青春18×2 君へと続く道のレビュー・感想・評価
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台湾、日本の美しいロケーションと共に心にのこる作品
旅も、人生も何がおこるかわからない。
誰かの気持ちだっていつも全てがわかるわけではない。
彼らのことを観客が後になってようやく知るように。
夏の手前の空気みたいにじれったい湿り気に混ざる不安。
そのなかに一粒の期待が胸に潜むのをふとした瞬間の香りで思い出すような二人の出会い。
心配させたくないから内緒にした。
嬉しいから聞こえないふりをした。
感謝が溢れたから抱きしめた。
大好きだからこそ嘘をついた。
彼女が旅先で出会い心に触れ受け取ったものがそうだったように、遠回りした彼にようやく届くものとは。
繊細な心情を表現するシュー・グァンファンと清原果耶が、温かくまっすぐな魅力を鮮烈に迸らせ〝1回だけの人生〟に訪れた巡り合いを切なくみせる。
等身大なら揺さぶられるように今の全てを重ねて浴び、過去を眺めるならばゆっくり咀嚼するようにかみしめるだろう。
生きているならば、生きていこう。
旅をするようにこの人生を味わおう。
どこか微笑ましい若さと、目を細めてしまう眩さと、いとおしい季節の貴さが散りばめられたこの物語のあと、素直にそんな気持ちが浮かんだ。
ほぼ満点な見心地でした。
アミとジミーの出会った台湾からスタート。もうかわいくてキュンとしてしまう作りに最初から胸が打たれた。手をつなぐまでの気持ちをリアルに思い出させてくれる。ストーリー後半の回収に入るまで、ジミーの目線で綴られているからストーリーに入り込んでしまうのだが、アミを追って日本で旅をする景色にも見惚れる。台湾での記憶と日本で追記する記憶がよりリアルな今を描こうとしていて、伏線として出てくる映画ラブレターがこんなにも大きな役割を果たしていたとは、、、。
18×2の意味が深すぎて、アミが受け入れた現実をジミーが受け止めて自ら未来へ進もうとする姿にも涙が止まらないが応援する気持ちになれた。私には大満足な結果な映画だったと思う。
清原果耶ちゃん
ピュアな究極の純愛映画🎞
王道の青春映画
期待以上
人はなぜ旅に出るのか。旅愁と若き日の恋への想い。主人公が立ち直って新たに進む姿を輝かしく表現したフィルム
旅の映画である。会社を追われ悄然と故郷に戻った36歳のジミー。自分の部屋で取り出したのは昔、好きだった日本人旅行者アミが送ってきた絵葉書。福島県の只見町の雪景色である。世界を回っているはずのアミが故郷から絵葉書を送ってくることがまず奇妙なのだが。絵葉書にはアミの好きだった香水「時の流れ」(ニナ・リッチですね)の香りが残っていたのかもしれない。旅に出ることをジミーは決意する。
まず東京に来たジミー。でもまっすぐ只見を目指さない。鎌倉から松本へ、そして長岡へと大きく迂回する。ここで我々は、彼の目的は旅をすることそのものにあることを理解し、そしてもう一つ、ジミーがアミに会うことは最早叶わないのを予感する。
映画は、旅先で出会う人たちとの交流を丁寧に丁寧に描く。18年前の恋の様相がカットバックされる。「手は握らなかったのですか?」「どうしてその子と別れちゃったの?」甘く切ない記憶が蘇り、同時にジミーの傷がゆっくりゆっくり癒やされていくことがわかる。
