ジェーン・カンピオン
ニュージーランド出身。オーストラリアのビクトリア大学人類学部卒業後、シドニー芸術大学で絵画を専攻し、1979年に卒業する。80年代初頭から映画制作を始め、短編デビュー作「Peel」(82)でカンヌ国際映画祭の短編パルムドールを受賞。ジェラルド・リーと共同脚本を手がけた長編初監督作「スウィーティー」(89)でも国際的に高い評価を獲得し、続く「エンジェル・アット・マイ・テーブル」(90)でベネチア国際映画祭審査員特別グランプリを受賞。1台のピアノを中心に展開する三角関係を官能的に描いた「ピアノ・レッスン」(93)ではカンヌ国際映画祭パルムドールを女性監督として初めて受賞する快挙を達成し、アカデミー脚本賞にも輝いた。以降の監督作に「ブライト・スター いちばん美しい恋の詩(うた)」(09)ほか。ベネディクト・カンバーバッチを主演に迎えた「パワー・オブ・ザ・ドッグ」(21)はベネチア国際映画祭の銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞し、第94回アカデミー賞の作品賞や監督賞、脚色賞など11部門に12ノミネートされた。