青春18×2 君へと続く道のレビュー・感想・評価
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あまりに職人技
あまりに職人技な映画だった。
とりあえず合作のダサい感じもなく、時代も国も離れ離れになる運命のふたりの出会いと別れとそれからを美しいメロドラマとして描き出している。とりわけ清原果耶の旅ゆく大和撫子のさわやかな笑顔はいい感じ。
冒頭のクレジットでエグゼクティブプロデューサーがチャンチェンとあって、まさか「クーリンチェ少年殺人事件」のチャン・チェンか!と興奮して見始める。
思えば、「藍色夏恋」的台湾青春映画の黄金アイテムである台湾の制服はなくとも、バイク、ランタン、夏景色を惜しみなく繰り出し、片や、日本ロマンとしてのまさに「Lovletter」な雪景色と「今はいないあの人」というすべてのいいとこ取りの掛け算を(しかも劇中に看板としてもでてくる)効率よくまとめあげているので、まさに美しさ2倍、みたいなところなのだけど、過去も藤井道人監督作品はどうと乗り切れないところがあって、本作もジミーとアミのドギマギの切り返しがそんなにハマってこない。単独の清原果耶はいいのだけどカットバックしていって良さが出てこないのは台本のせいなのか。台本といえば、途中で出てくる道枝、W黒木、松重、らの豪華脇役陣もとりわけ豪華なだけでまったく活きてはいないが、単にこれが80年代のアイドル映画のような装置として観ていれば、まあこんなものか、とも思ったりするが、そうするともっとしっかり役者陣は泣くべきである。アミもそんな病気を抱えての旅のようには見えなさ過ぎだし、生きることへの執着はもっと台湾の日常の中に出ていてよかったはずだし、ジミーの現在進行形は、お元気ですかと叫ぶことではない。それこそセカチューのように誰に向かってるのかわからない大泣きくらいすべきであったと思う。過剰なメロドラマを身体で表現するアイドル映画ならば。なのでなんかいっつもどっちつかずというか中途半端なしかしクレバーな流行監督のように見えてしまうんだよな、藤井道人監督。逆に、スクリーンで観る「Love Letter」に追いつけてるのかと言ったらやっぱり圧倒的に負けてる訳でオマージュを捧げてる場合ではない、と思う
1ページ1ページ綺麗な絵をめくるように観ちゃったな
逆なら感動したのかも‼️❓
良いストーリーだし、キャストも良くて、感動するはずなんだけど、モヤモヤする。
なんか彼が、読めないので、同化出来ない、寄り添えない。
逆に彼が日本に難病で来て、清原伽耶が好きになり、追うのなら、涙が枯れるほど泣いたかも。
でも難病で若くして死ぬ前に出逢えて良かった、キミスイの感動を思い出した。
日本の風景が綺麗です、北欧やアセアニアの人でも日本の風景の方が綺麗だとゆう、かもしれない。
黒木華と道枝くんが、ちょい役で可哀想です😢
でも、台湾はいい人が多いそうです、長男が卒業旅行で訪れて感動してました。
台湾がこれからも平和でいられますように。
清原伽耶を久しぶりに観ました、デコピン気にならないようですね、良い泣きでした。
最後、ミスチルでウルウルしました🥹是非。
追憶は美しい
台湾の18歳の男子と、日本から一人旅をしてきた22歳の女性が、とある台湾の地方街のカラオケ店で出会い、一緒の時間を過ごす。18年後の現在とそのときの記憶を織り交ぜてた青春群像劇。ちょうど自分も、高校時代のあの子はいまどうしているのかと懐かしく思っている時期にあって、このストーリーをみて、すぐに観ようと思った。
中国語を母国語とする男性が、朴訥と外国語の日本語を話す姿は、純真な雰囲気をさらにピュアにする。一方で、中国語で落ち着いた響きで語られると、その語音も心地よい。映画の脚本としては、ラストが揺れ幅が大きい展開にもっていったのはわかるけれど、会っていたらどんな風だったのだろうかと想像もする。
人生一度きり、やりたいことをやりたいという強烈な意欲も感じた。そんな出会いって人生でそうあるものではないというセリフがあったけれど、その通りで、だからこそ、このような記憶がずっと美しく残るもの。人生って、いい思い出を残すために生きているようなところあるし、それはやはりどんな人と出会えたか、そのためにはどんな風にひとと接していくのか、それが大切に思えた。
思ってたのと違った(悪い意味じゃない)
青春ノスタルジー
ジミーが辿る旅は、薄曇りのように暗め、対する若かりし頃の台湾はキラキラと明るい。
旅先の出会いを経て、アミの故郷へ近づくにつれ、映像も明るくなっていく。
同年代だった頃の自分と重ね合わせ、同じような経験はないけれど、なんだか懐かしく思える。
忙殺されたジミーの心を癒すように、とても映像づくりが丁寧で観ていてほっとする。
