エコール
劇場公開日 2006年11月4日
解説
森の奥深くにある学校“エコール”に、6歳の少女イリス(ゾエ・オークレール)がやってくる。高い塀で外部と遮断されたその学校では、6歳から12歳までの少女たちが年齢を区別するリボンと白い制服を身につけ、ダンスと自然の生態を学んでいた。男性のいない女性だけの閉ざされた世界にイリスは順応していくが、ある少女は耐えられず、壁を乗りこえて脱走を図る。中編「ミミ」のルシーア・アザリロビック監督による長編デビュー作。
2004年製作/121分/ベルギー・フランス合作
原題:Innocence
配給:キネティック
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2021年11月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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純粋無垢な少女(イリス)が、両親に人身売買の組織に売られて、特権階級や富豪らに買われるまでの間、選りすぐりの美少女育成学校に通う。
そういった感じの お話です。
青虫が蝶々になるまでの過程、第二次性徴の時期を、人生で一番美しい時期として捉えている映画です。
生理のお話なんかも出て来ます。
幼年組のイリスを中心にお話は進んで行きます。
序盤は、舟に乗って、園外に出てしまったローラの死(殺害された?)まで。
中盤は、壁を越えて、学校から逃亡を試みたアリスの蒸発(殺害された?)。
終盤は、年長組のビアンカは第二次性徴を迎えていた。いよいよ学校を卒業する時節がやって来ました。
ビアンカは青虫が蝶々となって飛び立ち、異性と繁殖する時節が到来しました。
トンネルを抜けるシーンがあるんですが、多分、青虫が蛹(さなぎ)から蝶々へと脱皮するシーンに準(なぞら)えているような気がしました。
最後の噴水の中をカメラが潜(くぐ)って行くシーンは、女子の淫水(オマ×コ)の中を男子のチンポが潜(くぐ)って行くイメージでしょうか。性の世界が開かれて行くイメージでしょう。
イノセンス(無邪気、天真爛漫)だった、あの頃。
といった映画です。
壁に囲まれた森の中の学校で少女たちは発表会に向けてダンスのレッスンをします
規則を破れば死の気配、彼女たちは何処から来て何処へ行くのか
妖しくも美しいおとぎ話
2018年11月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
秘密の地下通路を通って棺桶が運ばれてくるのです。その中には眠った6歳くらいの少女イリスがいた。もしや邪神?などと考えてはいけません。彼女たちは皆純粋無垢な少女なのです。新入生が入ってきたので、リボンの色はそれぞれ昇格。年長者(12歳くらい)が紫のリボンをつけ、新入りは赤色のリボンだ。森に囲まれた学校と5つの寮。一体ここはどこなのか?育てて芸者にする置屋?、『ソルジャー』とか『あずみ』とか『レディー・ウェポン』のように女ファイターを育て上げる地下組織?、それともオペラ座のエトワール養成秘密組織か?などと観客はこの謎の設定に魅了される。
日本人がこんな作品を作ろうものなら、たちまちロリコン性犯罪者としてブラックリストに載ってしまうのではないでしょうか。何しろ幼女、少女、熟女と揃ってますし、終始耽美的な世界観と萌え系コケティッシュによって、ぐいぐい映像に引き込まれるんですから。さすがに水浴びシーンでは子供ばかりだったのでホッとしましたが、年長者のビアンカちゃん(ベランジェール・オブルージェ)のヌードは危険です。DVDが出る頃には闇で取り引きされそうな予感さえします。
映像は独特すぎるし、争いごとなどほとんどない純粋な登場人物。外の世界を体験したいと言って脱走する子もいましたけど、従順さとか服従することの美徳を教える学校ですから、少女たちは皆不思議な学校に慣れてしまいます。
外界とは高い塀で遮断されているのですが、なんとなく『ヴィレッジ』をも思い起こさせる。そのため、ひょっとするとラストには仰天するほどのどんでん返しが用意されているのではとドキドキしてしまうのです。しかし、その期待は裏切られ、水に絡めたバブル映像だけでごまかされてしまう。それに、バレエにしても小学生のお遊戯程度だったし、印象に残るほどの特記すべき映像がありません。1人くらいエロオヤジがステージに乱入すれば面白かったのに・・・
2017年1月19日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
全体的に不穏な空気感が漂う作品。
まるで抽象的な絵画のような雰囲気がありますね。
少女から大人へと羽化する際の
不安定な心の揺らぎなんかはよく表れてたと思います。
ただ、全体的に非常に解りにくい作品であったかなと。
セリフも少なかったり、なぜ少女たちはこの学校へ来たのか
そもそもこの学校は何のために存在しているのかなど
見た後になってもわからないことだらけです。
しかし、そんなものは意味がないのかもしれませんね。
とにかく感覚を研ぎ澄まして、何かを感じ取ってほしい。
そこで初めてこの映画の意味が生まれるのかも。
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