レッド・ツェッペリン ビカミング

劇場公開日:2025年9月26日

解説・あらすじ

イギリスのロックバンド「レッド・ツェッペリン」のメンバーが初めて公認したドキュメンタリー。

ギターのジミー・ペイジ、ベース/キーボードのジョン・ポール・ジョーンズ、ドラムスのジョン・ボーナム、ボーカルのロバート・プラントによって1960年代末にイギリスで結成されたレッド・ツェッペリン。1969年リリースのデビューアルバム「レッド・ツェッペリン I」で世界を熱狂させ、約12年間の活動でロックシーンに革命を起こした。その知られざる起源をたどる本作では、1980年に32歳で急逝したジョン・ボーナムの未公開音声をはじめ、メンバーの家族写真やプライベート映像、初期のライブ映像など貴重なアーカイブ素材とともに、オリジナルメンバー自らがバンドの歴史を語る。演奏シーンを部分的ではなく1曲まるごと映し出すことで、当時のライブをリアルタイムで目撃したかのように体感できる。

音楽ドキュメンタリー「アメリカン・エピック」4部作のバーナード・マクマホンが監督を務めた。

2025年製作/122分/G/イギリス・アメリカ合作
原題または英題:Becoming Led Zeppelin
配給:ポニーキャニオン
劇場公開日:2025年9月26日

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(C)2025 PARADISE PICTURES LTD.

映画レビュー

3.5 デビュー前演奏の高音質化は見事。バンド活動期の前半しか扱わないのは不満

2025年9月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

バンド公認のドキュメンタリーとのことで、ライブ演奏等の音質には並々ならぬこだわりがうかがえる。メンバー4人が揃って(名義はヤードバーズだが)初めて観客の前で演奏した1968年9月デンマークのグラズサクセ・ティーンクラブのシーンなどでは、楽器3ピースの音像がしっかり分離していて音質もタイト。撮影カメラが複数台使用されていることから推測するに、もともとテレビ番組かドキュメンタリー用に収録されたマルチトラック音源が保管されていて、それを今回リマスタリングしたのかもしれない。

タイトルに「ビカミング」が含まれているように、本作が扱う期間はメンバー4人それぞれが音楽に触れのめり込んでいった頃から、ミュージシャンとして出会い、ジミー・ペイジを中心にバンドを結成し、レッド・ゼッペリンとしてデビュー、セカンドアルバムをリリースした後まで。残念ながら、「移民の歌」(デヴィッド・フィンチャー監督作「ドラゴン・タトゥーの女」のオープニングでかっこいいカバー曲が印象的だった)を含む「レッド・ツェッペリン III」や、代表曲「天国への階段」のほか「ブラック・ドッグ」「ロックン・ロール」といった有名曲を含む4作目のアルバムなど、活動期後半には触れられない。

公認ドキュメンタリー第2作を見据えての戦略という可能性も残るが、2025年4月に掲載されたインタビュー記事で、監督とプロデューサーは決まった計画はないと話していた。バンドのファンにとっては、デビュー前の貴重な映像やエピソード、活動前半期にまず米国で人気に火がつきやがてホームの英国に広がっていく過程などを、メンバー4人の回想(故ジョン・ボーナムについては今回初公開という生前のインタビュー音声)とともに振り返る構成が味わい深いかも。だがZepのファンというほどでもないライトな洋楽ファンなら、後半期を含むバンドの終焉までを1本の映画で見せてくれないことに不満を覚えるのではと思うし、実際私もそうだった。初期のいくつかの曲が、スタジオ録音とライブ版などの別バージョンで複数回流れるのも不満の一因。同じ曲を何度も流す尺があるなら、そのぶん違う曲を聴かせてと思ってしまった。

とはいえ、バンド後半期とボーナムの死をきちんと扱う続編が将来製作されたら、そんな不満も解消されそうだし、そうなることを願う。

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共感した! 22件)
高森郁哉

4.0 人と違うものに人生を賭けた仲間たちが楽しそうに歴史を振り返る

2025年9月22日
iPhoneアプリから投稿

楽しい

幸せ

レッド・ツェッペリンがもともとR&Bの影響を受けていて、ギターのジミー・ペイジは若い頃、"ゴールドフィンガー"を歌うシャーリー・バッシーの脇でギターを演奏していたり、ローリング・ストーンズとも共演していたりと、ファンにとっては常識の、そうではない観客には意外な事実が次々と明かされる。バンドが母国イギリスではなく、まず、アメリカでブレイクしてイギリスに逆輸入されたことも知らなかった。

メンバー自身も観たことがないという秘蔵映像や個々のコメントで構成された本ドキュメントは、若くして急逝したドラムのジョン・ボーナムも含めて、4人が心からロックを愛するいい仲間だったことを伝えてくれる。その証拠に、ペイジもボーカルのロバート・プラントも、思い出話が楽しすぎで椅子から乗り出してしまう感じなのだ。

ブリット・ロックの歴史に燦然と輝くレッド・ツェッペリンのヒストリーはそんな風にとても興味深く、最後にはペイジの言葉として、『人と違うものがあれば、それに賭けろ』という名言を残して幕を閉じる。出る杭は打たれる今の世の中で、彼の提言は値千金。若い人にも是非観て欲しい。

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共感した! 23件)
清藤秀人

5.0 ツェッペリン?ゼッペリン?

