ポール・シュレイダー
厳格なキリスト教徒の家庭で育ち、UCLAとアメリカン・フィルム・インスティテュートで映画制作を学ぶ。学生時代から映画評論家として活動し、1972年に評論集「聖なる映画 小津/ブレッソン/ドライヤー」を出版。シドニー・ポラック監督の「ザ・ヤクザ」(74)の脚本に携わって注目を浴び、マーティン・スコセッシ監督の「タクシードライバー」(76)をはじめ、「レイジング・ブル」(80)や「最後の誘惑」(88)などで脚本を手がける。1978年の「ブルー・カラー 怒りのはみだし労働者ども」(日本劇場未公開)で監督デビューし、以降、「アメリカン・ジゴロ」(80)や「白い刻印」(97)などでメガホンをとる。日本の文豪、三島由紀夫を題材にした「Mishima: A Life In Four Chapters(原題)」(85・日本劇場未公開)はカンヌ国際映画祭の最優秀芸術貢献賞を受賞。監督・脚本を手がけた「魂のゆくえ」(18)でアカデミー脚本賞に初ノミネートされた。「ザ・ヤクザ」の原作者レナード・シュレイダーは実兄。