コーチ・カーターのレビュー・感想・評価
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指導者、教育者の大切さを描いた作品でした
母校のバスケットボール部のコーチを頼まれた、かつてのスター選手の主人公。
しかし、貧困地域な事情もあって部は荒れていて....という出だしから始まるストーリー。
部員や保護者、教師に対する彼の終始一貫した姿勢がとても格好よかったです。
部活だけではなく勉強もちゃんとしろと部員と契約を結び、彼らが成績を落とすと「我々の問題だ」と言う。
大学への進学や将来の職のことよりも今バスケで活躍できればいいと言う教師や保護者には真っ向から反対し、批判の矢面に立つ。
まさに指導者の姿そのものだと思いました。
コーチである彼だけが、部員たちの可能性を信じて接していました。
そして部員たちも、彼の厳しさの中にある優しさや愛情、信念を感じ取ったからこそ、チーム一丸となって勝利に邁進できたのだと思います。
映画の最後、部員が無事大学に進学できたことが明かされていて、ちゃんと結果に結びつけている点も素晴らしかったです。
教育者としても一流だと感じました。
人間として筋の通った在り方、とても憧れます。
指導者はだいじ
ちょっと出来すぎ
実話とあるが、盛っているのは間違いない。
それにしても、スタートアップの時点で選手たちの身体能力の高さといったらなかった。
それまでの試合成績が悪かったのは、やっぱりコーチが専門家でなかったからなんだろう。
スポーツ以外にもやるべき事を守らせたのは すばらしい。
スポーツは指導者で変わる。
日本はそういう点で学校の先生に頼りすぎて、却って子供たちの才能の芽を摘んでいる。
なぜなら、一度もラケットを握ったことの無い先生が テニスを教えたり、
ルールさえまともに知らない先生が ラグビーを教えたりしている。
ひとえに教育への改革を怠っているからだろう。
戦後に確立した、エネルギーの捌け口としての運動部活動が今も確固として学校にある。
成果に結びつかない練習を一生懸命して、成功体験がないまま卒業していく子供が
どれだけ多くいることだろう。
逆にスポーツだけを学校生活の中心に据え、学業、生活態度そっちのけという学校もある。
どちらも悲劇だと思う。
エンドロールで出た卒業後の進路は、とても興味深かった。
(邦訳の字幕が無かったのは残念だったが)
盛っている所もあるだろうが、納得できるハッピーエンドだった。
アメリカ版スクールウォーズ
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元バスケの名選手だったサミュエルが不良学校バスケ部のコーチになる。
毅然とした姿勢で徐々に心をつかみ、チームワークや仲間の大切さを教えた。
そして1年足らずでチームはトップクラスになり破竹の16連勝。
サミュエルは最初に生徒たちと契約書を交わしていた。
それは勉強の成績が全員一定以上じゃないとバスケはしないというもの。
図に乗った選手達はいつしか勉学を疎かにし、サミュエルは体育館を閉鎖。
成績を上げなければ練習もさせないし試合にも出さないと強い姿勢に出た。
しかし保護者らが猛反発、16連勝の快挙は地元民をも熱狂させてたのだった。
なのに試合もしないとは何事?ということで体育館開放の決議となる。
サミュエルの友人達の多くは高校卒業後に悪に染まり、刑務所に行ったりした。
それを防ぐためにコーチの仕事も受けたし、勉強もさせたのだった。
その方針が否定され、コーチを辞任しようと決意する。
しかし体育館に行った時に見たのは、学習机を持ち込み勉強する部員たちだった。
成績を戻すまでは練習しないと言う。これによりサミュエルは翻意する。
そして州大会に出場、敗れはしたが少年たちを人間的に成長させた。
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ちょうどスクールウォーズの再放送を見終わったところだった。
なので何これ?めっちゃ同じやんって思ったわ。
時代背景が古いのか、腕立て1000回とか体罰が多いのは気になったな。
あと連帯連帯言うて、1人が遅刻したら全員が罰を食らったりするのも。
そういう昭和みたいな教育で、何で急に強いチームが出来るのかは甚だ疑問。
まあそこは映画やから許すとすれば、なかなか面白い作品ではあったかな。
戦術は七人の姉と元カノの名前
