ペンギン・レッスン

劇場公開日:2025年12月5日

解説・あらすじ

人生を諦めかけていた英語教師と、重油にまみれた瀕死のペンギンの出会いを描き、世界22カ国で刊行されたベストセラーノンフィクション「人生を変えてくれたペンギン 海辺で君を見つけた日」を、「フル・モンティ」のピーター・カッタネオ監督が映画化。

1976年のアルゼンチン。人生に希望を見いだせずにいた英国人の英語教師トムは、名門寄宿学校に赴任する。軍事政権下で混乱する社会、そして手強い生徒たちに苦戦する中、トムは旅先で出会った女性とともに、重油まみれの瀕死のペンギンを救う。しかし女性にはあっさりフラれてしまい、トムのもとにはペンギンだけが残る。海に戻そうとしても不思議と彼のもとに戻ってくるペンギンを「サルバトール」と名付け、奇妙な同居生活が始まる。やがてトムは、サルバトールとの生活を通して、人生にとって本当に大切なものを取り戻していく。

「ロスト・キング 500年越しの運命」のスティーブ・クーガンがトム役を演じ、トムが赴任した学校の校長を「2人のローマ教皇」「未来世紀ブラジル」のジョナサン・プライスが演じる。脚本を「あなたを抱きしめる日まで」でアカデミー賞にノミネートされたジェフ・ポープが担当。

2024年製作/112分/G/スペイン・イギリス合作
原題または英題:The Penguin Lessons
配給:ロングライド
劇場公開日:2025年12月5日

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(C)2024 NOSTROMO PRODUCTION STUDIOS S.L; NOSTROMO PICTURES CANARIAS S.L; PENGUIN LESSONS, LTD. ALL RIGHTS RESERVED

映画レビュー

3.5 一にも二にも“聞き役”フアン・サルバドールの懐のデカさがあってこそ

2025年12月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今週は米国映画レビューサイトで評価が高い本作をチョイス。俳優としてのみならず、コメディアン・声優・プロデューサー・脚本家としても高い評価を受ける多彩な才能の持ち主・スティーヴ・クーガンが主演を務めます。
1976年、英語教師・トム・ミシェル(スティーヴ・クーガン)の新しい赴任先はアルゼンチン・ブエノスアイレス。当時、アルゼンチンでは人民革命軍による反政府活動が盛んになり、首都であるブエノスアイレスもそこかしこににきな臭さが伺えます。生徒は富裕層ばかりの名門寄宿学校において、イデオロギーをにおわせるような授業や言動は一切タブーと校長・バクル(ジョナサン・プライス)から忠告されますが、そもそもミシェルはどこかしら冷めた雰囲気があり、授業に集中しない生徒たちに対しても本気にはならずに見て見ぬふり。すると、間もなく軍によるクーデターが起こって学校も休校となり、不意の休暇にトムの選択は隣国ウルグアイへの逃避行。クラブでのナンパが功を奏し、いい雰囲気で女性と二人砂浜を歩いていると、なんとそこには重油まみれで打ち上げられたペンギンが…
如何にも英国紳士然としたトムに対し、生まれや立場が違う人々との微妙なズレに可笑しさを感じるも、トムにはどこかしらに隠し切れない捨て鉢な態度が見受けられます。そして現地では、その後「汚い戦争」と呼ばれる軍事政権下による“活動家”と見なされた者に対する誘拐さながらの逮捕など、不条理極まりない状況。外国人として不干渉を決め込むトムにも、一歩外に出ればちょっとしたことで銃を向けてくる軍人や、逮捕をチラつかせる役人の存在、さらには急速なインフレの波など無視しきれない状況。そこに突如自分の前に現れ、思わぬ流れで面倒を見る羽目となったペンギン“(ピーター改め)フアン・サルバドール”の存在を介すことで、徐々に周囲の人々との関わり方にも変化が起こり、胸襟を開いて話すことが出来、さらには自ら身を挺して言葉を上げるまでに変わっていきます。なお、公式サイトの情報によれば、ペンギンのフアン・サルバドールは主に2羽のマゼランペンギンが担当しているとのこと。可愛い容姿のペンギンは見ているだけで癒されますが、大変に利口さも伝わる名演技でしっかりと本作における“もう1羽の主役”として成立しています。
原作は主役のその人、トム・ミシェルによるノンフィクションが基となっており、ここで語られる「汚い戦争」に対する運動は今も続く現在進行形であって“知るべき事実”としても観る価値を感じた本作。終盤の展開には“予想外”の悲喜交々もあり、欧米での大ヒットも大納得の良作と感じます。大変為寒い日でしたが、クスッと笑えるユーモアとじんわりとする感動で温かい気持ちに包まれる秀作。お薦めです。

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TWDera

3.0 ラストはご都合主義だけど良作

Kさん
2025年12月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

1976年、軍事政権下のアルゼンチンが舞台。

厚みのある社会派の作品でもある本作。
実話に基づくストーリーでびっくりです。

ペンギンと人の心温まる交流にほっこり。
言語を超えたコミュニケーションが良いですね!
ユーモアな場面もあって笑いが込み上げました🤭

ペンギンが重油まみれから助けられて
プールで自由に泳ぐシーンと皮肉屋の主人公が
少しずつ変化していく様子が特に良かったです。
ペンギンが見事なメタファーとなっていました。

劇伴も見事にマッチ!

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共感した! 1件)
K

4.5 ペンギン好きにおすすめ

2025年12月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

幸せ

ネタバレ! クリックして本文を読む
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共感した! 1件)
すーちゃん

3.0 動物の持つ癒しの力 軍事政権下のアルゼンチン

2025年12月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

癒される

人は時として偶然にペットに出会い、学び、癒される。
シニカルなイギリス人の主人公はある過去で心に傷を負っていた。
本人の気づかぬうちに癒され、ペンギンから多くを学ぶ。

家に帰って犬君を抱きしめたくなる映画だった。

ありがとう、君たちは偉大だ!

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