた。
1973年に公開されたオカルト映画「エクソシスト」。
その25年前の話を描いた作品です。
第二次世界大戦が終結して数年後。
かつて神父だった主人公メリンは、考古学者として
ケニアでの発掘作業に加わります。
そこには、1600年代に建てられたと思われる教会が、
当時のままの姿で埋まっていました。
メリンは奇妙な事に気付きます。
その教会は、ケニアにキリスト教が伝わる何年も前に
建てられた物だったのです。
一体、誰が何の為に建てたのか?
そして、遺跡の近くの村で恐ろしい事件が起きます。
オリジナルの「エクソシスト」の世界を踏襲しつつ、
本当に怖い作品に仕上がっていると思います。
「神と悪魔の戦い」を描いた映画なので、
無宗教の多い日本人には判りづらい所もありますが、
得体の知れない怖さがありますね。
監督は「クリフハンガー」や「ダイハード2」を撮った人なんですけど、
アクションは抑えて、オカルト的な演出に徹しています。
クライマックスの展開はなかなかドラマチックです。
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