憐れみの3章

劇場公開日:

解説

「女王陛下のお気に入り」「哀れなるものたち」に続いてヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンがタッグを組み、愛と支配をめぐる3つの物語で構成したアンソロジー。選択肢を奪われながらも自分の人生を取り戻そうと奮闘する男、海難事故から生還したものの別人のようになってしまった妻に恐怖心を抱く警察官、卓越した教祖になることが定められた特別な人物を必死で探す女が繰り広げる3つの奇想天外な物語を、不穏さを漂わせながらもユーモラスに描き出す。

「哀れなるものたち」にも出演したウィレム・デフォーやマーガレット・クアリーのほか、「パワー・オブ・ザ・ドッグ」のジェシー・プレモンス、「ザ・ホエール」のホン・チャウ、「女王陛下のお気に入り」のジョー・アルウィンが共演。3つの物語の中で同じキャストがそれぞれ異なる役柄を演じる。

「ロブスター」「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」でもランティモス監督と組んだエフティミス・フィリップが共同脚本を担当。2024年・第77回カンヌ国際映画祭でプレモンスが男優賞を受賞した。

2024年製作/165分/R15+/アメリカ・イギリス合作
原題または英題:Kinds of Kindness
配給:ディズニー
劇場公開日:2024年9月27日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第77回 カンヌ国際映画祭(2024年)

受賞

コンペティション部門
男優賞 ジェシー・プレモンス

出品

コンペティション部門
出品作品 ヨルゴス・ランティモス
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映画レビュー

4.5ランティモス監督が久々のオリジナル脚本で、相変わらずヘンテコな不条理コメディなのが嬉しい

2024年9月30日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

萌える

ヘンテコで不気味な異色作を撮り続けているヨルゴス・ランティモス、と「女王陛下のお気に入り」のレビューで書いたけれど、原作物の「女王陛下のお気に入り」「哀れなるものたち」がヴェネチアやオスカーの主要賞をいくつも獲ったあとにオリジナル脚本で臨んだこの「憐れみの3章」でも、ぶれずにヘンテコさをさらにパワーアップさせた映画を見せてくれるのが嬉しい。

ジェシー・プレモンスは過去の出演作ではあまり注目していなかったが、「憐れみの3章」での情けない感じは見事にはまっている。彼がマット・デイモンとフィリップ・シーモア・ホフマンに似ているのはこれまで大勢に指摘されていたようだが、今作で似具合がさらに増したのではないか。ホフマンが存命だったら3人で家族役(歳の離れた兄弟か、歳の近い親子)をやってほしかったが、実現せずに残念。彼が警察官を演じた第2話、同僚とその妻と3人で家飲みをしてから鑑賞する“ホームビデオ”で、一瞬唖然としたあと、品がないと自覚しつつ爆笑してしまった。

出演陣はいずれも素晴らしいが、3話で死者の蘇生を試みるアナ役、エキセントリックなムードを漂わせる美女ハンター・シェイファーが特に印象に残った。今年8月に米公開されたホラー映画「Cuckoo」で主演したようで、日本でも早く鑑賞できるようになるといいなと願う。

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高森 郁哉

4.5Three dreams are made of this

2024年11月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

難しい

ネタバレ! クリックして本文を読む
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セッキーかもめ

3.0喜びの踊り〜第3章より

2024年11月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

難しい

寝られる

感性の映画だと思った。
キャストは同じでシナリオ3つのオムニバス形式。
〈第1印象〉
1ちょっと何言ってるか分かんない
2思い出のビデオ
3あ~あ、やっちまった

なんとなく「〜の依存」みたいな感じを受けた。

原題は“KINDS OF KINDNESS”(親切の種類)。
作品には親切なやつなんて出てこないが。

監督なりの親切なんだろう(笑)

R.M.F.ヨルゴスってあったからてっきり監督が出ているのかと思ったが、友人ステファナコス氏とのこと。

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YOU

3.0意味がわからん

2024年11月9日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

哀れなるものたち→女王陛下のお気に入り
からの3作目です。

前作である程度、
この監督の作風
エロ、グロ、不協和音な音楽、不道徳…
に対する免疫はあったうえで。

ひたすら変なものを見せられます。
哀れなるものたちは爽快感のある結末とメッセージ性がありましたが、こちらは何を言いたいのかよくわからず。
濃縮されたヨルゴスランティモス節を堪能できますw

作り込まれた映像美、エマ・ストーンのきれいなおかおとダンス、前作でも出演してたマーガレット・クアリー、ザ・メニューでみたミステリアスなホン・チャウは魅力的。

過激に性的なシーンも多いですが、前作と同じく滑稽に撮られているのでエロくはない…

RMFは登場人物の人間関係にはかかわらない狂言まわし的な役割。
自ら支配されることを選び、そこに愛を求める愚かさや滑稽さを煮詰めて戯曲化したような作品でしょうか?そういう人を見つめる支配者の眼差しとしての「憐れみ」でしょうか?

キリスト教や英語の文脈がいまいちわからん。

2時間45分は長いっす。2回目は観られないかな〜

追記メモ
・夢の中?神話?みたいに、つじつまが合わないものとして観る
・2章の結末での2人目のリズは、1章のロバートと同じように、無茶振りを受け入れて従い、その結果迎え入れられた、ということの比喩的な表現なのではないか。死んだのに生き返ったとかそういうのではなく。
・思い出のビデオも、交通事故も、多分意味はなくて、コメディ的な要素

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Rui