キル・ビルのレビュー・感想・評価
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「コータローまかり通る」は再開しないのかな?
お腹の子を殺された主人公の復讐劇。2部作の前編。
タランティーノの魅力と趣向が満載の一作。
特に趣向については、日本人オタクの私にとっても魅力たっぷり。
千葉真一と大葉健二の登場。しかも大葉は「コータローまかり通る」の小ネタまで出すサービス。ブルース・リーの黄色のライダーウェアに日本刀。Production I.G製作のアニメ・・・終始ニヤニヤしながら鑑賞することが出来ました。
派手なアクション。少し間違えるとグロテスクにすら映るバイオレンス・・・も、勿論魅力。
特に、GOGO夕張との攻防は緊迫感も説得力もたっぷり。
逆に、大人数に対する大立ち回りは説得力が大幅に落ちます。千葉真一の指導もあったようですし、ユマ・サーマンも頑張ってはいるのでしょうが、彼女は殺陣のプロではありません。大人数との殺陣などさせずに、少人数とのしっかりとしたアクションのみにした方が良かったように思います。
私的評価は4にしました。
タランティーノ監督らしさ全開の賛否両論ありそうな作品
映画を見ながら、五感の違和感に色々グサグサ刺さりそうな訳が分からない初めて見るような映像がでてくる。
軽快なポップ的な音楽が流れたかと思えば、日本のめちゃ懐かしい曲が流れてくる感じ。リズミカルな音楽の中で、何十人もの男性がユマサーマン演じる復讐の女性に、日本刀でバンバン切られていく・・・その背景が、日本にも今あるのっていうぐらいの吉原のどでかい風俗館みたいな場所で切り合うから色々初めてみるようなチャンバラシーン。
ユマサーマンと栗山千明、ユマサーマンとルーシーリューのそれぞれ二人の切り合いは、ハラハラすようなチャンバラであり、映像の美しさもあって、印象的。これだけ女性のチャンバラシーンが多いし、見せ所みたいになるの作品も珍しいかと思う。日本の沖縄と東京が舞台になり、日本語が結構でてくるのは素直に嬉しい。
タランティーノ監督がこんなことやってみたら面白いかも、っていうものを色々詰め込んだ作品かも。自分の好みとしてはここまで人がバンバン切られるアクション映画が好みとは違うから、3.5にしてしまったけど、この映画を見ると、やっぱりタランティーノ監督は娯楽に流されず、映像芸術を追究しようとしてそれを越えてしまったある意味、映像芸術の天才のように思える作品かも。
過去のB級映画へのラブレターかつ総決算
タランティーノの映画の凄いところは、B級と呼ばれる映画の中でも「低俗」だと揶揄されるようなモチーフを、超一流のセンスで料理してA級かそれ以上のS級レベルにまで昇華させてしまうところだ。
特に本作(前後編全て含む)は、タランティーノが愛した過去のB級映画への愛が満ち満ちており、元ネタになっているモチーフを大胆にコラージュしながら、超一流のエンターテイメントとして再構成することに成功している。タランティーノお気に入りの過去作のサウンドもてんこ盛りで、しかも活かし方が驚くほど効果的なのだ。
すべてがコラージュなのだとしたらオリジナリティがどこにあるのかと訝しむ向きもあるかもしれないが、私個人としてはあまりにも鮮やか過ぎるこの手腕に、もはやB級素材がそんな風には呼べないレベルへ昇華するところを目の当たりにした気になった。これは、極上のB級映画の総決算といって差し支えない。
ビルを殺れ!
ゴーゴー夕張見たさに負けました。
やばくて可愛かったなあ。
ゴーゴーボール超ヤバい完全にガンダムハンマー。
ストーリー?
そんなのどうでもいいじゃないですか。
ルーシー・リューの「ヤッチマイナー」が見られるのはこの映画だけ!
