絞死刑
劇場公開日:1968年
解説
1958年に起きた小松川女子高校生殺人事件を題材に、死刑制度存廃問題や在日朝鮮人間題などを追及した異色社会劇。拘置所の片隅の死刑場で、死刑囚・朝鮮人少年Rの絞死刑が執行されるが、Rは死ななかった。ロープにぶら下がったまま、Rは心神喪失状態に陥ってしまう。この状態での刑の再執行は法的に許されないため、Rの記憶を取り戻そうと、死刑執行人たちはRの彼の犯罪や家庭環境を芝居で再現して見せる。執行人たちが四苦八苦する姿をブラック・ユーモア交えて描きつつ、その混沌とする事実と虚構に、事件の真相や日本国家が内包する矛盾、問題点をあらわにしていく。
1968年製作/117分/日本
劇場公開日:1968年