2025年10月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

驚く

斬新

今の若い世代にとってデジタルやらAIやらがどの程度生活の割合を占めるか分かりませんが、私のようなZEPをリアルタイムで鑑賞してきたオジさん世代にはこの作品は神です。人工的に造られた音だろうが絵だろうが細かい事は抜きにして素晴らしい音と映像でした。60年前の8ミリフィルムカメラで撮った様な荒々しいモノクロ画像がこんなにも美しくなるなんてデジタル様々です。AI万歳です。曲と映像が目と耳に飛び込んで来た瞬間、鳥肌が立ちました。ZEPに少しでも触れた事のある人は必見です。スマホやら家庭用モニターではなくぜひ大きなスクリーンで観ることをオススメ致します。これを機に他の多くのアーティストの眠ったフィルムやビデオを掘り返してくれる事を望みます(某国営テレビのヤングミュージックショーとか…)。熱弁しましたがどちらかと言うとDEEP PURPLEの方が好きなんですよね…それでも⭐️は当然満点です。

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キョンリ

3.0 当然、Part-2〜Part-4もあるよね?

2025年10月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

う〜ん…
IMAX で観るほどの音ではなかった…
まだ観てない人、無理してまでIMAXで観ることないよ。
当然、音のミキシングにはジミー・ペイジからのapproveを迫られたと思われるが、なぜか1st.アルバムに関してはベースとドラムの音が控えめでギターが前に出ていた。あれはイカんよ。
2nd.の方はアルバムと同じだったようだが。
あと、Zepのファンなら大抵知っていることが続き、映像も新しい(蔵出し)モノがない。
名付け親がキース・ムーンの話は諸説あるようだが、ペイジ本人が、ああ言っている以上は、あれが公式ということか。
それならそれで、そのキッカケとなった「Beck’s Bolero」のセッション時の話は勿論のこと、あのヘヴィな名曲をナゼ?流さない?!
アトランティックとの前代未聞の契約に関しても、なぜ?あれほどまでアーティストとしての自由を獲得できたのか?
「マフィアのボスのようにカッコよかった」というピーター・グラントの功績も大きかったとは思うが、その具体的な交渉の経緯については、このせっかくの機会に、もっと鋭く聞いて欲しかった。
あの4人だけのインタビューというのが、良くも悪くも、この映画の最大の特徴なのだが、やっぱり、当時の裏方のピーター・グラントの生前のコメントやグリン・ジョンズ、エディ・クレイマーなどのインタビューも挿入して、もっと多面的に、あのエポックな気分を追体験させて欲しかった。
あと、せっかくの機会といえば、あの当時、ローリング・ストーン誌にハウリン・ウルフやマディ・ウォーターズのパクリ屋バンドと散々に書かれたことに対して、どう思ってたのか?
本当に罪悪感などなく確信犯だったのか?
今なら素直な本心も聞けたと思うけど。
もっとグイグイと吉田豪の如く深掘りして欲しかった。
ラストの方では、ボンゾのバンドやメンバーに対する一途な思いが語られて、その貴重な肉声には、思わずグッと来たりもするのだが…
う〜ん…
兎にも角にも、もっとライブ映像あるはずだけどなあ〜
久々に『狂熱のライブ』が観たくなってしまった。
まあ「Led Zeppelin になるまで(原題:Becoming Led Zeppelin )」を本人たちに聞く映画なので、あの熱気を帯びた2nd.の頃までの話を聞けたのは良かったが…
オープニングも幼少期の頃の話が続き、丁寧といえば丁寧だが、退屈といえば退屈。
なんとも微妙に欲求不満。
演奏パートのフッテージに関しては、この手のドキュメンタリーでよくある中途半端な編集がなくフルレングスで観れるので、それに関しては良かったが…
出来れば、最後には思いっきり拍手したくなるような構成にして欲しかった。
商売人のペイジのことだ、きっとシリーズものとしてPart-4までやるつもりなんだろう。
たぶんPart-2は、自信満々だった3rd.がファンには不評となり、それならば!と4枚目で一気にカタをつける!的な構成か?
それはそれで楽しみなのだが、もっと蔵出しのライブ映像!頼むから見せてくれ!

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osmt