ところでこの映画の日本上陸にあわせて、我が国が誇る変態デザイナー・高橋ヨシキが任侠映画風『ビルを殺れ!』ポスターを超本気おふざけ企画で映画秘宝に載せたところ、ヤクザ映画大好き♡タランティーノ監督大喜びで「これ使う!これ使うんだもん!」と大喜びしたそう。
残念ながら配給のギャガGAGAに止められたそうですが、あのポスターみんなに見てもらいたい傑作です。
もちろん自分の駄文を読んでくれるような方々は、そんなトリビア知り尽くしとるわいレベルでしょうけど、もしもまだ見てない人がいるならぜひぜひ。
ちなみにVol.2まだ見てません。
なんでだろう。
それはきっと、つづきがどうでもいいような、刹那的なタランティーノ映画だからでしょう。
そんなのでよくレビューとか書いたな自分、と思わなくもないですが、あのビルを殺れ!ポスターの話だけはしたかったのです。
超久しぶりに観たキル・ビルはまさに「ヤッチマイナー」な映画だった
「キル・ビル」を初めて観たのは、レンタルDVD。「細かいことは良いんだよ!」と言わんばかりの暴れっぷり。「とんでもない映画を観てしまった」というのが、当時の感想でした。
そして先日。U-NEXTで配信されていたのを知り、懐かしさのために視聴。観るのは実質2回目になるので、余裕を持って見れるだろう…。と思っていた私が愚かでした。
監督はクエンティン・タランティーノ。一筋縄でいくはずがありません。相も変わらず「とんでもない映画」でした。飛行機に刀なんて持ち運べるはずもなく。日本の描写もオカシイ所だらけ。
だけど「細かいことは良いんだよ!」を貫く映画スタイルが、全てのツッコミを帳消し。映画は面白いんだと、改めて思い知らされた一作です。
オタク心が満載
オープニングから衝撃的な展開で黒人の女殺し屋との家庭内大乱闘までがテンポ良く、音楽の使い方がタランティーノのどの作品よりもピンポイントでその都度にテンションが上がる、特に布袋寅泰は置いといてThe 5.6.7.8'sが登場でガレージ・ロックをぶっ放す、MAD3のEDDIEがクレイジー88みたいな出立ちでギターを掻き鳴らしていたら最高!?
千葉真一の演技が意気込み過ぎて浮いている存在感、國村隼は何を言っているのか聴き取れない、沖縄とオーレン・イシイのアニメパートから物語もトーンダウンで退屈感は否めない。
こんなに単純明快で破天荒なジャンル映画をセンス含めた大きい規模で撮れるのはタランティーノ以外にあり得ない、単なる低予算B級映画としての題材にしか思えない要素を話題性のある娯楽大作として高める手腕に脱帽、呆気に取られる展開に突っ込みどころも満載ではあるが何も考えずに楽しめる。
公開時に桜井薬局セントラル劇場にて鑑賞、確か。
思い切り振り切った清々しい作品
気持ちが全面に出た作品で、とても清々しい。
ただ、必然性やストーリー性は無く、あのスーツを着せておきながらアクションが…。その為、この作品の敢えてのダサさをお洒落に思えるか、ノリが合うかだと思う。
一方で劇中に流れる様々な音楽はとても楽しめた。
【タラちゃんの日本をメイン舞台にした復讐を誓った花嫁の復讐劇。國村隼さんは斬首されるし、高校生の殺し屋栗山千明さんもヤラレテマス。ストーリー展開はシンプルなのに、何でこんなに面白いのかなあ・・。】
■結婚式のさなか、かつてのボス・ビルとその手下たちの襲撃を受けた暗殺団の元エージェント、ザ・ブライド(ユマ・サーマン)。
長い昏睡状態から奇跡的に目覚めた彼女は、夫と胎内の子供の命まで奪われたことを知り、自分を裏切ったビルと昔の仲間たちに復讐を開始する。
◆感想
・どう見ても、タラちゃんが香港ノワールムービーや、日本の任侠映画に影響を受けて制作した作品である。
・ストーリー展開はシンプルで、結婚式の際に身内及び夫と、体内の子を失った復讐を誓ったザ・ブライドが病床から復活し、自分達を襲った昔の仲間である、ヤクザの大親分になっているオーレン・イシイ(ルーシー・リュー)を追って沖縄になって来る。
ー で、國村隼さんや高校生の殺し屋、栗山千明さんが出演。
もう、無茶苦茶なのであるが、何故か面白い。