実話をベースにした物語。
主演はサミュエル・L・ジャクソン。
【ストーリー】
カリフォルニア州リッチモンド高校、弱小バスケットボール部オイラーズに新しいコーチがやってくる。
彼の名はケン・カーター(サミュエル・L・ジャクソン)。
高校でのアシスト記録を持つ、元全米代表の同校のレジェンド。
歓迎されると思いきや、よそ者を好まぬ彼らは高圧的なカーターに反発し、プライドばかり高い主力選手が二人も離れてしまう。
だがスタミナと走力を重視したハードなトレーニングが効果を上げ、チームは勝利を重ねてゆく。
カーターを優秀なコーチと認めて有力選手たちも頭を下げてもどり、オイラーズはリッチモンド高校史上最高記録となる13連勝を重ねるが、教師たちの成績優遇が発覚、怒ったカーターはコートを閉鎖する。
だがその事でチームを救えと言わんばかりに反発する保護者たちと、カーターは対立。
メディアも巻き込んで、ついには教育委員会の採決にまで事態は悪化してしまうのだった。
実話ベースですが、サミュエル・L・ジャクソン演じるケン・カーターの、とにかく融通の利かなさがすごい。
自分の指示は絶対、遅刻したらシャトルラン、口ごたえしたら腕立て伏せ、きたない言葉を吐いても腕立て伏せ&シャトルラン。殺しにかかってます。
試合にはシャツにネクタイ、ジャケットを着てくる事、これをやぶった者は試合に出さない。
試合では相手を侮辱する行為は許さない、トラッシュトーク(マッチアップ相手にF系単語で揺さぶりをかける)などもってのほか。
授業は全て出席、教室の最前列に座れ、成績は平均2.3以上取れ、これらの条件をクリアしなければ試合に出さない。
などなど数え上げればキリがありません。
舞台のリッチモンドという町は、有色人種が集う貧困地域で、羽振りがいいのはマフィアだけ。
そこで生まれ育ったカーターは、バスケで彼らをそこから救い出したいと奮闘します。
さて、アメリカの高校や大学バスケといえば、NBA以上の熱狂的ファンがいると言われてまして、オールスターゲーム(マクドナルド・オールアメリカン)まであるほど。
プレイヤーランキングもあって、彼らはその時点でスター選手なのです。
高校野球の甲子園を想像してもらえれば、その立ち位置も分かるかと。
当然調子に乗りますし、反抗期まっさかりでコーチの言うことも聞かない。
それでチヤホヤされて、道を踏み外す、と。
スパイク・リー監督が『ラストゲーム』で言いたかった事を、こちらの方が上手く表現してます。
さて、肝心のプレーシーンですが、これは言う事ないです。
ガードプレイヤーたちは手に吸い付くようなドリブルハンドリングを見せてくれますし、ドライブやカットイン、スクリーンプレイ、パスから見事なスリーPシュート、両手ダンクや空中のパスをそのままねじ込むアリウープまで、ちゃんと攻防の中ワンカットで見せてくれます。
サンアントニオ・スパーズファンの主演サミュエルも「スポーツ映画でのいい加減なプレーシーンには我慢ならない」とハードルの高い辛辣な立場表明。
アメリカですらそこが雑な映画は多いのですが、この映画はかなりガチですのでご安心を。
映像特典での見どころですが、ケン・カーターのまわりに戦術の名前となった姉ほかの家族たちがずらっと並ぶインタビューがあるのですが、もうね、カーターふくめみんな体格すごい。
アメリカのドキュメンタリーを見た人にはわかると思いますけど、向こうの人本当にすごい太ましいんですね。
「やだ、カーターコーチのお姉さんたち、大きい……\\\\」
と思わず頬をピンクに染めてしまう、とても見応えのある特典となっております。
みんなフィジカルもメンタルも強そうで、名づけて"大相撲・カーター部屋"八卦よし。
もう本当、あれだけは見ておかないと死ねないなと。
押しても引いても動かないヘビー級ガンコ者のカーターさん、そのルーツをぜひとも一目どうぞ。
丁度良いバランス
「バスケットボールを通じて、皆に平等な明るい未来を提供する」そんなSDGsに則ったメッセージも組み込まれている素敵な映画です。
腐敗したバスケットボール部を復活させるために
元有名選手がコーチとして関わることになってから起きる様々な出来事を通じて
選手たちの成長を描くHUMAN STORYです。
卒業生の大半が刑務所に行くという学校の生徒にも明るい未来を・・・と、
コーチが意図を散りばめて一生懸命に関わる様には、心動かされます。
バスケットボールを通じて
勉強、道徳、仲間意識、与えあうことetc.
