ジャン=リュック・ゴダール 遺言 奇妙な戦争

劇場公開日:

  • 予告編を見る
ジャン=リュック・ゴダール 遺言 奇妙な戦争

解説

2022年9月に他界したフランスの巨匠ジャン=リュック・ゴダールの遺作となった短編映画。

ゴダール自身による手書きの文字、絵、写真、映像のコラージュに音楽やナレーションをあわせ、比類なき独創性とインパクトで描いたゴダール芸術の集大成的作品で、音楽とサウンドトラックの切れ目にはゴダール自身の老いた、穏やかな、そして激しく震える声を聴くことができる。

フランスの世界的メゾン、サンローランが設立した映画制作会社・サンローランプロダクションが製作を手がけた。2023年・第76回カンヌ国際映画祭クラシック部門選出作品。

2023年製作/20分/G/フランス・スイス合作
原題または英題:Film annonce du film qui n'existera jamais: 'Droles de guerres'
配給:ファインフィルムズ、コムストック・グループ
劇場公開日:2024年2月23日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5

(C)SAINT LAURENT - VIXENS - L'ATELIER - 2022

映画レビュー

3.5canon

2024年2月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

写真の断片の連続が文字とともに示されるのだけど、写真の裏側を見せていることが面白い。「canon」と思いっきり企業名が書かれていて、豊かな写真の世界も裏返せば味気ないもんだよということなのか。企業活動に支えられている芸術活動みたいな。
黒味映像の多用、ぶつ切りにされる音楽、どれをとっても自然ではない。映画というか映像は、世界をそのまま切り取れるということが言われるのだけど、自然に見えることを拒否するかのように人工的な部分を強調しまくるのは相変わらずというか。実際、映画もまたひとつの「物体」ではある。
20分という短さがいい。これは未完の作品なのだろうけど、未完と完成の境もゴダール作品には元々薄い。「完成」ってどういう状態を指すんだっけ、とも思う。絵画なら美術館に飾られた状態が完成なのか、でももっと何か足したり引いても本当はいいのかもしれない。映画なら、映画館で上映した状態が完成なのか、でも、その後にいろいろ修正したり再編集する場合もあるし、「完成」って何だ。

あらゆる物事は未完の過程なのかも。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
杉本穂高

1.520分の強烈な映画体験

2024年5月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

20分ですが、濃厚な時間を過ごしました。
遺作ということですが、
断片的なモチーフを連続して構築している感じです。
途中、「ロシア語はやめて」というセリフがあり、
それが耳に残りました。
現在のロシアを思いうかべました。
観るかどうか迷いましたが、観てよかったです。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ひでちゃぴん

2.5典型的な映画の脚本作りの際、序破急や起承転結の下に置くブロックの数...

2024年4月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

典型的な映画の脚本作りの際、序破急や起承転結の下に置くブロックの数が40が良いとされています。
何の話やねんというと、今作のコラージュ画像の数が表紙や水彩画、白も含めて43なのだそう。
つまり確かに予告であり映画の全体像なんですね、見た人がさっぱり理解できないというだけで。
だから「へー!」と。それだけです。すいません。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
kazuyuki

4.5カッコいい

2024年3月25日
Androidアプリから投稿

インクジェット写真用紙の裏側にCanonの文字が反復する。写真、メモのような文字、白紙、音、本人の話し声、映画の画面が数カット。

芸術的なコラージュというより、子どもが糊とハサミを使って楽しく工作してるみたい。

かつてフィルムを切ったり繋げたりして映画を作っていた監督が、最後にまた工作を楽しんでいるみたい。フィルムからデジタルに軽やかに遊んでるような。とにかく粋だった。

爺さん、死ぬまでかましてくれた。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Raspberry

他のユーザーは「ジャン=リュック・ゴダール 遺言 奇妙な戦争」以外にこんな作品をCheck-inしています。