普通、ハリウッド大作で日本を舞台にした映画は、残念な感じがするが今作は
【残念な感じを超越した面白さ】が炸裂しているのである。
変な演歌も効果的であるし、ハットリ・ハンゾーを演じた表向きは寿司屋の千葉真一さんが、絶妙である。ー
<今作は、且つてレンタルビデオに行っても、常に貸し出されていて切歯扼腕していたが、漸く観れた作品である。
ストーリー展開はシンプルなのに、何でこんなに面白いのかなあ・・。
それは、多分タランティーノ監督が、自分の好きな香港ノワール映画や、日本の任侠映画の面白い部分を存分に自身が望むように作ったからではないかな、と思った作品である。
タランティーノ監督が”自分が好き!”と思って制作した作品を商業ベースでも成功させ、自らの代表作の一つにしてしまうシネフィルぶりは凄いよね。>
10本中3.5本目‼️
タランティーノ監督作品の中でも、タランティーノ監督の趣味が1番盛り込まれている、名刺代わりのような作品だと思います‼️かつてのボスや仲間たちによって、愛するものを奪われた美しき花嫁(元殺し屋ザ・ブライド)の復讐のドラマが展開・・・‼️邸宅内を舞台にした殺し屋バニータ・グリーンとザ・ブライドの汗まみれ、血まみれ、ガラスの破片まみれの対決‼️日本生まれの中国人で東京ヤクザ界の女王オーレン石井との雪の舞う日本庭園での対決‼️鉛球をブンブン振り回すGOGO夕張(栗山千明サイコー!!)をはじめとする個性豊かなオーレン石井の部下たち‼️オーレン石井の台詞 "ヤッチマイナ!!" ‼️千葉真一の刀鍛冶・服部半蔵‼️ブルース・リー・ファッションでキメたユマ・サーマンのザ・ブライド‼️日本刀を携帯出来るチープな飛行機‼️日本のヤクザ映画、アニメ、マカロニウェスタン、カンフー映画などからの様々な引用‼️全編の隅々に至るまでタランティーノ監督らしい遊び感覚が溢れていて、本当に楽しい作品です‼️
名曲ギッシリ!!
久し振りに観たのでレビューします。
タランティーノは音楽センスがイイ!!
『パルプ・フィクション』の時から思ってたけど、やっぱりセンスがイイ。
自分と好みが似てるから、そう思うのかもだけど。
当時ビックリしたのは、知る人ぞ知る日本のガレージバンド5.6.7.8'sの出演。
ど、ど、ど、どうゆう経緯?と、当時すごく驚いたけど、
タランティーノが、日本の古着屋で買い物中に店内で流れていたのが出会いらしい。
この映画は、タランティーノがカッコイイと思うものに光を浴びせ、世界に紹介した作品だと思っていて、
チャンバラ、日本庭園、オニツカタイガー、ブルース・リーの黄色いトラックスーツ、
ナンシー・シナトラ「BANG BANG」『鬼警部アイアンサイド』のテーマ曲、布袋さんのインスト曲、バンド5.6.7.8's
などなど…
それだけでも、すごいと思うんだけど、内容自体も面白い。
お下品だったり、お下劣だったり、残酷表現ありなので、
好みは、あるでしょうが…(笑)
前後編の前編に当たる本作は日本色が強いです。
タランティーノと言えば、この映画。
タランティーノの代名詞的作品だと思ってます。
栗山千明が大体かっさらう。
劇場公開時鑑賞。タランティーノの「好き!」にどれだけ共感できるか。正直面白かったかどうかも自分ではよくわからなくもある。
それでも栗山千明登場シーンのインパクトだけは間違いないと自信を持って言える。
復讐のために轟々と暴れまわる‼
オマージュ、音楽、アニメ、サブカル、バイオレンスなど、観る者の好奇心を煽る最強のエンターテインメント。ソニー千葉や栗山千明の説得力のない日本人演技にはがっかりさせられたが、それでも上映後に観客が受け取った品揃えは、かなりユニークで、雑だが、最もポップな映像感覚を持つ。タランティーノお得意の、いくつもの技巧を凝らした盗作は、パブロ・ピカソに通じるものがあり、『修羅雪姫』らの盗作とはいえ、オリジナルを超える出来栄えです。梶芽衣子の「修羅の華」を呼び起こすオーレンの頭部切断シーンは、映画史に残るバイオレンス描写である。
ユマ・サーマンがヒョロ長くてデカすぎる件
