プライベート・ライアン

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劇場公開日:

解説

スティーブン・スピルバーグ監督が、第2次世界大戦時のノルマンディー上陸作戦を題材に、極限状態に置かれた兵士たちの絆と生きざまを描いた戦争ドラマ。凄惨な戦場を徹底したリアリズムで描き、1999年・第71回アカデミー賞で監督賞、撮影賞など5部門を受賞した。1944年。連合軍はフランスのノルマンディー海岸に上陸するが、多くの兵士たちが命を落とした。激戦を生き延びたミラー大尉は、最前線で行方不明になった落下傘兵ジェームズ・ライアン二等兵の救出を命じられる。ライアン家は4人の息子のうち3人が相次いで戦死しており、軍上層部は末っ子のジェームズだけでも故郷の母親の元へ帰還させようと考えたのだ。ミラー大尉と彼が選んだ7人の兵士たちは、1人を救うために8人の命が危険にさらされることに疑問を抱きながらも戦場へと向かうが……。トム・ハンクスが主演を務め、トム・サイズモア、エドワード・バーンズ、バリー・ペッパー、ビン・ディーゼルらが共演。ライアン二等兵役はマット・デイモンが務めた。

1998年製作/170分/アメリカ
原題または英題:Saving Private Ryan
配給:UIP
劇場公開日:1998年9月26日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第22回 日本アカデミー賞(1999年)

ノミネート

外国作品賞  

第71回 アカデミー賞(1999年)

受賞

監督賞 スティーブン・スピルバーグ
撮影賞 ヤヌス・カミンスキー
編集賞 マイケル・カーン
音響賞  
音響効果編集賞  

ノミネート

作品賞  
主演男優賞 トム・ハンクス
脚本賞 ロバート・ロダット
作曲賞(ドラマ) ジョン・ウィリアムズ
美術賞  
メイクアップ賞  

第56回 ゴールデングローブ賞(1999年)

受賞

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀監督賞 スティーブン・スピルバーグ

ノミネート

最優秀主演男優賞(ドラマ) トム・ハンクス
最優秀脚本賞 ロバート・ロダット
最優秀作曲賞 ジョン・ウィリアムズ
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写真:Album/アフロ

映画レビュー

3.5冒頭15分

2024年4月19日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

伊藤計劃の『虐殺器官』で言われるように冒頭15分が一番おもしろい。 だらだら戦争映画で人が死ぬのをみて楽しめる僕らの世界ってなんなんだろう。 映像表現が凄まじい。 戦闘シーンはハリウッド映画だけあってめちゃくちゃ金がかかってるのが分かる。

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まぬままおま

5.0映画の音、映画館の音響の魅力を意識するようになった作品

この作品をきっかけに同じ映画を映画館で何度も見る楽しみを知りました。映像が素晴らしいのはもちろんですが、戦場に放り込まれたような臨場感のある音響に魅了され、映画館でしか体験できない音があることを意識するようになりました。逆の言い方をすると、チープな音で本作を見てしまうと魅力が激減してしまうと思います。本作の画期的な音響デザインについては、ドキュメンタリー映画「ようこそ映画音響の世界へ」のなかで取り上げられています。

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五所光太郎(アニメハック編集部)