雪山での「お元気ですかー」の『Love Letter』オマージュは少しグッときた。そういやシネスイッチ銀座で観たなぁ、懐かしい。
若い頃のジミーと現在のジミーがだいぶ違う。髪型や服装、日焼け具合で随分と印象が変わるもんだなぁ。
台湾でのジミーとアミのやりとりが直接的なものではなく、ぎこちなくて不器用で、いわゆる友達以上恋人未満のビミョーなもどかしさが、なんだか観ていてニヤついてしまう。
なんだよジミー、可愛いじゃねえか、と思っていたら『僕と幽霊が家族になった件』の警官だったとは気づかなかった。
十份の同じところから天燈を上げた事があったので、ちょっと嬉しかった。
台湾、日本の美しいロケーションと共に心にのこる作品
旅も、人生も何がおこるかわからない。
誰かの気持ちだっていつも全てがわかるわけではない。
彼らのことを観客が後になってようやく知るように。
夏の手前の空気みたいにじれったい湿り気に混ざる不安。
そのなかに一粒の期待が胸に潜むのをふとした瞬間の香りで思い出すような二人の出会い。
心配させたくないから内緒にした。
嬉しいから聞こえないふりをした。
感謝が溢れたから抱きしめた。
大好きだからこそ嘘をついた。
彼女が旅先で出会い心に触れ受け取ったものがそうだったように、遠回りした彼にようやく届くものとは。
繊細な心情を表現するシュー・グァンファンと清原果耶が、温かくまっすぐな魅力を鮮烈に迸らせ〝1回だけの人生〟に訪れた巡り合いを切なくみせる。
等身大なら揺さぶられるように今の全てを重ねて浴び、過去を眺めるならばゆっくり咀嚼するようにかみしめるだろう。
生きているならば、生きていこう。
旅をするようにこの人生を味わおう。
どこか微笑ましい若さと、目を細めてしまう眩さと、いとおしい季節の貴さが散りばめられたこの物語のあと、素直にそんな気持ちが浮かんだ。
ほぼ満点な見心地でした。
アミとジミーの出会った台湾からスタート。もうかわいくてキュンとしてしまう作りに最初から胸が打たれた。手をつなぐまでの気持ちをリアルに思い出させてくれる。ストーリー後半の回収に入るまで、ジミーの目線で綴られているからストーリーに入り込んでしまうのだが、アミを追って日本で旅をする景色にも見惚れる。台湾での記憶と日本で追記する記憶がよりリアルな今を描こうとしていて、伏線として出てくる映画ラブレターがこんなにも大きな役割を果たしていたとは、、、。
18×2の意味が深すぎて、アミが受け入れた現実をジミーが受け止めて自ら未来へ進もうとする姿にも涙が止まらないが応援する気持ちになれた。私には大満足な結果な映画だったと思う。
清原果耶ちゃん
ピュアな究極の純愛映画🎞
王道の青春映画
期待以上
人はなぜ旅に出るのか。旅愁と若き日の恋への想い。主人公が立ち直って新たに進む姿を輝かしく表現したフィルム
旅の映画である。会社を追われ悄然と故郷に戻った36歳のジミー。自分の部屋で取り出したのは昔、好きだった日本人旅行者アミが送ってきた絵葉書。福島県の只見町の雪景色である。世界を回っているはずのアミが故郷から絵葉書を送ってくることがまず奇妙なのだが。絵葉書にはアミの好きだった香水「時の流れ」(ニナ・リッチですね)の香りが残っていたのかもしれない。旅に出ることをジミーは決意する。
まず東京に来たジミー。でもまっすぐ只見を目指さない。鎌倉から松本へ、そして長岡へと大きく迂回する。ここで我々は、彼の目的は旅をすることそのものにあることを理解し、そしてもう一つ、ジミーがアミに会うことは最早叶わないのを予感する。
映画は、旅先で出会う人たちとの交流を丁寧に丁寧に描く。18年前の恋の様相がカットバックされる。「手は握らなかったのですか?」「どうしてその子と別れちゃったの?」甘く切ない記憶が蘇り、同時にジミーの傷がゆっくりゆっくり癒やされていくことがわかる。
最後にジミーは只見に到着する。そしてアミの視点によるシーンが挿入され、彼女の運命が明らかになる。でもジミーはすでにそのことは知っていた。事実を知るために日本に来ていたわけではない。日本での旅を経て、ジミーはそのことを受け入れ、彼女への思いも胸に刻んで、新たな18年(18✕3)を生きていくことを決意したのだと思う。映画は最後、ジミーが新しい事務所を借りるところで終わる。狭く汚いオフィスだが窓から正面に真っすぐ道が続いていく風景が見え、未来が彼を待っているように輝かしく映る。
一箇所、とめどもなく涙が出たところ。長岡の雪の夜のランタンのシーンである。台湾の十分の18年前のランタンのシーンが交互に現れる。ジミーとアミの願いは叶わなかった。でも人々はそれぞれの願いが天に伝わることを祈ってランタンを空に放つ。その痛切な思いが胸に迫った。
きれいに泣ける良作
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