多くのことを教えていきます。
最初は、生徒の保護者からも非難されたりしますが、
信念を貫き通して、期待通りの成果に仕上げていく展開は、見応えがあります。
「ただスポーツが上手な人」ではなく、
「社会で活躍し豊かな未来を手にする人」を育てようとする情熱には学ぶべきものがあります。
実話に基づいて作られた歴史「HISTORY」に残りそうな映画です。
SDGsへの取組みに近いメッセージも組み込まれていて、
経営者、指導者、教育者などを仕事としている方は、必見の作品です。
実在のコーチ
【”内なる勝利”コーチ・カーターが母校の高校バスケ選手たちに伝えたかった事。ーそれは人生に置いてバスケットボールの試合に勝つ事よりも、人生の道を自ら切り開く大切さ。ー を描いた作品である。】
■リッチモンド高バスケットボール部のコーチとなるも、彼らの弱小ぶりを嘆くカーター(サミュエル・L・ジャクソン)。
その要因が選手たちの置かれた劣悪な環境や意識の低さにあると感じ、彼は、規律や学業成績の向上も含めた厳しすぎる指導を行う。
反発を食らうも、地道な練習が実を結び、チームの絆も固まって地区大会出場を果たすが、思わぬ問題が起きる。
◆感想<Caution! 内容に触れています。>
・今作の魅力は、バスケットボールの試合を描きながらも、”真の人生の勝者”になるために、母校の生徒達を厳しく指導するコーチ・カーターのブレない姿勢であり、且つ彼に最初は反発しつつも、彼の真摯な姿勢に従って行くリッチモンド高のバスケット部の選手たちの姿に惹きつけられる点であろう。
・勿論、彼らのバスケットの試合の迫力は見応えがある。
ー 本当に高校生の試合なのか?と思う程の迫力である。-
・更に言えば、リッチモンド高のバスケットボール選手たちが置かれた劣悪な家庭環境を、キチンと描いている所も、良い。
■白眉のシーン。
・コーチ・カーターが、選手たちが自ら課した”キチンと教室の最善列で勉強をし、身だしなみを整え、結果を出す事”に応えられなかった選手たちが、練習と対外試合を禁じられつつも、カーターの意を汲み、体育館で机を並べ、勉強するシーンである。
ここのシーンは、非常に沁みる。
コーチ・カーターの想いが生徒たちに伝わった事が分かるシーンだからである。
<今作の魅力は、矢張りカーターに扮するサミュエル・L・ジャクソンのブレない鬼コーチぶりであろう。
そして、強豪校と戦った後に僅差で敗れるも、カーターが選手たちに言った言葉。
”君らは、内なる勝利を得たのだ!”
