ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命

劇場公開日:

ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命

解説・あらすじ

名優アンソニー・ホプキンスが主演を務め、ナチスの脅威から669人の子どもたちを救ったイギリスの人道活動家ニコラス・ウィントンの半生を描いた伝記ドラマ。

第2次世界大戦直前の1938年。ナチスから逃れてきた多くのユダヤ人難民がプラハで悲惨な生活を強いられていることを知ったニコラス・ウィントンは、子どもたちをイギリスに避難させる活動を組織し、同志たちとともに里親探しや資金集めに奔走する。ナチスの侵攻が迫るなか、子どもたちを次々と列車に乗せていくが、ついに開戦の日が訪れてしまう。それから49年後、救出できなかった子どもたちのことが忘れられず自責の念にかられ続けていたニコラスのもとに、BBCの番組「ザッツ・ライフ!」の収録への参加依頼が届く。そこで彼を待っていたのは、胸を締め付けるような再会と、思いもよらない未来だった。

「スターダスト」のジョニー・フリンのほか、ヘレナ・ボナム・カーター、ジョナサン・プライスら実力派キャストが共演。また、実際にニコラスに助けられたかつての子どもたちやその親族も撮影に参加している。

2023年製作/110分/G/イギリス
原題または英題:One Life
配給:キノフィルムズ
劇場公開日:2024年6月21日

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(C)WILLOW ROAD FILMS LIMITED, BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2023

映画レビュー

4.0主義主張ではない「子供たちを助けたい」と思う気持ちの行き着く先

2024年6月26日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

ミュンヘン協定からわずか数週間後のプラハで、ナチスの迫害から逃れてきたユダヤ人の子供たちが、住む場所と食べる物にも事欠く様子を見たイギリス人、ニコラス・ウィントンが「彼らを助けたい」と思ったのが全ての始まり。ウィントンはそれを機に、政治のハードルを超え、寄付金を集め、里親を探し、ナチスの侵攻が迫る中、開戦直前まで子供たちを列車に乗せて国外へ脱出させようと試みる。

この"イギリスのシンドラー"とも呼ばれる人物の行為は、確かに凄いことのように思える。でも、窮地に陥った子供たちを助けたいと感じるのは、ある意味、人として当たり前のこと。もちろん、それは簡単なことじゃない。

本作は、何かに突き動かされた人間が、その勢いのまま最後まで突っ走る姿を、声高に訴える主義主張ではなく、自然なこととして描いていて、そこに強い説得力がある。そして、今の世界はまさに、第二、第三のウィントンを求めているのだ。

ラストに用意された劇的な幕切れは感動的だが、ウィントンの若き日と老後を演じるジョニー・フリンとアンソニー・ホプキンスの好演が、映画の喉越しをすこぶるよくしている。2人は自然な人道活動の道程を抑制した演技で表現していて、主人公の人生を1本線で繋げることに成功している。

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清藤秀人

4.5史実も素晴らしいが、俳優陣の演技が(端役まで)素晴らしい♪ ★4.3

2025年2月17日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

まさにイギリス版「シンドラーのリスト」!  史実物語も素晴らしいが、各俳優陣の演技も素晴らしい。

良作なのに、これまたあまり話題になってない・・。
アカデミー賞ノミネートも、昨今はこれから上映される作品の宣伝がメインになっていて、
昨年の高評価作品がマイノリティ条件外でノミネートされない場合も多い・・。
映画業界は政界からもかなり影響を受けているので、闇を感じる・・。

さて今作、いや~脚本・編集よく出来ている。
まず主人公は1938年当時、子供の国外脱出に尽力した若いウィントン(ジョニー・フリン)と、
老後のウィントン(ホプキンス)の二人いるイメージ。

その老若のシーンが交互に入れ替わる。
序盤、ドイツ迫害にプラハ逃避してきた多数のユダヤ系家族の収容施設の状況に嘆き、一大決心するのだが、話が進展してきた所で、老ウィントンが断捨離する悠長なシーンに変わる・・。

せっかく没入して来た所で、なんで度々ストップさせる?
と、思いきやその不要品整理で発見した"物"が、この作品の結末に大きく作用する!

