絞死刑

劇場公開日:

解説

1958年に起きた小松川女子高校生殺人事件を題材に、死刑制度存廃問題や在日朝鮮人間題などを追及した異色社会劇。拘置所の片隅の死刑場で、死刑囚・朝鮮人少年Rの絞死刑が執行されるが、Rは死ななかった。ロープにぶら下がったまま、Rは心神喪失状態に陥ってしまう。この状態での刑の再執行は法的に許されないため、Rの記憶を取り戻そうと、死刑執行人たちはRの彼の犯罪や家庭環境を芝居で再現して見せる。執行人たちが四苦八苦する姿をブラック・ユーモア交えて描きつつ、その混沌とする事実と虚構に、事件の真相や日本国家が内包する矛盾、問題点をあらわにしていく。

1968年製作/117分/日本
劇場公開日:1968年

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映画レビュー

5.0敗戦から23年も経っているのに

2024年4月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
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redir2

4.5国家を超越した存在“R”

2023年6月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

しかし、大島渚(監督・脚本)が作り出す世界は、自分の常識のはるか彼方をいくので、初見時には驚くしかない。本作もそうだが、久しぶりに観ると「大島渚という映画作家は、いくつものテーマを盛り込んで映画づくりをする」のが伝わってくる。
本作の場合は、最初は「絞死刑するには心神喪失ではダメで…」などが頭に残ってしまったが、今回は「国家が人殺しを正当と認めているのは“死刑”と“戦争”である。そうした国家に抗議するには、国家を超越する思想の高みから論じる必要があるため、一度は死刑執行されたRという男が死にきれず『Rという身体を持っている人間だが、Rの思想は天に召された』という人間を超越した存在」を生み出した大島渚。
これは凄すぎる。

本作は、「小松川女子高校生殺人事件」という実際の事件を題材にしたそうだが、事件は1958年に起こったとのこと。(自分の生まれる前)
そして、この映画の冒頭では、「あなたは死刑場を見たことがあるか?」というテロップが出て、死刑制度問題や在日朝鮮人問題などを描いている。
そうした社会問題を描いていると思っていると、ブラックユーモアたっぷりの寸劇(のような場面)も描かれる。
ちょっと朝鮮人を小馬鹿にしたような表現が多々あるのは、この映画製作の時代によるものであろうか?

それにしても、大島渚監督は凄すぎる。

<映倫No.15220>

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たいちぃ

4.0大島渚の映画で一番好きかもしれない

2021年4月18日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

怖い

知的

今「戦場のメリークリスマス」をやっているから、大島渚に思いを馳せて。

大島渚の映画を全部見た訳ではありません。見た中で、この映画はとても強烈でした。まず、絞首刑の前、場面、その後が描かれること。そして刑を受けるのが在日朝鮮人であること。重苦しいテーマなのに、刑が失敗することで、いきなりブラックでもあるようなユーモアの世界に入り、てんてこ舞い状態になります。

大島渚映画の常連俳優はこの映画にも勢揃いで皆さん芸達者です。そして監督の妻でやはり常連の小山明子。真っ白なチマチョゴリを着た、この上なく美しい小山明子は語ります。内容は難しい。小山明子もわかってなかったと思います。でも、悪い意味ではありません。それが大島渚の映画の特徴の一つだからです。他の映画でも、とにかく語る。芸達者な男女の役者が、室内で、屋外で、海岸で、複数で、一人で、具体的に抽象的に語る、語る。

すごく不思議な映画だけれど、脳裏に焼き付けられました。他にもありますが、テーマのこともあって、この映画が一番記憶に残っています。1990年代後半あたり、自転車で通ってたミニシアターの大島渚特集で見ました。その映画館もなくなってしまいました。

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talisman
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