2004年の公開当時地元のイオンシネマ(当時はワーナーマイカル)で鑑賞
それ以来何度も観てる傑作
監督と脚本は『パルプ・フィクション』『ジャンゴ 繋がれざる者』のクエンティン・タランティーノ
最高にカッコいい映画
黄色いジャンプスーツに黄色いバイクに黄色いフルフェイスヘルメットが特に良い
ブルースリーだけにこの映画も考えるな!感じろ!ってことか
あの言葉はもっと深い意味が有るらしいが
タランティーノなりの剣劇映画
グロい
史上トップクラスのB級映画
バイオレンスコメディーという向きもあるがたとえ悪党でも殺されたり手足が切られているのを観て自分は笑うことはできない
布袋はもちろんのこと全体的にBGMが最高に良い
ルーシーとユマの片言の日本語のやりとりがガキの使いを思い出してしまい失笑
かつて妊娠したことがきっかけで暗殺稼業を引退した主人公
結婚式の当日に暗殺団に殺されかけた殺し屋が四年の昏睡状態を乗り越えて復讐を果たそうするアクション映画の傑作
ちなみに夫や参列者全員はその日に殺されたが宿した子はまさかの生き残り
後編に続く
日本オタクのタランティーノ監督の完全に趣味の世界
いい意味で悪趣味
日本映画(主にヤクザ映画)のオマージュ
映画は家族連れやカップルだけのものじゃないことを体現したシャレがわかる大人向け娯楽作品
元毒蛇暗殺団のメンバーでブラック・マンバことブライドにユマ・サーマン
毒蛇暗殺団を従えるボス的存在ビルにデビッド・キャラダイン
毒蛇暗殺団のメンバーで片目のエル・ドライバーにダリル・ハンナ
毒蛇暗殺団のメンバーで東京のヤクザのボスになったオーレン・イシイにルーシー•リュウ
当時毒蛇暗殺団のメンバーでのちに足を洗い結婚し幼い娘がいるナイフ使いのヴァニータ・グリーンにヴィヴィカ・A・フォックス
毒蛇暗殺団のメンバーでビルの弟バドにマイケル・マドセン
イシイの通訳を兼ねる弁護士ソフィ・ファタールにジュリー・ドレフュス
若干17歳ながらイシイの用心棒で鉄球を振り回す危ない女子高生GOGO夕張に栗山千明
イシイに粛清される田中親分に國村隼
小澤親分に麿赤兒
弁田親分に菅田俊
小路親分にに北村一輝
イシイの手下で黒い仮面に黒スーツ黒ネクタイで統一しているクレイジー88のメンバーに田中要次と高橋一生と山中聡と真瀬樹里とクエンティン・タランティーノなど
夕張に刺される男に森下能幸
日本料理店青葉屋の女主人に風祭ゆき
表向きは沖縄で寿司店を営んでいるが実は伝説の殺し屋で刀鍛冶の名人服部半蔵に千葉真一
半蔵の弟子に大葉健二
暴力映画でも邦画に好意的な監督と邦画に批判的な監督とではだいぶ違うものが出来上がる
外人から日本の良さを教えてもらい日本の良さを知る日本人は恥ずかしい
それでもご機嫌になるならまだいいが世の中には日本を貶められると喜び賞賛されると不機嫌になる輩が少なからず存在する
ネトウヨは在日だと思い込みたい様だが本当に在日なら全く問題ない
日本人なのだから問題なのだ
自分は価値がないと卑下するのは自由だが日本も価値がないという思いを発信するのは絶対に間違っている
この作品の致命的な欠点はアクション映画の主人公が敵たちに比べデカすぎることだ
ハリウッドの女優は全体的にデカイがユマ・サーマンは有名どころ高身長ベスト5に入る
小柄なハリウッド女優といえばクリスティーナ・リッチだが当時の年齢は若過ぎて設定的に無理
ユマと年が近く白人にしては背が低いサラ・ジェシカ・パーカーもなんか違う
日本は『痩せ蛙 負けるな一茶 ここにあり』の国である
北斗の拳だってハブよりハートやデビルリバースの方が倒しがいがある
小さい舞の海が大きい小錦を破れば拍手喝采
スタン・ハンセンがアンドレ・ザ・ジャイアントと対戦すれば観客は皆小さい方のハンセンを応援する国民性
小さいといってもハンセンは大谷翔平と同じくらいだから小柄ではないんだけどね
それなのにアンドレは人間山脈だから規格外にデカすぎる
ハンセンとアンドレでは志田未来と岡田将生くらいの身長差があるなんて信じられない
話はかなり脱線したが要するに栗山千明とユマ・サーマンの身長差は絵的に残念
