全米映画ランキング : 2015年10月9日~2015年10月11日
全米映画ランキング:2015年10月13日発表(毎週月曜日更新)
全米週末興行成績:2015年10月9日~2015年10月11日
(金額・順位は確定後のもの)Rentrak Box Office Essentials
順位 | 先週 | タイトル「邦題」/配給(日本配給) | 上映週 | 週末の興収 | 累計興収 | |
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1 | 1 | The Martian | 2 | 37,005,266 | 108,715,595 | |
2 | 2 | Hotel Transylvania 2 | 3 | 20,420,392 | 116,942,033 | |
3 | 初 | Pan | 1 | 15,315,435 | 15,315,435 | |
4 | 4 | The Intern | 3 | 8,678,187 | 49,592,234 | |
5 | 3 | Sicario | 4 | 7,579,324 | 26,935,340 | |
6 | 5 | Maze Runner: The Scorch Trials | 4 | 5,371,941 | 70,765,331 | |
7 | 11 | The Walk | 2 | 3,719,177 | 6,430,676 | |
8 | 6 | Black Mass | 4 | 3,118,427 | 57,557,218 | |
9 | 7 | Everest | 4 | 3,073,035 | 38,253,250 | |
10 | 8 | The Visit | 5 | 2,523,505 | 61,158,030 |
「オデッセイ」がV2。「PAN」は3位デビュー。「ザ・ウォーク」は7位に
先週末の全米ボックスオフィスは、前週大ヒットスタートを切った巨匠リドリー・スコット&マット・デイモン主演のSF大作「オデッセイ」が約3700万ドルの興収で首位を守り、V2を果たした。
同作の10日間の累計興収は大台を超え1億800万ドルに。最終興収2億ドル以上は確実で、オスカーに絡めばさらに上を狙える位置にいる。リドリー・スコットは監督作の「グラディエーター」(2000)がアカデミー作品賞を受賞しているが、監督賞では受賞を逃しているため、今回の「オデッセイ」で監督賞初受賞に期待がかかる。作品賞に関しては今後公開される作品の出来次第だが、「オデッセイ」への評価やスコットのこれまでの功績、年齢(11月30日で78歳。オスカー受賞となればクリント・イーストウッドを抜いて史上最年長)を考慮すると今年度の監督賞最有力はスコットということになるだろう。2年前に同ジャンル作「ゼロ・グラビティ」でアルフォンソ・キュアロンが監督賞を受賞している前例も強力な後押しになりそうだ。
2位も前週と変わらず「モンスター・ホテル」の続編「Hotel Transylvania 2」。累計は約1億1600万ドルに。
そして思わぬ大ブレーキで3位デビューとなってしまったのがヒュー・ジャックマン、子役リーバイ・ミラー主演のファンタジー大作「PAN ネバーランド、夢のはじまり」。「つぐない」「路上のソリスト」などで高い評価を得てきたイギリスの実力派監督ジョー・ライトがピーターパンの誕生秘話を描く意欲作だったが、批評、興行ともに苦しいスタートとなってしまった。共演にギャレット・ヘドランド、アマンダ・セイフライド、ルーニー・マーラ。
また、7位には実録ドラマ「ザ・ウォーク」が拡大公開で前週11位からランクイン。2008年度のアカデミードキュメンタリー賞受賞作「マン・オン・ワイヤー」でも描かれた、ワールドトレードセンター・ツインタワー間の「綱渡り」に成功したフランスの大道芸人フィリップ・プティの挑戦を「フォレスト・ガンプ/一期一会」「フライト」の巨匠ロバート・ゼメキスが3Dで劇映画化。レビューは上々だったが、興行的にはやや苦しい拡大オープニングとなった。主人公プティにはジョセフ・ゴードン=レビット。共演にベン・キングスレー、ジャームズ・バッジ・デール、シャルロット・ルボン。
今週末は、巨匠スティーブン・スピルバーグが名優トム・ハンクスと4度目のタッグを組んだ実録サスペンスドラマ「ブリッジ・オブ・スパイ」に、「パンズ・ラビリンス」「パシフィック・リム」の鬼才ギレルモ・デル・トロ監督のホラー「Crimson Peak」などが公開になる。
2015年10月13日更新 藤井竜太朗