5.0ライアンを探せ‼️

2024年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、VOD

1998年公開。監督:スティーヴン・スピルバーグ。 戦争の悲惨と、任務を全うする兵士の運命を描いたヒューマンドラマでした。 第二次世界大戦の真っ只中の1944年6月。 参謀本部ではある話し合いがもたれていた。 それは、出征したライアン4兄弟のうち3人が戦死したとの報告で、 残る1人のジョージ・ライアンもまた、ノルマンディー上陸作戦で 行方不明になっている。 そこでマーシャル参謀総長は、 「残る1人の息子ジョージ・ライアンだけはせめても母親の元へ帰す」 そのミッションがミラー中隊長と6人の部下そして1人の通訳の、 8人の救出隊に特別任務が出されたのです。 公開当時、戦争映画は大の苦手でしたが、スピルバーグ監督作品で しかも評価も高かったので観た覚えがあります。 いきなりの戦闘シーン。 オハマビーチの戦いのシーンは20分以上続きました。 曇天で大時化の海を駆逐艦から20人乗り位のボートに乗り換えて 次々と上陸する数多のアメリカ軍兵士たち。 そこでドイツ軍が待ち構えていて、四方八方から銃弾を撃ってくる。 もう兵士の多くは弾除けみたいな存在。 本当に物凄い戦闘シーンでした。 ミラー隊の8人はジョージ・ライアンを闇雲に探しましたが、 本人が何処に居るのか? 生きているのか?も分からない状況。 ライアンという名の兵士を見つけても別人だったり。 でもようやく前線の橋に生き残りの部隊の中に見つかったのです。 3人の兄が戦死したこと、4番目の息子のジョージに 「無事帰還させよ‼️」との参謀総長直々の命令が下り、 連れ戻しに来た・・・と、ミラーは告げます。 ところが本人は途中で任務を抜けられない、任務を全うする、 と言うことをきかないのです。 責任感の強い青年だったのです。 仕方なくミラー隊の8人も、孤立した部隊と混成して 共に戦うことにするのでした。 ここからの後半の戦いが、初めの戦いより更に苛酷を極める。 ドイツ軍は戦車4台と兵士50人以上で近づいて来るのに、 こちらは戦車なし、砲丸や狙撃銃も少なく、断然に不利。 戦車を狭い場所に誘い込み、くっつき弾で抵抗する戦術です。 いやはや大変な戦いでした。 暫くしてようやっと支援の兵士と戦闘機が到着、 空から敵の戦車を爆破してくれました。 しかしミラー中尉は銃弾に倒れ、ミラー隊の生き残りは 通訳ともう1人のみ。 「プライベート・ライアン」はそんな映画です。 生き残ったライアンも、命を捧げて守ってくれたミラー中尉に、 一生涯、恩と共に助けられるに値する命だったか? を自問し続けました。 「本当に自分は助けて貰う価値のある人間だったのだろうか?」 誠実なジョージ・ライアンをマット・デイモンが演じました。 ミラー注意を演じたトム・ハンクスです。 トム・ハンクスは悩みつつ戦う高校教師を演じて素晴らしかったです。 (教師が天職なのに場違いな戦場で戸惑う誠実な男) リアリズム手法で描かれた戦争映画の傑作でした。

コメントする 2件)
共感した! 11件)
琥珀糖

5.03時間近くの長尺のはずですが、一切緊張感が途切れず、固唾を呑んで観つづけられるのはスピルバーグ監督の力量ですね。

2024年11月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

興奮

新文芸坐さんにてスティーヴン・スピルバーグ監督『プライベート・ライアン』(1998)を4Kの大スクリーンで鑑賞。 『プライベート・ライアン』(1998) ご存知スティーヴン・スピルバーグ監督が描く戦争映画の最高傑作と名高い一作。 公開当時、血しぶき、肉片が飛び散り、水面が真っ赤に染まるノルマンディー上陸作戦のリアルで凄惨な20分におよぶシーンに目を背けそうなりましたが、戦争の悲惨さを伝えるにはこれ以上ない衝撃を与え、以降の戦争映画に多大なる影響を及ぼしましたね。 任務でライアン一等兵を激戦地から見つけ出す8人の兵士の実話に基づいたストーリーですが、『七人の侍』(1954)のように最初から使命感に燃えるわけでなく、不条理な任務に不満気な兵士たちが戦地を共にすることで部隊として固く結ばれていく模様が熱く、そして多くの犠牲を払ってでも救出すべき価値のあるライアン一等兵をマット・デイモンが見事に演じていますね。 最初はライアン一等兵に反目していたライベン一等兵(演:エドワード・バーンズ)との距離の縮まり方も良いですね。 一番の白眉はジョン・H・ミラー大尉を演じたトム・ハンクス。 ラスト大尉が命を助けたドイツ兵の凶弾に倒れつつも、最後まで迫りくる戦車に拳銃を発砲するシーンは心揺さぶられます。 3時間近くの長尺のはずですが、一切緊張感が途切れず、固唾を呑んで観つづけられるのはスピルバーグ監督の力量ですね。

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矢萩久登