ハウス・オブ・ダイナマイト

劇場公開日:2025年10月10日

解説・あらすじ

女性監督として初めてアカデミー監督賞を受賞した「ハート・ロッカー」や、アカデミー賞5部門にノミネートされた「ゼロ・ダーク・サーティ」で知られるキャスリン・ビグローが手がけたポリティカルスリラー。

ごくありふれた一日になるはずだったある日、出所不明の一発のミサイルが突然アメリカに向けて発射される。アメリカに壊滅的な打撃を与える可能性を秘めたそのミサイルは、誰が仕組み、どこから放たれたのか。ホワイトハウスをはじめとした米国政府は混乱に陥り、タイムリミットが迫る中で、どのように対処すべきか議論が巻き起こる。

「デトロイト」以来8年ぶりとなるキャスリン・ビグロー監督作。イドリス・エルバ、レベッカ・ファーガソンを筆頭に、ガブリエル・バッソ、ジャレッド・ハリス、トレイシー・レッツ、アンソニー・ラモス、モーゼス・イングラム、ジョナ・ハウアー=キング、グレタ・リー、ジェイソン・クラークら豪華キャストが集結した。脚本は「ジャッキー ファーストレディ 最後の使命」やNetflixドラマ「ゼロデイ」を手がけたノア・オッペンハイム。撮影は「ハート・ロッカー」「デトロイト」のバリー・アクロイド、音楽は「西部戦線異常なし」「教皇選挙」のフォルカー・ベルテルマンが担当。2025年・第82回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。Netflixで2025年10月24日から配信。それに先立つ10月10日から一部劇場で公開。

2025年製作/112分/G/アメリカ
原題または英題:A House of Dynamite
配信開始日:2025年10月24日

その他の公開日:2025年10月10日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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Netflix映画「ハウス・オブ・ダイナマイト」一部劇場にて10月10日(金)より公開 Netflixにて10月24(金)より独占配信

映画レビュー

4.5 核抑止論の欺瞞と、薄氷上の平和に麻痺した人間の無力さ

2025年10月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
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共感した! 26件)
ニコ

4.0 圧倒的なリアリティに満ちた緊迫ドラマ

2025年10月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

爆発という要素はビグロー作品の一つの大きなテーマだが、吹き荒れる炎や爆風よりもその直前の一瞬の静寂こそ、彼女が醸し出す緊張感が最高潮に達する見せ場だ。太平洋上で発射された核ミサイルがアメリカへ向けて飛来する。そんな緊迫したシチュエーションを描く本作も、やはり爆発前の一瞬を描いた群像ドラマと言える。いたずらに破壊のカタルシスを求めるのではなく、この映画が描くのはあくまで「現実に直面する政府要人やスタッフたち」。それも彼らの過去や未来ではなく、あくまで焦点が当たるのはごく限られた数十分の「現在」の枠内だけ。そこでの行為や発言、表情を通じて、人の生き様を力強く炙り出す。もちろん、徹底した取材力はこれまで同様。登場人物や関連機関のディテール、さらにはこの最悪の事態に伴うシナリオも、我々に圧倒的リアリティを突きつける。世界は逃げ場なき火薬庫。綱渡りのような状況に手に汗握りつつ、背筋が寒くなる一作だ。

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牛津厚信

4.0 iPhoneの着信音が、人を繋ぐ

2025年11月16日
iPhoneアプリから投稿

『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー監督が、突如米国に向けて発射された核ミサイルが着弾するまでの20分間を描くスリラー。一見陳腐にも思えるそんなテーマが、ゲティスバーグの再現イベントや、アフリカで象の保護活動に勤しむ大統領夫人、そして年老いた猟師の仕草を挟んで印象的に描かれる。

なんか80年代的なテーマだなあ、と思って観たら、もう開始10分から動けない。着弾(?)までの情景を、政府の危機管理室、戦略軍の現場、大統領含めたホワイトハウスの3つの視点で時間を巻き戻しながら描く、落ち着いた描写と心のパニックの共存がすごく味わい深い。

個人的にこの映画で印象深いのは、iPhoneのクラシック着信音「オープニング」だ。緊迫する最中、それぞれのスマホからこの音が鳴る時、それは個人のつながりを示す。家族、妻、恋人と繋がるこの音が、極限状況の中で人間の本質を差し込んでくる。

「もうこの国は終わりだ」「自分は死ぬのだ」と思った時、最後に電話するのは誰か?何を最後に言いたいのか?
まあみんなそうなるよね、って思いつつ、やっぱり切ない。

絶対見た方がいい作品なんだけど、結局ミサイルの発射元が例のあの国っていうのが、東アジアの住人としては苦笑なのですけどね。映画は世に連れ、世は映画に連れ。

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Jet

3.0 人間が決める

2025年11月16日
iPhoneアプリから投稿

人間が判断する大事さ。いくらオペレーションが組まれていても、最後は人間が決める。

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とら