映画.comでできることを探す
作品を探す
映画館・スケジュールを探す
最新のニュースを見る
ランキングを見る
映画の知識を深める
映画レビューを見る
プレゼントに応募する
最新のアニメ情報をチェック

フォローして最新情報を受け取ろう

検索

アリ・アスターだけど何か質問ある?「なぜ不安な気持ちにさせる映画を作るの?」→「後味が悪いのは……ごめんなさい」

2025年12月24日 19:00

リンクをコピーしました。
アリ・アスター監督
アリ・アスター監督
(C)2025 Joe Cross For Mayor Rights LLC. All Rights Reserved.

12月12日より公開中の「エディントンへようこそ」。このほど、本作の公開を記念し、アリ・アスター監督が23日夜開催のYouTube生配信イベントに緊急登壇。SNSで事前募集された質問や、チャットを通じてリアルタイムで寄せられたコメントに答えながら、本作の製作背景や自身の映画観、今後の作品について語った。

エディントンへようこそ」は、コロナ禍でロックダウンされた小さな町の選挙戦が全米を巻き込む大事件へと発展していく様子を描いたスリラー映画。本年度のカンヌ国際映画祭でコンペティション部⾨に招待された。主演を「ジョーカー」でアカデミー賞主演男優賞を受賞したホアキン・フェニックスが務め、さらにペドロ・パスカルエマ・ストーンオースティン・バトラーら豪華キャストが共演している。

イベントでは、「過去3作(「ヘレディタリー 継承」「ミッドサマー」「ボーはおそれている」)は非常にパーソナルな作品だったが、本作で初めて社会風刺的な作品を作ろうと思ったきっかけは?」という質問が投げかけられた。アスター監督は、「この作品も、ある意味では非常にパーソナルだと思っています」と回答。SNSの蔓延や炎上、陰謀論の拡散といった社会問題を描きつつも、「それは自分が今生きているアメリカの環境そのものを描いている」と語った。

画像2(C)2025 Joe Cross For Mayor Rights LLC. All Rights Reserved.

ほぼオールロケで行われた本作の舞台をニューメキシコに設定した理由については「僕自身が育ち、コロナ禍の多くの時間を過ごした場所だから」と説明。「自分の時間を費やすものは、最終的にすべてパーソナルなテーマになると信じている。アーティストが作るものには、必ず内面が反映される」と自身の創作哲学を明かした。

続いて「なぜいつも観る側を不安な気持ちにさせる映画を作るのか。後味が悪いと分かっているのに、毎回観てしまう」という質問にアスター監督は「いい質問ですね」と笑顔。「セラピストに相談して答えを見つけたいと思います。それまでは、何度でも観てください」と冗談交じりに返答し、「後味が悪いのは……ごめんなさい」と素直に謝罪する場面もあり、オンラインのチャット欄を和ませた。

画像3(C)2025 Joe Cross For Mayor Rights LLC. All Rights Reserved.

「気持ち悪いのに目が離せないキャラクターが多いが、実体験が元になっているのか」という質問に対しては、「キャラクターを“ただの人間”としてではなく、“文化をどう映すか”という視点で考えている」と説明。「もし登場人物が気持ち悪く感じたなら、それは社会に蔓延している偽善やイデオロギーが反映されているからかもしれない」と語り、キャラクター造形を通して現代社会そのものを映し出していることを示唆した。

後半に始まる「怒涛の銃撃戦に魅了された!」という声も多数上がっている本作。「本格的なアクション映画を撮る意向は?」という質問にアスター監督は「いつか撮ってみたい」と回答。「アクション映画は好きですし、撮影もとても楽しい」「これまではどうしても少しコメディトーンが混じっていた」と自己分析しつつ、「いつか、余計な贅肉のない純粋なアクション映画を撮れたら」と意欲を見せた。

画像4(C)2025 Joe Cross For Mayor Rights LLC. All Rights Reserved.

ボーはおそれている」に続き主演を務めたホアキン・フェニックスについては、「パーフェクト。真面目で、ときどき本当に面白い」と絶賛。「常に疑問を投げかけてくる。それが現場を生き生きとさせる」と語り、「作品への向き合い方が、自身と非常に似ている」と強い信頼関係を明かした。

公開後に巻き起こる激しい賛否両論もアスター監督作の魅力のひとつだが、「観客の考察に興味はあるか」という問いには、「とても関心がある」と即答。特に日本については、「文化も社会も違うので、どう受け取られるのか強い好奇心がある」と明言。そして、「重要なポイントはあえて曖昧に描いている。解釈する責任を観客に委ねたい」とし、「アートの本質はそこにある」と強調し、「日本の皆さんがどう捉えるのかを本当に知りたい」と重ねた。

画像5(C)2025 Joe Cross For Mayor Rights LLC. All Rights Reserved.

そして最後に、「映画を作って公開する最大の楽しみは、日本の皆さんに観てもらうこと。日本は世界で一番好きな場所です」と語り、「次回作が何になるかは分からないけれど、また日本に戻って、直接皆さんに会えるのを楽しみにしています」と、日本への強い愛を吐露するコメントで締め括った。

アリ・アスター の関連作を観る


Amazonで関連商品を見る

関連ニュース

映画.com注目特集をチェック

関連コンテンツをチェック

おすすめ情報

映画.com注目特集 12月23日更新

映画ニュースアクセスランキング