無名

劇場公開日:

解説

「花様年華」「インファナル・アフェア」などの香港の名優トニー・レオンとテレビドラマ「陳情令」でブレイクした中国の若手俳優ワン・イーボーが共演し、第2次世界大戦下の上海で暗躍する中国共産党・中国国民党・日本軍のスパイたちの攻防をスリリングに描いたノワールサスペンス。

中国・汪兆銘政権の政治保衛部に所属するフーは、中国共産党の秘密工作員だった男ジャンの身辺調査を行う。フーは中国国民党に転向するというジャンから共産党幹部の情報を聞き出すことに成功する。1941年、上海に駐在する日本軍スパイのトップ・渡部は、政治保衛部の主任となったフーやその上司タンと日本料理店で戦局について話す。フーの部下として働くイエは、友人ワンとともに諜報活動に従事していたが……。

トニー・レオンがフー役、ワン・イーボーがイエ役を務め、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・上海」のチェン・アルが監督・脚本・編集を手がけた。2023年・第36回金鶏賞で最優秀主演男優賞(トニー・レオン)・最優秀監督賞・最優秀編集賞を受賞。

2023年製作/131分/G/中国
原題または英題:無名 Hidden Blade
配給:アンプラグド
劇場公開日:2024年5月3日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画評論

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9
  • 画像10
  • 画像11
  • 画像12
  • 画像13
  • 画像14
  • 画像15
  • 画像16
  • 画像17
  • 画像18
  • 画像19

Copyright 2023(C) Bona Film Group Company Limited All Rights Reserved

映画レビュー

4.0スリリングで眼福。完璧じゃないでしょうか。

2024年5月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

まずもって全てが美しすぎる。
一つ一つのシーンが芸術品。トニー・レオンはじめ俳優陣がダブルのスーツをバシッと着こなしていて嘆息。女優のしなやかなチャイナドレスには憧れる。しかも画面の濃淡、暗めのグラデーションは、ノワールと言われる中でも美しさは格別だと思う。
さらにストーリーもスマート。時系列を入れ子構造にして混乱させつつ、スパイ同士の騙し合い、誰が敵で誰が味方なのか分からない不安感を持たせ、アクションと伏線回収でメリハリを着ける。
美しい。難しい。理解できない。なにがおこった?でも面白すぎる。トニー・レオン……美しい。がグルグル回る。いやほんと、欲目かもしれないけど、素晴らしい。
最後に、日本に生まれて育った者として過去を知る努力は続けないとという自戒も改めた。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
消々

4.0トニー・レオンの“色気”に酔いしれるスパイ・ノワール

2024年5月7日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

興奮

幸せ

萌える

 アジアを中心に世界の名匠たちの傑作で映画史に残る名演を残してきたトニー・レオンの“色気”に久々に酔いしれることができる作品です。ウォン・カーウァイ監督「花様年華」、アン・リー監督「ラスト、コーション」などの作品でみせた、ビシッと決まったヘアスタイルとスーツ姿にタバコ。完璧な身なりと巧みな言葉使い、醸し出される大人の余裕とどこか自己陶酔しているようなダンディな男を演じさせたらアジアで彼の右に出る者はいないのではないでしょうか。

 禁断の愛を描いたラブサスペンス「ラスト、コーション」も舞台が1942年の日本軍占領下の上海で、タン・ウェイが演じる抗日運動の女性スパイに命を狙われる日本軍傀儡政府の顔役をレオンがエロチックでニヒルに演じていました。

 「花様年華」の舞台は1962年の香港で、それぞれ家庭を持つ男女の不倫の愛を描いた大人の“純愛”ドラマです。マギー・チャンが演じた商社の秘書と交わす“視線の愛”。レオンが演じる新聞編集者の男がつのらせていく思いをくゆらせるタバコの煙や背中などで表現。両作品でも当時のファッション(スーツ)を難なく着こなし、タバコを吸う所作ひとつで色気たっぷりに見るものを魅了しました。

 また、警察とマフィアにそれぞれ潜入した2人の男の生き様を描いた香港ノワールの傑作「インファナル・アフェア」でみせていた潜入捜査官を彷彿とさせるスパイのギリギリの心情を、「無名」でも抑制のきいた佇まいで演じ、昨年60歳を迎えたレオンが、スタントなしのアクションで迫力の対決シーンを演じているのも見どころのひとつとなっています。

コメントする (0件)
共感した! 8件)
和田隆

2.5トニー・レオンのスパイ映画っていうから

2024年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

難しい

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
chibirock

ストレートに展開していいんじゃない?

2024年8月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 1930~40年代の上海を舞台に、汪兆銘の国民党政府、中国共産党、日本軍が入り乱れてのスパイ戦を落ち着いた映像で描く中国作品です。トニー・レオンがベテラン工作員を演じるのが見どころ。

 スパイ物語なだけに人間関係が複雑なのに、作中の場面はほとんどが薄暗い室内で、多くが二人の会話でお話が進みます。集中していないと、

 「ええ~っと、この人とこの人はどういう関係なんだったっけ」
 「この男の立ち位置はどこにあるんだったっけ」

と訳が分からなくなってしまいます。それなのに、時制を頻繁に入れ替えて同じ場面を繰り返して描くので、展開のスピード感がすっかりなくなってしまいました。戦時の上海の映像も切れ味よく、トニー・レオンの色気もタップリだっただけに残念。途中ですっかり疲れてしまいました。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
La Strada