その後、エンドロールで流れる、それまで殆ど大学に進学していなかったリッチモンド高のバスケットボール選手たちが、次々に大学に進学して行った事実を伝えるテロップも、観る側に響く作品である。
実話ベースであることを差し置いても、心に響く作品である。>
まぁまぁ展開読めすぎる
スポコン映画ではない
感受性の強い、一方でまだまだ弱い面を持っている高校生に対して自分の信じた方法でバスケを通して落ちこぼれそうな人生から輝きのある人生に導いていったカーターは素晴らしい 本当に生徒のこと、これからの未来も含めて考えているのが、他に出てくる先生との対比でも際立っていた 校長も最後は喜んでゲームを応援していたけれど、個人的にはしらけた ただ、色んな壁を越えながら一つのチームになっていく過程は素晴らしかった 選手は勝ち負けが大事だったかもしれないけれど、それ以上の物を得たことを気づかせたし、そこまで導いたのもカーター 何度も挫折を繰り返しながら、それについて行った生徒がはやり素晴らしかった 良い映画でした
おいらはオイラーズ
顔見せで生徒をSir付けで呼ぶカーター。しかし腕力あるという熱血コーチぶり。生徒たちはいきなりの“自殺ダッシュ”によって体もへとへとだ。女の子に妊娠させたケニヨンとか、いきなり出て行ったクルーズとか、おどけたワームやライル。契約書を交わさせた直後、カーターの息子ダミアン(ロバート・リチャード)が父親の元で頑張りたいと転校してくる・・・
クルーズはヤクの売人の手伝いもしていたが、なんとかオイラーズに戻りたくなった。戻りたければ過酷な自殺ダッシュと腕立てふせをこなさなければならない。しかし驚異的な回数をこなせなかったクルーズにチームが手助けを・・・といきなり前半で泣いてしまった。
常勝チームとして生まれ変わったオイラーズ。ベイヒル大会にも招待されいきなり優勝をかっさらってしまう。ここまでは完全に典型的なスポコンもの。しかしまだ前半が終わったにすぎない。最初に交わした契約書の内容は学業でも普通以上の成績を取ること。授業には休まず一番前に座るという点があったのだ。
チームプレイは勉強でも同じ、助け合わなければならない。何しろ卒業率50%の高校。若者で3人に1人は刑務所に行くと言う統計が現実的だ。体育館を閉鎖して図書館に缶詰にするも父兄や教師たちからの猛烈な反対・・・ロックアウトを解くなら辞任するとまでタンカを切るが、一旦解除すると体育館の中で勉強しているオイラーズ。珍しくも印象的なシーンだ。
ディライラとかキャンディ、リンダとか女性名のサイン。勉強で活躍した後も快進撃が続く。そして念願の州大会へ・・・初戦でいきなり強豪チームと当たり惜しくも敗退するが、彼らが得たモノは勝利ではなく大学進学。勝つことだけがスポーツの真髄ではないことを教えてくれる。
意識改革
サンテレビ「シネマスタジアム」で鑑賞(吹替)。
人々の意識を変えると云う作業が困難なことは歴史が証明しているし、それに果敢に挑んだ者、成功させた者の道程は決して平坦では無かったでしょう…。それでも諦めず、様々な障害を乗り越えて意識改革を成し遂げるまでの物語は心に刺さって来るし、無条件に感動を覚えずにはいられませんでした。
改革への鍵は、イマジネーションを如何に発揮するか、と云うことではないかなと思いました。このままの状態でバスケ部員たちの将来はどうなるのか? 前例と自身の経験、周囲の環境からカーター(サミュエル・L・ジャクソン)は想像し、どうすれば良いのか考えた末行動に移しました。当然、反発されることも覚悟の上だったのではないかな、と…。新しいことには、皆戸惑い、なかなか認められないものだからです。
そして何よりも欠かせないのが、他者への思い遣りではないでしょうか? バスケ部員たちと真摯に向き合うことが出来なければ、彼らは絶対に着いて来ないだろうし、意識改革なんて夢のまた夢。彼らの気持ちを理解するにも想像力が必要だし、それをよく理解していたからこそ勉強もバスケも将来も成功へと上手く導くことが出来たんだなと思いました。
※修正(2022/03/12)
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