レイブンズ

劇場公開日:

レイブンズ

解説・あらすじ

「イングランド・イズ・マイン モリッシー、はじまりの物語」で知られるイギリスのマーク・ギル監督が浅野忠信を主演に迎え、世界的に高い評価を受け続ける写真家・深瀬昌久の波瀾万丈な人生と、彼の最愛の妻にして被写体であった洋子との物語を、実話とフィクションを織り交ぜながら描いたダークファンタジーラブストーリー。

北海道の高校を卒業した深瀬昌久は、父の写真館を継がずに上京する。さまよう日々のなかで、深瀬は美しく力に満ちた女性・洋子と恋に落ちる。洋子は深瀬の写真の主題となり、2人はパーソナルでありながら革新的な作品を生みだしていく。家族愛に憧れる深瀬は洋子の夢を支えるため懸命に働くが、ついに彼女の信頼を裏切ってしまう。深瀬の心の闇は異形の“鴉の化身”へと転生し、哲学的な知性で彼を芸術家の道に導こうとする。

天才写真家の狂気と純粋さを浅野が繊細かつワイルドに演じ、「火口のふたり」の瀧内公美が洋子を存在感たっぷりに演じた。

2024年製作/116分/PG12/フランス・日本・ベルギー・スペイン合作
原題または英題:Ravens
配給:アークエンタテインメント
劇場公開日:2025年3月28日

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映画評論

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映画レビュー

3.5Through the Raven’s Eye

2025年3月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

Fukase was one troubled soul who found his way to being one of the most influential photographers of our fashionable era. Befriending an imaginary crow that's as horrowing and adorable as Donnie Darko's campy bunny costume, Asano naturally leads Ravens as a pseudo-psychological headtrip into the pangs of strict uprbinging and eventual entrepreneurship. A European production organically Japanese.

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Dan Knighton

5.0ダメ人間ほど愛される

2024年10月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

萌える

天才と狂気の狭間で揺れた写真家・深瀬昌久の生涯。闇を抱えるあまり、鴉のドッペルゲンガーに囚われていく展開は、どうしても『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』とダブる。両方とも鳥がモチーフになっているから余計そう思えてしまう。
監督のマーク・ギルは、前作『イングランド・イズ・マイン モリッシー、はじまりの物語』では、ザ・スミス結成前のモリッシーをとにかく甘ったれで優柔不断な男として描いていた。本作の深瀬も、ドッペルゲンガーに急き立てられるように自分が撮りたい写真の為に驀進する。傍目から見れば2人ともダメ人間。でもモリッシーは女性にモテて(しかも美人)ちやほやされ、深瀬もまた妻の洋子や後輩の正田に呆れられつつもサポートされる。2人とも母親に愛されていた点もそっくりだ。
しかし、そんな深瀬もついに洋子に愛想をつかされる時が来る。深瀬が手で作ったファインダーに彼女が嫌悪感を示していく様は、『ラストタンゴ・イン・パリ』のマリア・シュナイダーとジャン=ピエール・レオのオマージュか。実際の深瀬はその後に別の女性と再婚しているが、そのあたりはオミットされている。
鴉に導かれるように、自らも鴉となった深瀬。表現する事を生業とする者はとにかく面倒くさい人間ばかり。だからこそ市井の人は惹かれる。
浅野忠信や瀧内公美といった主要キャストはもちろん、脇役に徹した池松壮亮も良かった。浅野と高岡早紀は『バタアシ金魚』以来の共演というから驚き。

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