王道は『まだ怒りに燃える闘志があるなら巨大な敵を討てよ討てよ討てよ』なのである
前後編形式で公開したのは正解かも
というのも、後編を見る気にはなれなかったし、前編の予告編で見たいと思う気持ちが盛り上がって、劇場に足を運ぶまでがピークの映画だから。そこからは徐々にテンションが下がっていくのが自分でもわかるほどに覚めていった。
タランティーノにとって、低迷期を脱した久々のヒットで、「イングロリアス・バスターズ」「ジャンゴ~繋がれざる者」の傑作を生みだすのだから、この映画も十分に意味のあった作品と言えるでしょう。ユマ・サーマンの衣装がブルース・リーっぽかったり、武器が日本刀だったりと、まともなアクション映画ではありませんが、タランティーノの世界観を楽しめるひとならある程度のクオリティを超えていることが分かるはず。
最近は、ユマ・サーマンとプロデューサーのワインステインの確執というか、セクハラ行為の告発が話題になっていますが、それを黙認してしまったタランティーノの行為も含めて、もうこの座組で映画が製作されることは無いと思えば、フィルムに宿るユマ・サーマンの表情に、演技以上の怨念がこもっている気がするのは考えすぎでしょうか。
2018.2.5
色んな意味であふれちゃってます。
映画愛溢れるオマージュコメディwwwそんなのあるのか。
安定安心の血飛沫作品です。本当ナンセンスという笑いのパラレルワールド。
この監督の笑いのセンス!なかなかハードで気持ち悪〜い。
評価は兎も角、タランティーノの愛は伝わる作品。
基本的に自分にはあまりはまらなかった。
しかしタランティーノのオタク的な愛情表現は伝わってきた。
いろんな作品や俳優に対する愛を表現した作品だね。
高評価の人の気持ちも解るし、普通に映画として評価したら低評価になるのもわかる。
オタク的な要素がありタランティーノが好きな人には合うし、ドライな人にはなんじゃこりゃになるじゃないかな。
チャンバラ好きなアメリカ人向けに作られた作品ですわ。
オープニング最高!
キタ、キタ、キターー!最高のオープニング。音楽の使い方。これはもうセンスのお化け。あいかわらず初っ端から観る者のハートをガシッと鷲掴みするよねー。ホント最高!ユマ・サーマンの足元が日本のスニーカー、オニツカタイガー。そんな細部への気遣いに、作品に対する拘りを感じずにはいられない。
日本映画へのファン気質が空回り?
タランティーノ作品は、
若い頃に「レザボア・ドッグス」
「パルプ・フィクション」を観たっきり
だった。しかし、ようやく最近になり
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン
・ハリウッド」を観ることが出来、
それなりに作品の意義を感じられたので、
この間を繋ぐべく作品として初鑑賞。
ところで、この作品を観始めて、
訃報が届いたばかりの千葉真一の名前が
タイトルバックに出た時は、
そのタイミングに驚いた。
この映画、導入部は、
初期作品をも彷彿させる
タランティーノ的映像を感じさせ、
期待が高まった。
復讐相手の子供が帰ってきたので
示し合わせて殺し合いを中断する描写
なんて、その典型だろう。
しかし、女ヤクザ親分の少女期の
アニメーション化は
日本のアニメ文化へのオマージュなのだろう
が手法も安直で長過ぎ、そして、
それ以降は下手な任侠映画的描写と
荒唐無稽な殺陣の連続に
正視するのも面倒になった。
上手い映像手法を駆使出来る彼が、
日本の任侠映画の踏襲と
殺陣シーンをド派手にするだけに
傾倒し過ぎ、
「レザボア…」や「パルプ…」では
上手く咀嚼出来ていた日本映画からの
影響は影を潜め、
行き過ぎたファン気質だけが空回りして、
彼本来の才能を台無しにしてしまった
ような作品だった。
この後「イングリアス・バスターズ」と
「ジャンゴ 繋がれざる者」をビデオ鑑賞する
予定だが、時間の浪費になってしまわないか
心配になってきてしまった。
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