最後にジミーは只見に到着する。そしてアミの視点によるシーンが挿入され、彼女の運命が明らかになる。でもジミーはすでにそのことは知っていた。事実を知るために日本に来ていたわけではない。日本での旅を経て、ジミーはそのことを受け入れ、彼女への思いも胸に刻んで、新たな18年(18✕3)を生きていくことを決意したのだと思う。映画は最後、ジミーが新しい事務所を借りるところで終わる。狭く汚いオフィスだが窓から正面に真っすぐ道が続いていく風景が見え、未来が彼を待っているように輝かしく映る。
一箇所、とめどもなく涙が出たところ。長岡の雪の夜のランタンのシーンである。台湾の十分の18年前のランタンのシーンが交互に現れる。ジミーとアミの願いは叶わなかった。でも人々はそれぞれの願いが天に伝わることを祈ってランタンを空に放つ。その痛切な思いが胸に迫った。
きれいに泣ける良作
主人公達より年代的には少し上の世代だけれど
今から18年前、携帯電話は当然有ったがスマホなどまだまだで、ガラケーが主流だった時代。その存在が画面に出てくるだけでなんだかノスタルジックになってしまう、そんな人はきっと自分の他にも居るでしょう。
予告編からして諸々切ない映画なんだろうなと思っていて、見ると気持ちがしんどくなるかなと思いつつも、上映時間が予定の空き時間とピッタリ合ったので急遽鑑賞。結果大好物な作品でした。個人的には案の定、終わり方が諸手を上げてバンザイ出来るようなモノではなかったので、そこは好みが分かれると思いますが。
そしてタイトルも、結末が分かってみればちょっとその通りではないんだなと言えるかもしれませんね。
それにしてもドローンの登場は撮影に大きな変化をもたらしたと思います。昔だってヘリを使えばある程度までは撮れたと思いますけどね。
旅、してみたいなぁ。
旅の意味
言葉の意味が分かると涙が止まらなくなるヤツ(笑)。
映画の題名をみた段階では、ミスリードの罠にまんまとひっかかってました。青春18きっぷ2枚で聖地巡礼?する傷心のアニオタの台湾人の話かと思ってました。
結果正答率10%でダメダメ予想でしたが(笑)、想定を上回る純度の高いプラトニックなラブストーリーで、観賞後一日経ってもストーリーや印象深い言葉を反芻するだけで涙目になってしまいます。
脚本的にはベタな後悔系純愛話と思って良いのではないでしょうか。
冒頭で台湾の若きCEOと思われる一人だけラフな格好した主人公ジミーが株主総会らしき現場で多数決により排除される様が展開されます。社内クーデターで身包み剥がされて会社を追われたんじゃないか、と想定されます。
傷心のジミーは青春時代、バックパッカーとして台湾旅行していた日本人のあみとひょんなことから同じバイト先で知り合い、後に帰国した彼女から送られきた絵葉書を頼りに傷心旅行を兼ねて日本の彼女の生まれ育った土地を訪ねるというもの。
まず回想パートについて。青春時代のピュアであるからこそなかなか進展しないジミーとあみの関係にヤキモキしながら、南国台湾の開放的でかつ親しみやすい土地柄で展開される純愛物語を満喫!いや、こんな絵になる清々しくて胸がときめくものはずっと観ていたいです!
また、交互に展開する現代パートと思われる日本の電車の旅は、台湾の風景とは対照的に雪景色の白や夜景のモノトーンを基調とし静的魅力で溢れています。
どちらのパートでも共通して強調されるのは、温かい人と人との出会いですね。運命的な出会いが恋愛する男女間だけでなくきちんと丁寧に示されるのが本当に良いです。
物語が進行するにつれて、彼女の態度、言葉は本来受け取りがちな意味とは別の真意が含まれることにきづきます。
まあ、この仕掛けも最近のラブストーリーでありがちなんですけど、この際大目にみたいと思います。
なぜなら、事実として涙が止まらないから(笑)。
日本と台湾の幅広い世代の方々に鑑賞いただきたい傑作です!
