僕らの世界が交わるまで

劇場公開日:2024年1月19日

解説・あらすじ

「ソーシャル・ネットワーク」「ゾンビランド」シリーズなどの俳優ジェシー・アイゼンバーグが長編初メガホンをとったヒューマンドラマ。アイゼンバーグがオーディオブック向けに制作したラジオドラマをもとに自ら脚本を手がけ、ちぐはぐにすれ違う母と息子が織りなす人間模様を描く。

DV被害に遭った人々のためのシェルターを運営する母エブリンと、ネットのライブ配信で人気を集める高校生の息子ジギー。社会奉仕に身を捧げる母と自分のフォロワーのことで頭がいっぱいのZ世代の息子は、お互いのことを分かり合えず、すれ違ってばかり。そんな2人だったが、各々がないものねだりの相手にひかれて空回りするという、親子でそっくりなところもあり、そのことからそれぞれが少しずつ変化していく。

「アリスのままで」のジュリアン・ムーアが母エブリン、ドラマ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」シリーズのフィン・ウルフハードが息子ジギーを演じた。「ラ・ラ・ランド」「クルエラ」の俳優エマ・ストーンが製作に名を連ねる。

2022年製作/88分/G/アメリカ
原題または英題:When You Finish Saving the World
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
劇場公開日:2024年1月19日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

“観る楽しさ”倍増する特集をチェック!

インタビュー

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画評論

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9

(C)2022 SAVING THE WORLD LLC. All Rights Reserved.

映画レビュー

3.5軽やかな語り口を持った愛すべき作品

2024年1月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

かつて『イカとクジラ』(05)で弟役を演じたオーウェン・クラインが長編監督デビューを果たした2022年、兄役のジェシー・アイゼンバーグもまた、こうなることが運命付けられていたかのように初監督作を完成させるのだから驚きだ。主人公はネット生配信で投げ銭を得ている青年ジギーと、その母親にして福祉事業家のイヴリン。ジギーはこの年代の男の子の常で、自分の聖域に母親が入ってくるだけで汚されたような気分になるし、自立した性格のイヴリンは息子と少しでも交流を持とうとするあまりつい口煩くなってしまう。かくも二つの世界は交わらず、互いを分かつ壁も高い。しかしどちらも決して完璧ではなく、彼らは暗に痛みや不安を感じつつ、常にもがいている。こういった出口なき母子関係を決して重く引きずらず、軽やかなテンポを維持しながら心地よく描いて見せるのは稀有な才能だ。最後に待ち構える落とし所も観客をフッと笑顔にさせてくれるはず。

コメントする (0件)
共感した! 5件)
牛津厚信

3.5空気が読めてない中産階級親子の奮闘記。

2025年7月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 3件)
マサシ

4.0同じくジェシー・アイゼンバーグの監督作品、『リアル・ペイン 心の旅』と併せて鑑賞するとより味わいが深くなるかも、な一作

2025年6月8日
PCから投稿

もちろん俳優としてもその実力、名声ともに折り紙付きであるジェシー・アイゼンバーグですが、本作と『リアル・ペイン 心の旅』(2025)を立て続けに監督して、映画監督としての実力も(『リアル・ペイン』では脚本家としても)証明して見せました。

本作では、ジギー(フィン・ウルフハード)とその母親エヴリン(ジュリアン・ムーア)が互いの居場所(世界)に閉じこもって、相手の無理解に苛立ち、衝突を繰り返す姿を描いていましたが、それが翌年公開の『リアル・ペイン』でどう変化したのか、その過程を追うと本作に対する感慨が大きく変わってきそうです。

本作でのジギーは、明らかにアイゼンバーグ自身と重なり合うような人物像である上、十代の野心的で無鉄砲な言動は観ていてハラハラもするし楽しめるんだけど、描写の掘り下げが一層深いのはむしろエヴリンの方。自分の活動の「正しさ」を信じて疑わないが故に、ジギーと衝突してしまう様は、観ているこちら側も思わず自分事のように感じてしまうような生々しさがあります。原題の「When You Finish Saving the World」自体が、まずはエヴリンの言動を連想させるものとなっています。

自分の確信が崩れた時のエヴリンの、というかジュリアン・ムーアの、ほとんど表情を変えないんだけど明らかに自分の世界が崩壊したかのような衝撃を受けていることが伝わってくる瞬間の、こちら側と「世界がつながった」感がすごいです。改めてジュリアン・ムーアの演技力を実感しました。

なお、本作と同様に母と息子の物語である『Mommy マミー』(2014)とも観比べてみると、アイゼンバーグとグザヴィエ・ドランの母親像の違いが理解できて興味深いかも。『Mommy』は美しくもなかなか辛い物語だけど…。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
yui

4.0アイゼンバーグ作品

2025年4月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

最近活躍してる。
才能あるだろうな〜

ストレンジャー・シングスから何年?
大人っぽくなったね、ジギー。
ポリティカルな話をしたいのに表面的なことすら出来ない。
近道はない。
今時のショートフィルム世代はなんでもショートカットしたいのだろうか。
もどかしさを感じるジギー。
女の子の詩につけたあの曲は個人的に好きだった。

みなまで言わない台詞回しが好き。
今後も楽しみ。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ジャーニー

他のユーザーは「僕らの世界が交わるまで」以外にこんな作品をCheck-inしています。