THE END(ジ・エンド)

劇場公開日:2025年12月12日

解説・あらすじ

ドキュメンタリー映画「アクト・オブ・キリング」「ルック・オブ・サイレンス」で世界的に注目を集めたジョシュア・オッペンハイマー監督が、ティルダ・スウィントンを主演に迎え、終末後の世界を舞台に描いたミュージカル映画。

環境破壊により人類が地上に暮らせなくなってから25年が経った地球。ある日、豪華な地下シェルターで暮らす富裕層のアメリカ人家族のもとに、外の世界からやって来た若い女性が現れる。この出来事をきっかけに、これまで孤立しながらもルーティンを守って暮らしてきた家族の脆い日常が静かに崩れはじめ、やがて自らの過去と存在の真実に対峙することになる。

プロデューサーも務めるティルダ・スウィントンが母親役、「1917 命をかけた伝令」のジョージ・マッケイが息子役、「マン・オブ・スティール」のマイケル・シャノンが父親役で出演し、それぞれ劇中で歌声を披露。「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」などの脚本家ラスムス・ハイスタバーグがオッペンハイマー監督と共同で脚本を手がけた。

2024年製作/148分/G/デンマーク・ドイツ・アイルランド・イタリア・イギリス・スウェーデン・アメリカ合作
原題または英題:The End
配給:スターキャットアルバトロス・フィルム
劇場公開日:2025年12月12日

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(C)Felix Dickinson courtesy NEON (C)courtesy NEON

映画レビュー

3.0 一つのフィクション上の試みとしては興味深い

2025年12月30日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

映画史に残る二つのドキュメンタリーで名を残したジョシュア・オッペンハイマー。彼が挑む初フィクションがよりによってミュージカルという形態だったことは、私の中で驚き共に一つの納得を生んだ。というのも、従来の彼のドキュメンタリーも、被写体が現実の枠内でフィクション性を帯びて役を演じることで変容していく構造を有していたから。人はジャンルを越境することで思いがけず無防備になる。その過程で深層に秘めていた想いが溢れ、それに気づき、意識的に向き合う中で、少しずつ変位を遂げていく。もしかすると今回の試みも、オッペンハイマーがこれまで経てきた手法をフィクション上で実践しようとする狙いがあったのかもしれない。正直、作品としてうまくまとまっているかどうかは微妙なところ。2時間半は永遠に等しく、その苦心の意図は観客になかなか伝わりづらい。だが、一つの実験劇場としてフィクションの可能性を指し示したことは間違いない。

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牛津厚信

4.5 ティルダが製作したのも納得

2026年1月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

思ったよりも、オーソドックスなミュージカル仕立てに驚いた
しかも、舞台劇のように、脚本がしっかりして
歌曲が、極限状況における心情を反映されており、せつなかった

大人たちは、言えない過去に囚われて偽装する
地上を知らない若者は、外に出ていきたい

だれが責められようか、このファミリー
よそからきた女の子は、
地上では生きられない難民

地下のコミュニティを維持しなければならない大人たちは、疑心暗鬼になり、排除しようとする、

これまでよくあるディストピアの展開だ

しかし、同じ監督ドキュメンタリー、アクトオブキリングの、あの加害者たちが罪を再現し、罪悪感に苦しめられていた顔を曝け出し泣く姿をわたしは忘れない

罪人は何かを守るために罪を犯す

そしてそれを世界中に露わにした監督は、
当事者以外の身内の者を傷つけてしまった、そんな現実があるだろう

なんでも暴露すればよいわけではない
その人には家族や友人もいる

予想を超えた結末に、シェイクスピアの最後の作品テンペストをみた

寛容だ
ゆるせ、そこからはじめればいい
憎しみは次の憎しみを生む
寸断せよ

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青樹礼門

3.0 精神的恐怖を含んだ芸術性の高い個性的作品

2025年12月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

ティルダ・ スウィントン がプロデューサーにも名を連ねて出演している作品とは、相当変わっているに違いないと思ったが、予告編でミュージカルと知り興味津々で鑑賞。
太陽光と新しい情報以外何故か何でも揃うデストピアに矛盾は多いがそこは流せるとして、閉ざされた場所で仲の良い家族を演じながら暮らす人達の、歪みから見えるそれぞれの狂気が時々音楽に乗せて歌われる。舞台作品のような趣きがあり、舞台化も可能な気がした。ミュージカルというほど歌が多いわけではなく、ただキャストは皆メジャー作品で見たことがある方ばかりで一流俳優は芸達者ということを今更ながら納得。
虚構と芸術性の不思議なハーモニーの中、太陽が見えないことの怖さをあらためて感じさせられ、その中で新しい命を育む事に個人的には狂気を感じた。THE ENDというタイトルが持つ意味は、最終的に行き着く先ということなのか…ある意味精神的なホラー作品のような側面を持つ個性的な作品。
やっぱりティルダ・スウィンストンらしい、という印象の作品でした。

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まっちゃまる

4.5 家族などの人間関係を描く普通にいい映画

2025年12月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

人類が滅亡してシェルターで暮らす人々の話をミュージカルで描くと聞いて、どんなトンチキ映画見せてくれるのかなと観に行ったら、普通にいい映画だった。

人間は孤独では生きていけないから、他者と関わりを持つ。その関係の中では自分を偽ることも互いの関係性を保つことに必要悪だったりする。むしろ、恋人、家族という親密な関係ほど、お互いを尊重すればするほど、この偽りが深まることもある。

でも時には罪を隠している自分自身と向き合い、人を欺いているという二重の嘘に苦しむことになる。

エンディングロールの役名をみて、この映画自体が演劇的だったということがわかる。

ミュージカルについては、スコアが、ララランドぽいなと思った。作曲のジョシュア・ハーミットは、ララランドと関連はないが、ブロードウェイで活躍してる若手らしい。ミュージカル特有の作曲センスがあるなと感じた。

本作は設定が突飛だけど、「エミリア・ペレス」よりもドラマパートとミュージカルパートのつなぎが自然に感じた。「エミリア・ペレス」観て意外とミュージカルって楽しいね、くらいな方には本作の鑑賞をおすすめしたい。

エンディングロールの曲が壊れていく。音もない世界で、静かな希望が残る。

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minavo