トロイ

一応ギリシャ神話のトロイア戦争を題材にしていますが、ファンタジー要素を廃しあくまでも人間の戦争物語として再解釈されていました。
個人的には神話にこうして現実的な解釈を加えた作品は好きですけど、wikipediaを見るとファンタジー要素を盛った方が受けは良いのかなぁと思ってしまいました。
セットは大規模で、物語の壮大なスケールを良く表現できていたと思います。
戦闘シーンは割と生々しいので血が苦手な人にはお勧めしかねるかも。

映像が迫力あって素晴らしい。キャスティングも良かったです。
ストーリーは面白くはありましたが、肝心の結末が好きじゃないなぁ。誰に感情移入していいかわからない。

3200年前の古代ギリシャ。
無敵の戦士アキレスをブラッド・ピット、トロイの王子（ 兄 ）ヘクトルをエリック・バナ、トロイの王子（ 弟 ）パリスをオーランド・ブルームが演じる。
思慮深いヘクトルサイドで観ている自分が居た。

ピーター・オトゥール演じるトロイの王（ 父 ）プリアモスが、涙を堪えアキレスと対話するシーンが余りに切ない。穏やかな威厳ある佇まいはさすが。

穏やかに暮らす一国が大国によって潰される様が、今のウクライナとロシアに重なって見えた。

ー 渡し守への船賃を目の上に置かせてくれ
ー トロイの剣

NHK-BSを録画にて鑑賞　（字幕）

息子の屍を取り戻すべく､敵の陣地に乗り込む父の強さ｡
父が息子を葬る悲しさ。
力強いシーンだった。

ブラピのブルーの瞳がより切なさを引き立てる。
尽きることのない争い｡
憎き敵にでも丸腰で出向く､王の勇気に感服でした。
戦争は愚かだ。
トランプのすぐに止めるべきことには共感するも､個々のいざこざを気にする群衆とどう向き合えば良いのか､難しい時代であるとも感じた｡