「レッド・ツェッペリン ビカミング」監督が明かす裏話 最も困難だったことは?
2025年9月24日 12:00

伝説的ロックバンド「レッド・ツェッペリン」のドキュメンタリー「レッド・ツェッペリン ビカミング」が、9月26日から公開される。メンバーが初めて公認し、貴重な映像・音源を使用している本作。メガホンをとったバーナード・マクマホン監督がメールインタビューに応じ、レッド・ツェッペリンとの出会い、撮影の裏話を語ってくれた。
ギターのジミー・ペイジ、ベース/キーボードのジョン・ポール・ジョーンズ、ドラムスのジョン・ボーナム、ボーカルのロバート・プラントによって1960年代末にイギリスで結成されたレッド・ツェッペリン。1969年リリースのデビューアルバム「レッド・ツェッペリン I」で世界を熱狂させ、約12年間の活動でロックシーンに革命を起こした。

その知られざる起源をたどる本作では、1980年に32歳で急逝したジョン・ボーナムの未公開音声をはじめ、メンバーの家族写真やプライベート映像、初期のライブ映像など貴重なアーカイブ素材とともに、オリジナルメンバー自らがバンドの歴史を語っていく。

私が読んだ本に描かれた彼らの幼少期とグループ結成1年目の物語に、深く感銘を受け、大きな刺激を受けました。その本を読んだ時点では彼らの音楽を聴いたことがなかったのですが、その背景にある努力を知ったことで、音楽への理解が格段に深まったと思います。それが、この映画が成し遂げようとしていることの一部だと言えます。
オリジナルのテープを探し出すことは、最も困難なことでした。テープはオーストラリアのアーカイブに、何千もの他のテープと共にラベル表記もないまま埋もれていました。幸いにも、そのアーカイブでは以前制作した映画「アメリカン・エピック」のフェスティバルを開催したことがあり、彼らに調査をお願いしたところ、快く引き受けてもらえました。ジョンがそのテープで残した発言、そして見つけた他の2つの録音は、期待をはるかに超えるものでした。彼のインタビューが唯一無二なのは、映画で描かれる出来事が起きている時期に極めて近いタイミングで語られている点です。多くの意味で、彼がこの作品の主役なのです。

彼らがどう思うかは彼らに任せるべきだと思いますが、ロバート・プラントとジミー・ペイジが家族や孫たちを連れて観に来てくれたのは、本当に感動しました。心から胸を打たれたことを憶えています。

私とプロデューサーのアリソン・マクゴーティ、編集者のダン・ギトリンは、日本の観客に向けて劇場体験を作りたかったのです。「ロッキー・ホラー・ショー」のようなミュージカル、何度でも体験できる作品を。そのために楽曲を丸ごと使用しました。そして偉大なミュージカル作品のように、楽曲が物語を前進させました。同時に音楽ドキュメンタリーの可能性を広げたいとも考えていました。今やIMAXや全米の映画館がかつてないほど音楽を受け入れています。結局のところ、私たちが映画館で観たかった作品を作ったのです。

明言はできませんが、この映画が観客の皆さんにもっと観たくなる気持ちにさせてくれることを、とても嬉しく思っています!
(C)2025 PARADISE PICTURES LTD.
関連ニュース