一期一会の初恋・青春・旅
清原果耶さん主演の日台合作ラブストーリーということで注目していた本作。公開初日に舞台挨拶中継上映があったので、さっそく鑑賞してきました。切ない恋に胸を締め付けられ、同時に人との出会いの大切さを感じ、なんだか無性に旅に出たくなりました。
ストーリーは、台湾で起こした自身の会社を追われた36歳のジミーが、久しぶりに帰郷して過去にアミから受け取ったハガキを手にして、“互いの夢が叶ったら再会しよう”という彼女との約束を果たすべく日本へ旅立ち、彼女の故郷・福島へ向かう道すがら、18年前にこれといった夢もなくカラオケ店でバイトしていたころ、日本から来たバックパッカーで4歳年上のアミと出会い、彼女に心惹かれていった日々を思いだすというもの。
18年前の恋の思い出をゆっくりと思い出すように描くシーンの数々が胸に沁みます。中でも、ジミーの心に深く刻まれた、アミとの出会いが印象的です。人なつこいアミの笑顔にみんなが癒され、そんな人たちが返す笑顔にアミ自身もまた癒されてゆきます。この出会いが、将来の夢もなく惰性で過ごすジミーの日々を色づけてくれたことは言うまでなく、ジミーがアミに惹かれていく様子が丁寧に描かれています。台湾のにぎやかな街並みや人情味あふれる人々の姿を背景として、抒情的に描かれる二人の恋に、こちらも優しい気持ちになれます。
旅の目的を問われるアミが、「自分探しではなく、自分の生きてきた道を確かめることだ」と答えます。その意味は早い段階で薄々気づいてしまいますが、それ故にアミの心中を察して切なさが込み上げてきます。“人との出会いが相手に何かを残すのか”と自問するシーンがあったと思うのですが、アミとジミーは互いに大きなものを間違いなく相手に残したように思います。アミはジミーに夢を、ジミーはアミに生きる希望を残したからこそ、ジミーは努力を重ねて成功し、アミは病気と向き合う覚悟をもてたのだと思います。
それは、18年後のジミーの旅でも同様で、電車内のバックパッカー、居酒屋の店主、ネカフェの店員など、彼らとの一期一会もまた、アミとの思い出と紐づいてジミーの中に刻まれていくのでしょう。鑑賞中は頭に地図が描けず、後で調べたら、ジミーは遠回りをしていたことに気づきました。それはジミーの心中の表れであり、結果これが偶然の出会いをもたらしたとも言え、本作のもう一つのテーマに繋がっているように思います。そうしてたどり着いたアミの実家で手にした絵本に込められた彼女の思いに、胸が締め付けられ、涙が込み上げてきます。この旅を経て、ジミーがまた力強く人生を歩んでいくことを願ってやみません。
主演はシュー・グァンハンと清原果耶さんで、惹かれ合うジミーとアミを好演しています。脇を固めるのは、ジョセフ・チャン、道枝駿佑くん、黒木華さん、黒木瞳さん、松重豊さんら。
今回は舞台挨拶中継があり、監督やキャストが登壇されましたが、上映前ということもあり、内容や撮影に関するお話が聞けず、盛り上がりに欠けたのは残念です。そんな中、台湾では青春のイメージカラーがオレンジだという話が聞けたのはよかったです。事前に聞けたおかげで、作中のランタンの色、それを描くアミの心情に、特別な意味を感じることができました。
人生という旅
久々に何度も見直したくなる映画
ジミーとアミ
この2人を軸に物語は進んでいきます
出てくる登場人物がみんな温かくて素敵な人達ばかりで人の人との繋がりを大切に感じた映画でした。
主演のグァンハンさんと清原果耶さんはとても繊細な感情表現が素晴らしかった。
呼びかけ方、声のトーン、くるくる変わる表情
一つ一つが丁寧で良かったと思います。
2人のやり取りが可愛らしく微笑ましくそして切ない。2人の演技に泣かされました。
個人的には途中で出てくる道枝くん演じる幸次が無邪気で可愛くてこの物語の良いスパイスになっているなと思いました。
また台湾と日本の美しい風景もこの映画のみどころです。トンネルを抜けた先の雪原、日本の桜、暗闇の中に無数に輝くランタン、台湾の夜景、どれもキラキラして心に閉まっておきたいくらい素敵でした。
主題歌の記憶の旅人はまさにこの映画そのもの。
歌詞や旋律、歌声も本当に良い
ミスチルは天才だなと改めて感じました。
エンドロールを最後まで見終わることでこの物語は完結すると言っても過言ではない
この曲が終わり映画が終わった後にすぐにまたジミーとアミに会いたくなる
本当に素敵な映画でした
何度も観に行きたいと思います
今一つ物語になじめず
遠回りしてたどり着けた
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