私は時間軸を度々いじる手法や、伏線を多々織り込むのも好きでないが、
今作は老若同時進行で、両方のクライマックスを終盤に持ってくる編集は巧い匠を感じた♪

そして物語以上に人物描写を重要視する私が、見入ったシーンも多々ある。
若いウィントンが神父に協力を求めるシーン。
言葉の内容に伴い、微妙な表情変化がとても演じている様に見えない。
(これはその役の心情を本当に心に念じないと出ない微妙な差だ)
その時の神父も相手の心眼を確かめるような真剣さが伺える。

母親が若い役人に援助を求めるシーンでも、軽くあしらおうとしたが、
毅然とした夫人の態度にたじろぐ表情が端役だがこれまた巧い。

こういった何気ない会話シーンがどれほどシリアスになるか否かは、
やはり演者の実力と監督に引き出し方が最も重要になる。
オーバーアクトだと、白々しく見えてしまい、
これが曖昧だと、物語は流れるが心は奪われない。

そして極めつけは、やはり主演 ホプキンス(現87歳!)
終盤その日の出来事を思い出し、涙するシーンがあるのだが、号泣するのではなく、
こみ上げる思いを押し殺す様にむせび泣く様は、ホプキンスのベストアクトに感じるほど!
「ファーザー」で二度目の主演男優を受賞したが、あの作品はいかにも・・でイマイチに感じ、今作の方が数段、上に感じた。

他のキャスティングも全て絶妙で、多数の子供達も可愛いより、なにか見る者に"訴える物" を持っている子が選ばれている。
12歳少女が赤ん坊を抱いているシーン、「妹なの?」との問いに、誰の子か誰に聞いても分からない・・と。 でも自分(その少女自身で)が面倒みたい・・と。
無言で訴える目とその健気な思いに、見てる方は目が潤む・・。

クライマックスも粋な計らいが主人公に用意されていて、また目が・・・。
さらにエンディング実際映像でまた感動・・。

オススメです。
ハンカチかハンドタオルのご用意を♪

PS
アンソニーホプキンスは「羊たちの沈黙」での怪演が評価され、
一流の仲間入りを果たしたが、
今作や「世界最速のインディアン」(誰にも好かれるバイク好きのおじいちゃんを好演・2005年作)など、その人物の人柄が滲み出るような演技が出来ているからこそ、二度の主演男優獲得に結びついた由縁に思う。

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レオン

4.0なかなか出来ることではないです!

2025年1月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

幸せ

妻が見たいというので…
なかば無理矢理観に行きましたが

ナチスドイツから子供達を守るため
チェコからイギリスまで危険をかえりみず
行動した主人公や仲間は凄いな…と

本当は途中まで「どうせコイツ金持ちやん!」
「金持ちだからママに頼んで…」とか
冷めたみかたで鑑賞していたのですが

よくよく考えると…
最近の金持ちってこういう人…居ないよなって

そういう意味でも
現代にもっと訴えかけてもエエような
そんな映画でした

パスポートなど

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あきん

5.0見てよかったなー。

2024年8月26日
PCから投稿

「シンドラーのリスト」「杉原千畝」。
戦時下で命のビザを作り、多くの人々を救った話は有名。
今作はチェコの子供達を、イギリスに送った実話。

特徴的なのが、戦時下に活動していた青年時代と。
その50年後、今も心に後悔を背負った老年時代。
4:6の割合で描かれていて、行ったり来たり。

書斎の引き出しに捨てられずに残された「鞄」。
これがキーワードになってます。

原題は「ONE  LIFE」。ひとつの命。
この重みが全編にわたって、沁みてきました。
今の時代に見るからこそなお。

見てよかったなー、ハンカチ持って行ってよかったなー。

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ゆき@おうちの中の人

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